ア式蹴球部

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2017.07.13

【連載】早慶サッカー直前特集『Challenge to the 1ST』第5回 鈴木裕也×秋山陽介×今来俊介

 今回登場するのはMF秋山陽介(スポ4=千葉・流通経大柏)、MF今来俊介(商4=神奈川・桐光学園)、MF鈴木裕也副将(スポ4=埼玉・武南)の3人だ。中盤の要として攻守に活躍する3人にとって、選手として迎える最後の早慶サッカー。伝統の一戦に向けての思いや決意を聞いた。

 

※この取材は6月29日に行われたものです。

 

「思いを誰よりも表現する」(鈴木)

力強い突破が持ち味の鈴木

 

――まず関東大学リーグ戦(リーグ戦)の振り返りをしていただきたいと思います。前期2位という結果についてはいかがですか

鈴木 個人としては、開幕の1週間前にけがをして最後の国士舘戦しか出ることができなかったんですけど、正直首位で折り返すことができなかったことに対してやっぱり悔しいというか、自分に対して悔しいという気持ちでいっぱいです。力が出し切れなかったと思います。

今来 (秋山を見て)どうぞ。何で(笑)。

鈴木 譲り合うなよ(笑)。

 

今来 序盤は結構良かったんですけど、試合を重ねるにつれて相手に研究されたりとか、自分たちのしたいサッカーができない時に、やっぱりまだまだ弱いなって感じたので、それが結果的に2位っていうかたちになってしまったと思います。後期はもっと厳しい戦いになると思うので、そういう戦いになった時に、もっと自分たちの力が関係なく出せるように、練習で身に付けられればいいなと思います。

秋山 前期リーグ戦を通して、今来が言ってた通り研究されるとかそういうのはあったんですけど、それに対してでも一試合一試合勝てるチャンスだったり、決め切るチャンスだったりっていうのはあった中で、決め切れなかったっていうのが裕也の言う力が出し切れなかったところ、自分たちの弱さかなと思っていて、そこが原因で前期リーグ2位という結果につながったんだと思います。

 

――皆さんの中で印象に残っている試合はありますか

鈴木 自分は最終節のこの前の国士戦が、一番印象に残っていて一番悔しかった試合です。天皇杯でも同じように負けていて、自分たちがそれから3ヶ月間、国士よりも密度の濃い3ヶ月間を過ごしてきた自信があったんですけど、そこでまた敗れてしまったというところで、自分たちの日々のトレーニングに対する姿勢だったり、そういうものがまだまだ足りてなかったと痛感したので、非常に悔しい試合でした。

秋山 同じです。国士舘戦です。まあ出てなかったんですけど。

 

今来 お前ずるいよ。

秋山 悔しかったです(笑)。

 

今来 なんだろうな。僕は中大戦とその次の朝鮮大戦の2試合が印象に残っています。中大戦はレッドカードで退場してしまってチームに迷惑をかけて、次の試合は累積で出れなかったんですけど、その中でスタンドというか外から見てて、改めて自分の力でチームの勝利に貢献したいなと思った試合だったので、印象に残ってます。

 

――鈴木選手はリハビリ中、どのような思いでチームメートの試合を見ていましたか

鈴木 個人としてはやっぱり悔しくて、ピッチに立ってチームに貢献したいっていう思いもありましたけど、やっぱりチームメートを信頼してたので、ずっと勝ってる状況でしたし、安心して試合を見ていられました。

 

――前期のご自身のプレーを振り返っていかがですか

秋山 自分的にはそこまで納得のいくプレーはできなくて、試合を決定付けるプレーが前期は少なかったなと思うので悔しいです。

今来 守備の部分はある程度出せたんですけど、やっぱり攻撃の部分でもっとチャンスメイクというか、自分が点を決めたりアシストしたりっていうのがもっと増やせればいいなと思いました。

     

――鈴木選手は最終節を改めて振り返っていかがですか

鈴木 途中から入って逆転したかったんですけど、それができなかったので、やっぱりそこは自分の力不足というのを痛感しました。1点しか追い付くことができなかったので、そこで2点追い付くぐらいの力を見せたかったんですけど、まだまだ足りなかったんだと思います。

 

――今季のご自身のピッチ内外での役割というのは何だとお考えですか

鈴木 また俺からいくの(笑)。自分は副キャプテンという立場もあって、やっぱり厳しいことを言うこともそうですし、チームが掲げた目標に対してその目標に対する強い思いを練習の中から誰よりも表現するっていうことを意識しているのが一つと、ピッチ内では戦う姿勢というか、試合に出ている誰よりも戦うっていうところを意識しています。

秋山 ピッチ内ではプレーの質もそうですし、自分は今GM(グラウンドマネージャー)という役割をやっているので、チームの中で何をするべきか掲げている部分に対して、自分が示さないといけないなと感じていて、それをピッチで表現することが自分の役割かなと思います。ピッチ外は…(笑)。

今来 まあ、何でも笑ってくれます!以上。笑い屋です(笑)。

秋山 GMの仕事ってピッチ外になるの?

