アーチェリー部

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2017.12.29

【連載】新体制特集『Next Stage』第3回 竹内寛人×松村陸斗

 第3回は竹内寛人(スポ2=愛知・東海)と松村陸斗(政経2=東京・国際基督教大高)の2年生男子対談だ。関東学生リーグ戦(リーグ戦)では多くの試合でエイトメンバー入りをしていたものの、なかなか本調子とはいかなかった2人。悔しさを味わった一方で、2年目だからこそ得られた収穫も多かった。上級生として迎える来シーズンはいかにして挑むのか。じっくりと伺った。

※この取材は12月12日に行われたものです。

「いまが一番点数が伸びる時期だと思う」(松村)

今季の振り返りを語る松村

――まずは、リーグ戦から全日本学生王座決定戦(王座)までを振り返っていかがですか

竹内 個人としては、点数はリーグ戦の時からついてこなくて、リーグ戦の前の春練習の時もあまりいい状態ではありませんでした。王座の選考の時に調子が戻ってきて、点数が少しずつ出るようになったのですが、王座に出るレベルまでには戻ってこなかったのかなという印象です。チームとしては、秋の定期戦と春の練習試合でいいかたちをつかめたままリーグ戦に入って、リーグ戦のチームの雰囲気はよくてこのまま優勝できるんじゃないかと感じていたのですが、そういう気の緩みみたいなものが王座の団体戦2回戦敗退につながってしまったのかなと思います。

松村 個人の成績に関しては、リーグ戦の序盤は比較的点数が出て、このままいけば王座選考に残れるのではないかなと思っていたのですが、そこから点数を落としてしまいました。王座選考にはとても出られるような点数は出せなかったので、授業期間に入って練習量が少なくなってしまって点数を落としたのは残念でした。チームとしては、みんな点数が出ていて、正直王座でも去年くらいの成績が残せるのではないかと期待していたのですが、やるべきことができなかったなという感じでした。

――新体制になり、定期戦を終えた感想はいかがですか

竹内 定期戦シーズンでは、いろいろ新しいことをする代になったので、幹部が思っている意図を後輩としてこちらがくみ取れなかったり、やりたいことをうまくかたちにできていないなと感じました。競技力としては高い選手がいるのでなんとか勝てているなという状況の中、早慶戦になった時に、今までチームとしてどう試合に臨むかということをあまり考えてこなかった結果が、早慶戦の敗北につながったのかなと思いました。ただ、定期戦を終えてみんなでしたミーティングが、チームとしてどうするべきかということを部員一人一人が考える時間になったので、来年のリーグ戦につながるシーズンにはなりました。

松村 早慶戦を意識しすぎたあまり、みんな上がってしまったのかなという印象はありました。他の定期戦ではみんな点数も出ていていい感じだったのですが、最後の最後に、慣れていない選手たちが緊張して負けてしまったのかなと感じました。

――新体制になって取り組んでいる新しいこととは具体的にはどういったことですか

竹内 ことしから、選手一人一人が練習ノートを書くという取り組みをやっています。この競技は、自分が気付いたことで点数が一気に上がったりする競技なのですが、その気付きを得るために練習ノートを日々つけています。その練習ノートを活用して、少人数の決まったグループで個人個人が何に悩んでいるのかや、何に気をつけて射っているのかを把握した上で選手の指導を行う、というグループ練習で個人のスキルアップや自分の管理のやり方を部員全員で教わるという部分は、選手にプラスになっていると思います。

松村 自分の振り返りをするということが今まではなかったのですが、振り返りをすることによって、改めて自分に必要なものが見えてくるので、ここから点数が伸びると思っています。

――ルーキーイヤーと2年目で変化はありましたか

竹内 1年目は、失敗をしても責任を感じるという意識は薄かったのですが、2年生になって、自分が選手として出て崩れて負けた試合や、崩れてしまったけど勝った試合があって、もう少し当てなきゃだめだなとかもう少し他の選手のことも見られたんじゃないかということを考えるようになりました。

松村 去年は選考でも競争相手が少なかったので気楽に射っていたのですが、2年生になってからは同期も点数を出すようになってきて、さらに後輩も入ってきて競争が激しくなったので、すごく緊張感を持ってやれました。

――リーグ戦は毎週試合がありますが、調整は難しいですか

竹内 難しいですね。リーグ戦は2回目だったのですが、毎週試合があるので、調子が悪いまま入ると戻ってこられないなというのをすごく感じました。毎週毎週試合があって、選考も緊張感があると考えると、土日は緊張感の中で射たなくてはいけなくて、緊張の中で射形が崩れたり焦ったりすると帰ってこられない、という感じで、リーグ戦に入ってからでは遅い、その前にしっかり準備を整えて入らないとうまくいかないシーズンなんだなというのをことしに入って思いました。

松村 個人的には体力がないので、後半は点数が下がってしまうというのと、授業が始まると平日の練習がなくなってしまうので、リーグ戦で常に点数を出すという調整は難しいなというのは感じました。

