バスケットボール部

2017.06.15

早慶戦直前主将対談 早大・森井健太主将×慶大・トカチョフサワ主将

 通算勝敗数37勝37敗。まさに因縁のライバルとの1戦がことしも幕を開ける。75回目を迎える早慶バスケットボール定期戦に向け、早大・森井健太主将(スポ4=京都・洛南)と慶大・トカチョフサワ主将(環4=東京・國學院久我山)の両主将にその意気込みを伺った。

※この取材は4月8日に行われたものです。

 主将として

――伝統ある大学の主将となった今、その立場についてどう思いますか?

森井 主将になって早稲田の伝統を強く感じています。去年は、主将の河合(祥樹、平29スポ卒)さんがチームをよく引っ張ってくれました。僕は、言葉で伝えることが河合さんほど上手くないので重圧を感じていますが、自分の形でチームを引っ張ることができればいいと考えていて、そこを今年1年頑張っていきたいと思います。

トカチョフ 僕らの代には胸を張って主将の座に手を挙げるような存在がいませんでしたが、最終的に僕がなりました。森井の言っていることと同じですが、今までずっと先輩方が積み上げてきたものがあるので、今年も早慶定期戦があり、またリーグ戦では昨年の2部降格から今年は1部復帰を果たさなければならないという使命感もある中で、主将として出来ることはやっていきたいと思っています。

――森井選手は不在でしたが、先日の六大学リーグ戦での早慶戦では慶應が圧勝したことは?

トカチョフ 慶應的には、少ない練習の中で自分たちがやろうとしてきたことが少しずつ出来てきていますが、そこに満足しているわけでは全くありません。もちろん森井が居なかった訳ですから、油断せずに詰める部分は詰めて、早慶定期戦までの残された時間で、どれだけしっかり突き詰められるかという所で頑張っています。

――不在の間Bリーグで経験を積んだ森井選手ですが、どういった経験になりましたか?

森井 プロの試合に出場したり、練習に参加する中で、的確な状況判断とか、一つ一つのプレーを丁寧に行うことが求められ、質の高さを経験できたということはとても大きかったです。それをチームにどう還元して活かしていけるかということが、これからのカギだと思います。六大学で慶應に負けたということは聞きましたが、慶應がとても良いバスケットをしているということは知っていたので、1部2部の違いはありますが、慶應には絶対に負けられません。そこは頑張りたいです。

森井はプロでの経験を糧に早慶定期戦へ

――トカチョフ選手は、同学年がプロで活躍する姿には何か感じるものはありましたか?

トカチョフ 正直そういう所はあまりありません。慶應は慶應でやるべきことがあり、目標は明確です。それをやるだけだと思っています。周りを気にせず、本当に自分たち自身との戦いだと思っているので、自分たちがしっかりやることをやれば結果は自ずとついてくると思っています。もちろん早稲田には森井のようにBリーグで強化指定に選ばれた選手もいるので、まったく油断はできないと考えています。

――お互いのチームに対する印象は?

森井 慶應は粘り強いディフェンスや、ルーズボールへの喰らいつきなど、そうしたシーンで貪欲に絡んでくるチームだと感じています。早い展開という面では早稲田も一緒だと思いますが、その中でサワや木村、高橋という良いビッグマンが揃っていて、下級生ながらガード陣にも上手さがあります。バランスが良いチームであると見ています。そういう部分を考えると、これから早慶定期戦に臨む上で自分たちをもっと高めていかなければ勝つことができないと思います。

トカチョフ 早稲田は、やはりガード陣が本当に優れています。ゲームコントロールや周りの選手を上手く活かすという部分に長けているチームだと思います。気を緩めずにディフェンスをしないと、すぐに点を許してしまうことになります。更に、優れたシューターも多いです。その中でどれだけ自分たちのディフェンスができるかということが大事になると思うので、かなり気を引き締めて臨まなければならないチームだと考えています。

――2人の間の面識は?

森井 高3の時のウィンターカップで僕が負けているので、それが1番のインパクトですね(笑)。

トカチョフ 逆にそこだけだよね。

森井 その前の全国大会まで、東京からは京北と八王子が出ていて、國學院久我山(以下、久我山)のことは名前くらいしか知らなかったです。

トカチョフ ウィンターカップでは、東京からはだいたい2チームしか出られないんですけど、僕の代のときは京北がインターハイで優勝していたので、ウィンターカップでは3チーム出られることになりました。開催地枠で久我山の出場が決まり、ベスト8決めで洛南と当たるという組み合わせでした。

――当時戦った時のお互いへの感想は?

トカチョフ めちゃくちゃ上手かったですよ(笑)。ただ洛南のあの代は「森井だけ気を付けろ」という感じだったので。だから「案の定!」という感じですかね。あの時はゾーン(ディフェンス)が効いたよね?

森井 あー、シュートが入らなくて、それで負けました。それにリバウンドとかは…久我山は全員デカかったよね?

トカチョフ 全国で2番目とかの平均身長だった。みんな180以上。

森井 みんな走るし、良いチームだなと思って。油断していた訳ではなかったのですが、隙を見せたかなと思いますね。ただ、そこからサワの事はちょっと意識し始めましたね。

 「僕は早慶戦が大好きです」(トカチョフ)

――昨年の早慶定期戦を振り返って?