今来 なるでしょ。なるなる。

秋山 そしたら、チームのスカウティングだったり、自分たちの敗因や良くなったところを自分たちなりに分析して伝えて、さらにチームとして発展させていくっていうところが自分の役割だと思います。

今来 ピッチ外は特にないですけど、ピッチ内はやっぱりワセダは守備ができないと試合には出れないと思っているので、そういった意味では守備の基準を自分が一番示すべき存在だと思います。

 

――秋山選手は名古屋グランパスから内定が出たと思いますが…

今来 来たね(笑)。

秋山 恥ずかしい(笑)。

――練習を始めて3日で内定が出たというのは本当ですか

秋山 いや、でもあんまりそういう話していいのかな。まあ3日で出たわけじゃないんですけど、練習参加してその後にプレーとかを見てもらって、ちゃんと正式にオファーが来たのはリリースされた時だったので、そんなにすぐには決まらなかったです(笑)。

  

――そんな秋山選手の姿を見てお二人はいかがですか

鈴木 自分はうらやましかったです(笑)。

今来 やったーって思いました(笑)。プロと友達だっていう。

秋山 薄っ(笑)。ほんとに薄い(笑)。でもそんなもんだよね。

 

――秋山選手はプロでの目標や意気込みなどはありますか

秋山 まだそんなにプロの舞台に立っているわけではないんですけど、最初の目標としてはやっぱりA契約を早い段階で取れるように頑張って、その後Aチームとしてコンスタントに試合に出れるようにっていうのを、プロに入った時にはまずは目標としてやっていきたいです。

「守備の面で見本になりたい」(今来)

規格外のスタミナでピッチを駆け回る今来

 

――お互いのプレースタイルについてそれぞれ紹介してください。まずは鈴木選手についてお願いします

秋山 とにかくすごい運動量があって、攻守にわたってずっとチームに貢献できるという選手だと思います。縦への推進力というのも特徴かなと思います。

今来 体が強くて…

鈴木 棒読みするなよ(笑)。

今来 体の強さを生かしたプレー、ドリブルとか、キープ力とかは僕が持ってないものですし、うらやましいし、すごいなと思います。

――副将としての鈴木選手は

秋山 本当に頑張っていると思います。ピッチ内でもピッチ外でもチームを引っ張ろうという意識はことしに入ってさらに出てきていると思うし、チームが緩くなっている時、準弥(DF鈴木準弥主将、スポ4=清水エスパルスユース)が言う前に裕也が言ったりする場面もあるので、そういうところはやはり頼りになるなと思います。

今来 自分にも厳しくて、他人にも厳しいので、その点では周りに影響力のある人で、副将にして正解だったなと思います。

――続いて、秋山選手のプレースタイルについてお願いします

今来 今シーズンから一緒にボランチを組んでいて、近くで見ていると、なんであんなに前を向けるんだろ、取られないんだろって、率直にすごいなと。勉強になります。

鈴木 ドリブルとパス、この2つに関しては本当にすごいなと思っています。それに加えて90分間走り続けることのできる選手だと思ので、前期リーグ通してチームの中心で戦っていたなと思います。

――GMとしての秋山選手は

今来 口では「嫌だよ」とか言いつつも、根は真面目なのですごい仕事をしてくれていて、助かっています。GMって一番時間のかかる仕事なので、それをやってくれてるっていうのは大変だろうなと思います。口ではこう言ってますけど。

