ア式蹴球部

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2017.07.14

【連載】早慶サッカー直前特集『Challenge to the 1ST』第6回 柳沢拓弥×相馬勇紀

 鋭いドリブル突破を生かし、サイドからチャンスを演出するMF柳沢拓弥(社4=清水エスパルスユース)とMF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)。例年以上にスピードのある攻撃を実現するため、この二人の存在はチームにとって必要不可欠だ。今対談では二人の素顔に迫るとともに、それぞれが抱く早慶サッカーへの思いも聞いた。

 

 

※この取材は6月28日に行われたものです。

 

 

「自信につながった部分もある」(柳沢)

今季から『11番』を背負い、攻守に躍動する柳沢

――まずは関東大学リーグ戦(リーグ戦)前期の振り返りお聞きしていこうと思います。柳沢選手は前期を振り返っていかがですか

柳沢 ことしは2部リーグということで、全員にとって経験したことのない舞台で、どうなるかわからない部分もありましたし、自分自身きょねんまではスタメンで出るということも少なかったので不安はありました。その中で開幕の日大戦(◯2−0)でいいスタートを切れたのが一番大きかったと思いますし、天皇杯予選で国士に敗れた(●1−3)悔しさを全員が持って戦い切ることができたのではないかと思います。

――チーム2位の5得点を記録しましたが、ゴールへのこだわりはありますか

柳沢 そうですね。開幕前からリーグ戦10ゴール10アシストっていう目標を立てていて、まずは前期で半分の5得点取れたので良かったとは思いますけど、アシストがまだまだ少なくて、毎試合得点やアシストでゴールに直結するプレーをしたいと思っていますし、少し物足りないところもありますけど、ゴールを取れて自信につながった部分もあります。

――相馬選手から見て前期の柳沢選手のプレーの印象はいかがですか

相馬 自分はアシストが多くなっていますけど、拓弥くんはゴールが多くて、そういう意味では二人でバランスが取れているかなと思います。

――リーグ戦では、相馬選手が左から仕掛けてクロスを上げ、それにファーサイドで柳沢選手が合わせて決めるという場面も何度かありました

相馬 そうですね、そのかたちは常に狙っています。この間も一個あって…

柳沢 あーあれね(笑)。

相馬 自分が左サイドをえぐってゴロでキーパーとDFの間に出したんですけど……来てくれなかった(笑)。

柳沢 感じてはいたんですけどね(笑)。躊躇しちゃった(笑)。

――相馬選手は前期を振り返っていかがですか

相馬 スタートも快調で、(相手の)レベルが違うとはいえしっかりボールを保持するサッカーができたことは良かったと思っています。ただ、相手が国士舘みたいに強い相手になったときに、自分たちが目指しているものを見失ってしまうというか、(後期開幕までの)オフシーズンでどれだけ積み重ねて、自信をつけられるが大事だと思います。

――個人としての出来に関してはいかがですか

相馬 自分もリーグ戦10ゴールを目標にしていて、ただ、まだ2ゴールしか取れていないですし、PKを外したりとかもあったので。アシストはリーグトップでこれてますけど、個人的にはもっとゴールを取りたいです。

――昨季なでは右サイドでの出場が多かったと思いますが、今季からは左サイドを主戦場としています

相馬 自分がより上を目指していく中で、リーグが始まる前に監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)に直接「逆もやりたい」ということを言いました。慣れてきた部分もありますし、もう逆だからといって言い訳はできないと思っています。右は右足でクロスが蹴れますけど、左は内側に入ったときに右足が使えるというのがあるので、そこをもう少し生かせればと思います。

――柳沢選手は右サイドでのプレーについてはいかがですか

柳沢 ゴールに向かうのであれば左サイドの方がやりやすいと思うんですけど、自分は右で縦に突破して、そこから相手を置き去りにしてゴールへ向かっていくプレーっていうのを狙ってやっていますし、そういう場面をもっと増やしていきたいです。あっとカットインに関しても、左足のシュートをもっともっと練習して、正確に枠に入れられるようにしたいです。

――柳沢選手から見て前期の相馬選手のプレーの印象はいかがですか

柳沢 勇紀がボールを持ったら絶対に突破してくれるっていう意識があって、カットインからの右足クロスも、縦に突破してからの左足の早いクロスもあるので、そこに信じて入れるというのがあります。逆サイドではありますけど、やりやすいですね。

――今季はこれまでよりもボールを動かし素早く攻める戦い方に挑戦していると思いますが、ここまでを振り返って手応えなどはいかがですか

柳沢 さっき勇紀も言っていたように、相手が強くなればなるほど、まだまだそれは出し切れてないし、本当の強みにはなっていないのかなと思います。練習からもっと一人ひとりが意識してやっていかなければと思います。

