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2017.03.19

【連載】『平成28年度卒業記念特集』第59回 田部井祐介/少林寺拳法

日本一へのこだわり

 「大学生活4年間、思い返してみると部活の記憶しかない。」そう語るのは少林寺拳法部の主将を務めた田部井祐介(創理=東京・早実)。大学生時代は少林寺拳法にすべてを注いだ。競技生活の始まりから現在に至るまでの10年間について振り返る。

 少林寺拳法と初めて出会ったのは中1の頃。6年間を通して部活動に打ち込みたいという想いから中高一貫校の早実に通う。入学してすぐ少林寺拳法部が全日本で優勝したことを知った田部井は「何でもいいから日本一になりたい。」という思いを実現するため、少林寺拳法部に入部する。目標の全国優勝は達成できず2位に終わった。「とにかく何でもいいから日本一になる。2位のままでは終われない。」田部井の日本一に対するこだわりは強かった。この瞬間、田部井は大学でも競技を続けることを決意した。

  先輩の競技に対する考え方や姿勢に憧れを抱いたことも大学で少林寺拳法に入部することを決意したきっかけとなった。大学での目標は、関東、全日本、早慶戦の三つの大会すべてで優勝することだった。昨年度の全日本では総合、団体、個人で優勝し見事目標を達成。ここに至るまでの道筋は決して簡単ではなかった。 田部井はプレイヤーという立場でもあり主将として部を引っ張っていく立場でもある。「部員の技術が思うように伸びない。」大学から少林寺拳法を始める人や今まで全国大会で活躍してきた人とのモチベーションの違い、大会に対する考え方の差など部員をまとめるのに苦労した。それは、田部井の個人部門男子二段以上の部にも影響が出てしまう。しかし、「辛くてもやめようと思ったことは一度もない。周りの人を残して一人でやめるわけにはいかない。」田部井のこの言葉は力強かった。 そしてついにラストシーズンで目標を達成することができた。

全身全霊を注ぐ田部井

 大学で競技を通して1番大きく得たものは「考える力」である。人間関係を良くすることやどれだけ高得点を取れるか、試行錯誤を重ね主将が方針を決め体制化していった。少林寺拳法について田部井は「身体を動かすというよりはむしろ頭を使う競技だった。 」と語る。その一方、主将、個人の目標を達成し、安心感を抱く様子が感じられる。「競技はもう続けない。これで区切りをつける。」新たな道へスタートする田部井の今後の活躍に期待したい。

(記事 木村綾愛、写真 辻本紗支子)

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