秋山そんなことないよ(笑)。

鈴木 みんなの前だと恥ずかしがってこんな感じなんですけど(笑)。でもチームのためにスカウティングだったりをしっかりやってくれていて。すごいなと思います。

――最後に今来選手について

今来 二言くらいでいいよ。

秋山 守備がすごいです(笑)。集約した(笑)。

鈴木 すごい走り回ってくれます。

秋山 チームのために一番働いてくれる選手です。

――FW飯泉涼矢選手(スポ4=三菱養和SCユース)がアンケートで「体は小さいけれど、ピッチの中では一番存在感がある選手」と答えていました

秋山 おー(笑)。それくらいすごい選手です。

鈴木 働き者です。今来がなんでもカバーしてくれるので(笑)。

秋山 助かってます。

――ピッチ外での今来選手の役割は

秋山 的確に突っ込むところ(笑)。

鈴木 ボソッと言うひと言とかね(笑)。

今来 ちゃんと拾ってあげてるとこね。

秋山 役職とかは特にないんですけど、いろんな人と話すことができる人だなとは思いますね。

――きょねんまでとのチームの違い

秋山 お調子者が多いと思うので、そういった意味では波に乗ったときの勢いだったりはあるんじゃないかなと思います。

今来 きょねんより、より攻撃的なサッカーをしていると思います。

鈴木 自分が在籍した4年間で、一番クセが強いなと思います。特に、試合に出ている選手とかはそれぞれ自分のサッカー観を持っているので、そういう個性の強さが合わさった時に勢いが出るんじゃないかなと思います。

――4年生になって何か自分の中で変わった部分はありますか

秋山 昨年より自分がプレーだったり、言動の面でもチームを引っ張らないとなという意識はあります。球際の強さだったり、切り替えだったり一つひとつの部分で先頭に立つんだという思いはあります。

鈴木 自分は立場的にも引っ張らないと、という思いはあるんですけど、最上級生として自分らの代で目標を達成したいという思いの方が強くて。なので、こうしなきゃいけないという義務感とかではなくて、単純に欲望という感じですね。

今来 きょねんは平澤選手(平澤俊輔、平29スポ卒=JFAアカデミー福島)という守備を引っ張る方がいたんですけど、ことしは僕が守備の面ではワセダの選手の見本になれればいいなと思っています。

秋山 かっこいい(笑)。

――答えていただいたアンケートの中で『早慶戦のキーマン』に8人の方が秋山選手をあげていました。今来選手も秋山選手に投票していましたが

今来 なんでだろう(笑)。やっぱり、秋山選手の喜んでいる顔が一番見たいんですよね。

一同 (笑)

今来 やっぱり、秋山選手が点を入れて、MVPとか獲って活躍した方が記事になるんじゃないかなと。

秋山 なんなの(笑)。

今来 という気持ちもありつつ、一緒にボランチを組んでいるんで、僕が黒子をやって、秋山選手に活躍してもらって、という1日になればいいなと。

秋山 いい人過ぎるだろ!(笑)。

鈴木 実は腹黒いって書いておいてください(笑)。

今来 やめてください。

――今来選手は試合前のルーティンに『毎週同じおにぎりを買って食べる』と答えていました

今来 ルーティンっていうか、書くことがなくて(笑)。毎週同じものを買ってますということです。だって何かやってる?

鈴木 ポジティブ思考にするって書いた(笑)。

――ポジティブ思考にするために何かしてることはありますか

例えば、試合会場行く時にゴミとか落ちていたりするじゃないですか。その時、「これを拾って捨てたら点数取れる」って思うとか。電車で席譲ったらきょう調子いい、とか。全部いい方に考えるようにしています。 

――秋山選手は特にないとのことですが

秋山 何もしていないですね。

今来 それがいいんじゃない?

秋山 そうかもね、何もしないのがルーティンです。

――キャプテンの印象について、今来選手は「とても怖い」と答えていますが

今来 怖いよね?

秋山 怖いね。

鈴木 怖いか?(笑)

今来 同学年からはイジられたりしてるんですけど、後輩からみたらすごく怖いと思います。

秋山 たしかに下級生だったらもっと怖いかもね。

今来 (自分が鈴木準主将の)下級生だったら嫌だもん(笑)。

「4年生は毎年連覇のプレッシャーを感じた中で勝ってきている」(秋山)

洗練された技術で攻撃のタクトを振るう秋山

 

――早慶サッカーについてお伺いしていきます。皆さんにとって最後の早慶サッカーとなりますが、特別な思いはありますか

鈴木 本当に1年で一番多くの人が見に来てくれる試合なので、早稲田大学ア式蹴球部の存在というかすごさというか、そういうものを多くのお客さんに示したいっていう気持ちがあります。

秋山 スケールが大きい(笑)。

今来 そうですね。何連勝だっけ今?