森井 早稲田としては、4年生が教育実習のため出場が出来なくて、僕とか新川とか石原といった3年生が中心となって出たんですけど、練習から少し気が抜けていたというか、しっかり試合に向けての気持ちやコンディションが乗っていなかったのではないかと思います。みんなも「そこが原因では?」と言っていました。4年生の力・存在というのは、早慶定期戦において本当に大切だと思います。僕たち今年の4年生は、そういった意味で試合だけではなく、試合までの過程を大事にしてやっていきたいと思います。

トカチョフ 僕は、全部の早慶戦を結構鮮明に覚えています。昨年は、「絶対に早稲田が勝つだろう」と言われていて、六大学の時も負けていましたし、メンバー的にも早稲田の方が揃っていて、チームは正直みんな不安で、それでもみんなでスカウティングやミーティングを死ぬほどやって徹底的に分析し尽して、その1日に全てを賭けて臨んだ戦いでした。最初は相手のディフェンスが凄くて全然通用せず、グダグダなバスケットになってしまいましたが、試合が進むにつれ、シーソーゲームとなり、最後は「勝ちたいと思う方が勝つ」と信じて粘りました。その結果、勝利をもぎ取ることが出来たので、僕の記憶には鮮明に残る試合でした。

昨年の早慶定期戦で鮮烈な活躍を見せたトカチョフ

――4年生対談の中でも「サワは早慶戦男です」という声が多かったのですが、どう思いますか?

トカチョフ 僕は、本当に早慶定期戦が大好きです。やはりスポーツというのはお客さんが来て、観て、応援してくれるからこそ盛り上がり、選手もやる気になります。それが、スポーツの醍醐味だと思っています。日本のバスケットの環境で、特に大学で、それを実現する機会はなかなか無いのが現状です。でも、だからこそ早慶定期戦はとても特別な舞台であって、僕はその1日を1年中楽しみにしています。その日に観客を見ると必然的にテンションが上がってきて、本当に普段では絶対に有り得ないような状態になるほどです。早慶定期戦には、本当に特別な思いを抱いていますね。

森井 僕もやはり(早慶定期戦の雰囲気は)すごいなと思います。去年の早慶定期戦では、終盤にスリーポイントを決められたのですが、それが結構僕としてはダメージが大きかったです。結構ギリギリだったよね?24秒、そういう場面でした。

トカチョフ ギリギリというか、ブザービーター。

森井 そういう場面で決められたというのは、チーム全体としてもダメージが大きかったと思うし、サワも言っているように、早慶定期戦という試合は、大学バスケットの中でも、恐らく観客が一番入ると思うし、多分インカレの決勝より入るよね?

トカチョフ 代々木が満席になるくらい。

森井 そういう中出来ることはなかなか無いので、まず楽しみたいです。勝ちたいというのは当然ですが、その舞台でプレーできることを感謝したいと思っています。でもそんな舞台で活躍できるサワは、「何か持っている」と思いますね。

――去年のそのシュートを決めた瞬間はどんな気持ちだった?

トカチョフ まあ正直、運ですよ。でも、僕はなんか早慶定期戦になると有り得ないようにシュートが良く入ったりしていて、それはやはり応援して下さるみなさんの思いがボールに乗り移り、ボールが自然とリングに吸い込まれるのではないかと。そこは僕の技術ではなく、応援してくれる人の思いのお陰なのではないかと思います。自分でも不思議です。僕自身も驚くほどでした。

――37-37というイーブンの通算成績で早慶戦を迎えることに対しては?

森井 僕が入学して1度も勝っていないので、それも含めたうえで「絶対に負けられない」というように思っています。4年目で絶対に勝ちたいという気持ちは、下級生含めて全員が思っていると思うし、僕もそう考えています。

トカチョフ この37勝37敗にするまで本当にすごく険しい道のりで、先輩方が積み重ねてきたものが今こういう結果に繋がっていて、慶應の勝ち越しは26年ぶりとなるので、多分僕たちだけではなくて、すべてのOBの皆さんもそれを望んでいると思うので、そのすべての思いを背負って戦うのだと考えると、絶対に負けられないですね。

 「4年生全員の力が必要」(森井)

――自分のチームのキーマンは?

森井 僕はやはり4年生だと思っています。誰というのではなく、昨年を振り返えると4年生全員の力が必要だと思ったし、それは、出ている出ていないに関わらずチームを1つにするとか、チームを盛り立てるとか、そういったすべての面で4年生が自分の力以上のものを出していければ勝てるのだと思っています

トカチョフ 1人1人がチームの勝利を思い、自分に何ができるのかということを今の時期から考えています。早慶定期戦のあの舞台に立った時には、「勝利のために何ができるのか」ということをみんなが考えて行動すると思うので、慶應は恐らく全員が主役になるのだと思っています。慶應は特に選手層が薄いので、1人が欠けてしまうとチーム全体が崩れてしまいます。なので、全員がキーマンです。

――早慶戦に向けて意気込みをお願いします

森井 絶対勝ちます!

トカチョフ 同じです!

――ありがとうございました!

(取材・編集 秋間勇人)

下級生から主力を張るふたりの活躍に期待がかかります!

◆森井健太(もりい・けんた)(※写真右)

1995年(平7)9月22日生まれ。身長176センチ。京都・洛南高校出身。早稲田大学スポーツ科学部4年。ことしはプロの舞台で特別指定選手として活躍しさらなる成長を遂げた。彼から放たれる鮮やかなアシストパスに必見です!

◆トカチョフサワ(とかちょふ・さわ)(※写真右)

1995年(平7)10月14日生まれ。身長192センチ。東京・國學院久我山高校出身。慶應義塾大学環境情報学部4年。多くの選手から「早慶戦男」と名前が挙がったトカチョフ選手。ことしはどんな派手な活躍を見せてくれるのか!?

慶應スポーツによる女子部主将副将対談の様子はコチラから!!