――チームの中での2年生の役割はどう考えていますか

竹内 仕事がなくなって部活にも慣れてきて、未経験で入った子も競技に慣れてきてというところで、それぞれが点数を出さなきゃいけないという意識を持って切磋琢磨(せっさたくま)をするのが役割だと思っています。ですが、自分たちの代は雰囲気が他の学年と違うというか、なんでもワイワイやる感じなので、緊張しすぎず、点数はしっかり出して雰囲気をよくするのが役割だと思ってやっています。

松村 3年生になると幹部としての仕事が増えて、1年生は仕事を覚えなければいけないとなると、2年生のいまが一番点数が伸びる時期だと思うので、そこは2年生としてしっかり伸ばして、3年生にプレッシャーをかけたり、後輩の手本になるくらいうまくならなければいけないと考えています。

「2年生で一緒にいる瞬間が多いです」(竹内)

色紙に書く言葉を考えるお二人。結果は本記事最後部で!

――アーチェリーを始めたキッカケはなんですか

竹内 僕は中学1年生の時に始めたのですが、始めた理由は単純で、先輩たちが部活紹介をやっているのを見て、僕もやりたいなと思って体験会に行ったら、楽しくて入ろうと決めたという感じでした。

松村 僕は高校から始めたのですが、高校に入ったら体を動かすような部活に入りたくて、弓道かアーチェリーをやりたいと思っていました。入った高校にアーチェリー部しかなくて、それと顧問が元五輪選手ということもあって、体験会に行ってそのまま入りました。

――中学まではスポーツはやっていなかったのですか

松村 中学の頃はブラスバンドに入っていました。

――進路として早大を選んだ理由はなんですか

松村 子どもの頃アメリカに住んでいて、英語ができたので、使えないかなと思っていたら、グローバル入試という英語を活用できる入試が見つかったので、受けてみたら受かりました(笑)。あと、高校の顧問からワセダのアーチェリー部はいいよと聞いていたので、それもワセダに入りたいという理由の一つではありました。

竹内 僕はスポーツ推薦で入ったのですが、もともと推薦で入る気はなくて、高校3年生のインターハイまではやってそこから受験しようと思っていました。ワセダに来たのは突然だったというか、インターハイを目指していた5月頃に、顧問から「ワセダから推薦来たよ」と言われて、でも推薦を安易にもらうと入ってから苦労するという話を聞いていたので、結構考えました。高校生の時に一度ケガをして、ケガに対してどうするかということには興味があって、スポーツ科学部はそういうことを学ぶところだと思ったので、自分のやりたいことと合っているしアーチェリーもできるしいいなと考えて推薦を受けました。

――早大のアーチェリー部に入って、実際雰囲気などはどう感じましたか

竹内 入ると決めてから情報を集めたり、県の先輩の野村翼さん(スポ3=愛知・岡崎北)から話を聞いたりしていました。監督が上から言うのではなく、学生が運営して考えて決めるという部活だと聞いていて、高校の時にもそういう感じで部活をやっていたので、自分に合っているなと感じました。

松村 自分の高校の部活は全く体育会らしくなくて、どちらかというとサークルに近かったので、特にルールもなく自由に射つという感じでした。大学生になって体育会らしい部活に入って、一般的には厳しいと言われているのですが、個人的には好きで、最初は反発したりもしたのですが(笑)、最終的には馴染めてすごく楽しいです。

――早大の練習環境についてはいかがですか

松村 広くていいですけど、夏は暑くて冬は寒いです。逆にそこで慣れてしまえば他の射場で射ちやすいので、ポジティブに考えれば悪くはないです。

竹内 70メートルまで射てるのでそんなに悪い環境ではないのですが、王座で優勝するような学校の射場環境から比べると、雨が降ったら射場が沈むところとかはよくないのかなと思います。ただ満足していないというわけではないです(笑)。

――アーチェリーは試合の時の応援も印象的ですが、応援にはどんな意味があると考えていますか

竹内 伝統的にああいう応援をやっていて、応援をやる意味としては、ワセダの雰囲気をそのまま試合に持っていく、選手が射ちやすい環境を応援がつくるというのがあります。代によって差があって、すごく声を出す代もあれば、静かめにやる代もあって、ことしはその中間というか、応援は声を出すけど選手はそんなに声を出さないという感じでやっています。応援はどうするべきだというミーティングもやっていて、そういう意味では他大と比べると統制の取れた応援なのかなと思います。

――お気に入りの応援歌はありますか

松村 2年生で作った曲で、ドラえもんの歌を採用したのですが、今までの応援っぽい感じではなく楽しげな曲で個人的には気に入っています。

竹内 僕は歌より、『イケイケ押せ押せ』で名前を呼ばれるのがうれしいです(笑)。

――次に他己紹介をしていただきます。まずは竹内選手の紹介をお願いします

松村 初対面の時は怖い印象で、僕も最初に会った時は「めっちゃ怖い人いる」と思ってたんですけど(笑)、話すと楽しくて、競技になると真面目にアーチェリーのこと考えている、素晴らしい選手です。