秋山・鈴木 5!

今来 5連勝してるので、やっぱりケイオーとやる機会っていうのがことしは全然減っちゃいましたし、その数少ない機会で、ケイオーよりもワセダのほうが強いっていうのを見せつけたいっていうのは昨年以上に思ってるので、6連覇できるように頑張りたいです。

秋山 最後の年っていうのもあるので、負けたくないです。…。だめ?(笑)

今来 だめだよ。

鈴木 伝統を継承したいですぐらいにしとけよ(笑)。

秋山 伝統を継承したいです!

鈴木 自分たちの代で終わらせられないからね。

秋山 そうそう。毎年連覇のプレッシャーっていうのを4年生っていうのは感じた中で勝ってきているので、次の年に同じようなプレッシャーを自分たちは与えられるチャンスで、それはしっかり与えてあげないといけないと思うので、勝ちたいと思います。

今来 いい着地したね。

秋山 いい着地したね(笑)。

――勝つためには何が必要だと思いますか

今来 気持ちだと思います!

秋山 独特な雰囲気が早慶戦はあると思うので、やっぱりその雰囲気にのまれないっていうのは大事になってくると思いますし、その上で今来が言ってたように気持ちの部分で、競り合い、球際、気持ち、そのワンプレーワンプレーが勝利に近付くのかなと思います。

鈴木 自分は、早慶戦は普通の公式戦と違って、勝ちたい思いだったり仲間の思い背負って戦うだったり、そういう思いが強いほうが勝つって昨年すごく感じたので、今来と陽介が言ってたように気持ちだと思います。

今来 まねすんなよ。

秋山 みんな同じじゃん(笑)。

――自分のどんなプレーを見てほしいですか

秋山 黒子に徹して頑張る(笑)。

今来 うそつけよ。それはだめだよ。

秋山 それはだめ?(笑)まあさっき今来とか裕也が言ってくれたパス、ドリブルといったプレーで、チームを勝利に導くプレーっていうのをやるので、それを見てほしいなと思います。

鈴木 観客を引き付けるような熱い気持ちを持ってプレーして、あわよくばMVP狙いたいなと思います。

秋山・今来 おー(拍手)。

秋山 そろそろ黒子(笑)。

鈴木 そろそろ黒子ワンチャン狙ってけって(笑)。

今来 やっぱりね、普段見に来てくれない方がいっぱい、中学校の友達とかも見に来てくれるので、熱い気持ちで帰ってもらいたいので、そう思ってもらえる熱いプレー、頑張ってる姿を見せたいです。大学でサッカー頑張ってるよって。

秋山 そんなこと言ったらみんなそうじゃん。

今来 そうだよ?じゃあMVP取ります。

一同 (笑)

――最後に早慶サッカーに向けて意気込みをお願いします

秋山 伝統を継承できるように頑張ります!

鈴木 必ず6連覇します!

今来 やっぱり見に来てくれる方々に感動を与えられるような試合で、なおかつ結果を残してMVP取りたいと思います。言わされましたけど(笑)。

――ありがとうございました!

 

 

(取材・編集=篠原希沙/田中佑茉 写真=皆川真仁)

 

息ぴったりなMFトリオでした!

◆秋山陽介(あきやま・ようすけ)(※写真中央)

1995年(平7)4月13日生まれ。身長170センチ/体重68キロ。千葉・流通経大柏高出身。スポーツ科学部4年。普段は何に対しても笑っているという優しい一面を持つ秋山選手ですが、ピッチの中で見せる表情は真剣そのもの。ワセダのゲームメーカーがチームを勝利に導いてくれることでしょう!

◆今来俊介(いまき・しゅんすけ)(※写真右)

1995年(平7)4月20日生まれ。身長165センチ/体重54キロ。神奈川・桐光学園高出身。商学部4年。勝つためには何が必要かという問いに対し、真っ先に「気持ちだと思います!」と答えてくださった今来選手。気持ちのこもった熱いプレーで感動を届けてほしいです!

◆鈴木裕也(すずき・ゆうや)(※写真左)

1995(平7)年7月14日生まれ。174センチ/73キロ。埼玉・武南高出身。スポーツ科学部4年。今シーズンは開幕からけがに苦しんだ鈴木選手でしたが、リーグ戦最終節でついに復帰を果たしました。早慶サッカーではあり余る力を爆発させてくれるはず!

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