相馬 自分は技術というより判断できるかできないかが重要だと思っていて、例えば国士とかはすごい前からプレッシャーかけにきてましたけど、そこで自信持って相手をしっかり見れていれば、全然崩せた場面もあったと思うので、時間帯とか相手がどうきてるかっていう判断もそうですけど、みんなにもっと自信がつけばもっとやれると思います。

「考えるようになった」(相馬)

快足ウイングとして攻撃面で重要な役割を担う相馬

――ここからは事前アンケートに沿ってお話しさせていただきます。まずは前期のMVPに関してですが、柳沢選手はFW武颯選手(スポ4=横浜F・マリノスユース)とお答えいただきました

柳沢 まずはやっぱり一番点を取っているというのが大きくて、あとは点を取ってくれたから勝てた試合も多かったと思うので、それが理由ですね。

――武選手のどういったところにすごさを感じますか

柳沢 常にシュートを狙っている意識もそうですけど、自分にはそういう貪欲さが足りないなと感じていて、そういうところは見ていてすごいなと思います。

――相馬選手はMF秋山陽介選手(スポ4=千葉・流通経大柏)とお答えいただきました

相馬 チームの心臓と言っていいぐらい大事な選手で、攻撃では起点になっていますし、守備でもカバーしたり潰したり、苦しい場面で走ってくれるのが大きいです。あとは陽介くんが左利きで、自分がいる左サイドにも蹴りやすいと思うので、自分としてもやりやすさがありますね。

――秋山選手はすでに名古屋グランパス入団が決まっています

相馬 いやー、すごいですよね(笑)。びっくりしました(笑)。

柳沢 話がまとまるのも早かったし(笑)。

――続いてですが、柳沢選手のイチオシ選手はDF安田壱成選手(スポ4=ベガルタ仙台ユース)、理由は「魂のプレー」ということですが

柳沢 理由はまあ適当ですけど…(笑)。一番話をする時間も長くて、コンビネーションを一番大事にしている選手なので、イチオシっていうことですね(笑)。きょねんのジュニアリーグからずっと同じサイドで組んでいて、お互い「二人でやってやろうぜ」という感じです。あと私生活でも仲がいいので。

――相馬選手はDF木下諒選手(社4=JFAアカデミー福島)とコンビを組む形になっていますが、それについてはいかがですか

相馬 自分は後輩なんですけど結構生意気言うタイプで、木下くんも結構どういうふうにやりたいかを主張するタイプなので、最初は全然合ってなかったですけど、今はお互いのやりたいこととできることを話し合って、どういうプレーをするかっていう意識がマッチしてきた感じです。練習とか紅白戦ではいつも喧嘩してましたからね(笑)。

――相馬選手のイチオシはGK小島亨介選手(スポ3=名古屋グランパスU−18)ということですが、理由を教えてください

相馬 絶対的な安心感があって、代表も経験していますし、練習していても一番入る気がしないので。

――小島選手は5月にはU−20W杯に出場しました

柳沢 寮とかでみんなで観てましたよ。他の選手は全員プロみたいな中でやっていたので、すごいなと思いました。

――DF鈴木準弥主将(スポ4=清水エスパルスユース)の印象についてもお聞きしました。柳沢選手は「キャプテンシーがある」といったお答えをいただきました

柳沢 高校の時から同じチームで、その時も準弥がキャプテンをやっていたので、なんか準弥がキャプテンをやっていても当たり前のように感じます(笑)。本当にいつもチームを引っ張っていってくれてますね。

――他の選手よりも鈴木準選手のことをよく知っているのではないですか

柳沢 どうですかね、まああんまり仲良くないんで(笑)。私生活でそんな話すわけではないし、もうお互いどういうやつかわかっているというのもあるので(笑)。

――相馬選手は「見た目はいかついけど普段は優しい」と答えていただきました

相馬 本当にこの人はキャプテンだなーといつも感じていて、見た目はパンチパーマで怖くて、でも普段は優しくて明るい、その中でまとめるときはまとめて、怒るときは怒る。使い分けが本当にうまいです。

柳沢 勇紀とかはもうやばいよね。きょねん準弥に胸ぐらつかまれて怒られたことあったし(笑)。

相馬 あーそうだ(笑)。クロスの練習で俺が生意気言って、喧嘩しました。でも、そのときも最後は僕のところまで話に来てくれてました。そういうこともありましたね(笑)。

柳沢 あれは怖かったですよ(笑)。

――大切にしている言葉もそれぞれお答えいただきました

柳沢 俺なんて書いたっけ。ていうか、この時点でもう大切にしてないですよね(笑)。

――柳沢選手は『努力』という言葉をあげています

柳沢 あーそうですね、それは大事ですね。

相馬 あーもうダメだこれは(笑)。

柳沢 大事にしてる言葉が多すぎてどれ選べばいいか迷ったんだよ。どれだろうなって。

相馬 全然ダメ(笑)。僕は『日々挑戦・日々努力・日々成長』って書きましたよね?