――第一印象が怖いとはよく言われるのですか

竹内 そうですね。同期からすると僕が先に練習に参加していたので、黙っていると怖い奴だと思われていて、話してみるとそうでもなかったと言われます。

――次に松村選手の紹介をお願いします

竹内 今は真面目ぶってるんですけど(笑)、普段は明るくて、周りを盛り上げるタイプです。そういう姿を見ると適当な奴なんじゃないかと思われがちなんですけど、競技や部活に対しては真面目だし、後輩のこともしっかり考えていて、いいバランスを保っている選手だなと思います。

――2年生同士で遊ぶことはありますか

松村 それはあんまりないですね。企画しても、みんな自由なんで・・・。でも本当に集まりたい時には集まって、スマブラ大会だけは2、3回ありましたね。仲はいい代です。

――男子部と女子部でも仲はいいですか

竹内 うちの代は分かれる感じが少ないよね。2年生の代で一緒にいる瞬間が多くて、他大だと、試合だと特に女子と男子が分かれがちなんですけど、そういうのが少ない代だとは思います。

――上下関係はありますか

松村 上とは僕たちが1年生の頃と同じような関係できているんですけど、1年生とは柔らかく接していて、こっちからも厳しくは言っていないですね。

竹内 元からそんなにガチガチという感じではないんですけど、自分たちが上の代に比べると緩いですね。

――部内で流行っていることはありますか

松村 どうぶつタワーかな。

竹内 やってる人多いね。動物をひたすら積んでいくゲームで、決められた台から落とした人が負けっていう・・・。

松村 くだらないゲーム(笑)。

「『王座で絶対優勝する』という心意気を持たないと勝てない」(竹内)

来季の巻き返しを誓う竹内

――他大と比べて、早大でよかったなと思うことはありますか

竹内 大学のアーチェリーを知れば知るほど、ワセダでよかったなと思います。他大だと自分たちではどうしようもない問題が多いとか、監督が厳しいという話を聞くのですが、そういうことはなく自分たちのやりたいことをできているので、そこはよかったです。

松村 競技のレベル、厳しさと自由度のバランスが一番いい部活だと思っているので、何も文句はないです。

――新体制になって雰囲気はいかがですか

竹内 前の代は、定期戦シーズンが終わる頃でもチームのことを考えている代だったのですが、野村先輩たちの代は、個々のことを考えている印象があります。だけど、それでは早慶戦でうまくいかなかったので、徐々にチームの方にシフトしつつあるのかなと思います。

松村 野村先輩たちの代は、個人のレベルを指摘されることが多いので、各代によって違うんだなというのは感じています。

――監督が代わったことで変化はありましたか

竹内 守屋さん(麻樹前監督、平3政経卒=東京・杉並)はアスリートのメンタルのことをよく知っていたので、気持ちに関する話が多かったのですが、今の監督になってからは、何をするにしても理由があってそれを理論立てて話してもらっていて、選手にそれを考えさせてくれるなと感じています。代わったことによる戸惑いはなくて、監督一人一人に色があるんだなと思いました。

松村 遠藤監督(宏之、平4政経卒=東京・早大学院)になって新しくなったことは、練習終わりに、選手に教えるためにゲームをしたりしていることで、そういう面では違いを感じています。

――強豪校に勝つためには何をすべきだと考えていますか

竹内 団体戦ではあるのですが、アーチェリーは本質的には個人競技で、個人の実力を上げることも必要だし、かと言って近大や日体大と比べると、気持ちを置いておいて勝てるとは思えないので、気持ちをしっかりつくって、「王座で絶対優勝する」という心意気を持たないと勝てないと思います。

松村 平日にみんなで集まって練習することがなくて、個人でやらなければいけない部活なので、トップ選手だけではなく王座に出られないような選手でもレベルアップして、トップ選手にプレッシャーがかかるような質のいい練習をしないといけないなと思います。

――最後に、来季に向けた意気込みをお願いします

松村 リーグ戦は1年生、2年生共に半分以上は出ているので、来年こそはしっかり点を出して全て出られるようにして、悔いが残らないようなベストシーズンにしたいです。

竹内 今季は今までやってきて一番点数の出ないシーズンではあったのですが、充電は済んだかなと。次のシーズンに向けての準備はできたと思うので、しっかり結果をついてこさせて、野村先輩たちの代で王座優勝して、自分たちの代につなげていきたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 川浪康太郎)

お二人の絶妙なコンビネーションが見られた対談でした

◆竹内寛人(たけうち・ひろと)(※写真上)

1997(平9)年10月28日生まれ。愛知・東海高出身。スポーツ科学部2年。今季はなかなか結果がついてこなかった竹内選手。お話を伺う中で、今季の悔しさと共に、来年こそはという強い意志を感じました。「充電は済んだ」と力強い言葉も飛び出した今回の対談。上級生を支える頼もしい存在になれるか注目です!

◆松村陸斗(まつむら・りくと)(※写真下)

1997(平9)年7月22日生まれ。東京・国際基督教大高出身。政治経済学部2年。松村選手と言えば、グローバル入試で入学したほどの実力を持つ英語力です。竹内選手からの「英語にしたら?」というアドバイスを受け、ペンをとり書いた言葉は『Yes!We can!!!』。その場に笑いが起こり、松村選手の明るく周りを盛り上げる一面を垣間見れた瞬間でした。

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