――そうですね。これを大事にしている理由を教えてください

相馬 この言葉を大事にしている理由としては、常に考えることを意識するようになったというのが大きいです。ことしに入ってから練習の中で、例えばドリブルでもただ抜くだけじゃなくて、どう抜くのが一番いいのかとかを考えるようになったり、左サイドから仕掛けるときも、つま先かインサイドかアウトサイド、どれを使ってドリブルするのがいいのかを考えたり、これまでよりも自分の中で試行錯誤するようになりました。

「恩返しできる最高の舞台」(柳沢)

早慶サッカーでの活躍に期待がかかる二人

――早慶サッカーについてお伺いしていきたいと思います。お二人にはそれぞれキーマンをあげていただきましたが、相馬選手が選んだのはFW石川大貴選手(スポ4=名古屋グランパスU−18)です。

相馬 3年間ケガで苦しんでいて、やっとことし出れるということで、期待も込めて選びました。体格が恵まれてることと、足元の技術がしっかりしてること、あとは毎日シュート練習もしているので、ゴールを決めてほしいです。

――柳沢選手が選んだのは『自分』です

柳沢 (笑)

相馬 書いちゃったね(笑)。

柳沢 自分にとっては最後の早慶サッカーで、キーマンになりたいですし、MVPも取りたいです。きょねんは途中交代で15分くらいの出場でしたけど、ことしは絶対スタメンで出て、開始から「MVP取ってやる」という気持ちでやりたいです。

相馬 いいねいいね。

――相馬選手はどういったプレーをしたいと考えていますか

相馬 イメージはできてます。83分くらいに直接FKを自分が蹴って、壁の上を越えて決める。で、観客席の方に走って行って、みんなでわーってなるっていうところまで(笑)。

――普段の試合に比べて観客の数もかなり増えますが、緊張やプレーッシャーも大きくなるのではないですか

柳沢 スタメンだとどうかわからないですけど、途中から入る分には緊張とかはなかったですね。きょねんは15分間ただがむしゃらにやっていたので。でも、アップしてるときは選手も「観客いっぱいいる」って感じでいつもより周り気にしちゃったりとかはありますね(笑)。

相馬 ちょっとアップでカッコつけるでしょ(笑)。

柳沢 カッコつけるね(笑)。みんなちょっと意識してるところはある(笑)。ことしはその中でも集中してプレーできるようにしたいですね。

――最後に早慶サッカーに向けて意気込みをお願いします

柳沢 自分自身にとって最後の早慶サッカーですし、今まで先輩たちがつないできた伝統を、後輩たちにもつないでいきたいという気持ちがあります。学生主体でつくり上げていることもすごく大きくて、主務の新太郎(DF山本、スポ4=ジュビロ磐田U−18)や副務の秋葉(MF秋葉遼太、文3=東京・駒場)といった自分たちの仲間が努力してる姿を近くで見ていますし、日々支えてくださる方々に恩返しできる最高の舞台だと思うので、両校の熱いぶつかり合いを見せられるよう頑張ります。

相馬 自分は、恵まれたことに1年生のときからメンバーに入れてもらって、いい思いばかりさせてもらっているので、感謝を込めて仲間や友人、家族に勝利を届けたいです。絶対勝ちます。

――ありがとうございました!

 

 

(取材・編集=栗村智弘 写真=大山遼佳/柴田侑佳)

 

両翼からのチャンスメークに期待しましょう!

◆柳沢拓弥(やなぎさわ・たくみ)(※写真左)

1995(平7)年9月12日生まれ。173センチ/68キロ。静岡・科学技術高出身。社会科学部4年。憧れのサッカー選手にネイマールをあげた柳沢選手。早慶サッカーでも得意のドリブルで会場を沸かせること間違いなしです!

◆相馬勇紀(そうま・ゆうき)(※写真右)

1997(平9)年2月25日生まれ。164センチ/65キロ。東京・調布南高出身。スポーツ科学部3年。試合前のルーティンはヘッドホンで音楽を聴くことだという相馬選手。仲間に勝利を届けるため、研ぎ澄まされたテクニックを武器に大暴れしてほしいです!

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