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2017.03.17

【連載】『平成28年度卒業記念特集』第56回 森和将/日本拳法

闘う主将

 ワセダの日本拳法部には、後輩からトムさんと慕われた熱くてまっすぐな主将がいた。彼の名前は森和将(社=千葉・東邦大東邦)。「辛かったけど大学生活そのものだった」という日本拳法一本で駆け抜けた大学生活四年間を振り返る。

 高校時代、ハンドボールをしていた森が日本拳法を始めたのは、大学に入学してからだった。サークルではなく体育会で優勝を狙える部を探していた時に、未経験者でも全国優勝を狙えることを売りにしていたワセダの日本拳法部に出会う。練習は厳しいものの、一般的な体育会に比べて上下関係が薄く、和やかな雰囲気に引き込まれた。大きい相手と戦うことは苦手だったが、体重制限のない日本拳法は、ある意味何でもありの競技であることが魅力的だった。日本拳法を始めた当初の試合は「ハンドボールとのアップの仕方の違いに戸惑った」と振り返る。道着の持って行き方もわからなかったという。そのような日々の中、森は練習後の先輩や後輩とのご飯を糧に辛い練習を乗り越え力をメキメキとつけていった。

主将としてチームを引っ張った森

 三年の秋の東日本大学選手権は転機となった大会だ。副将として出場した森は、勝てば次に持ち越せる試合で格下と思われる相手に敗れチームとしての敗戦が決定し3連覇を逃してしまう。その後、勝てる相手には確実に勝てるようにしようと意識を改めて日々の厳しい練習に取り組んだ。森は絶対最後まで諦めない、泥臭いプレーを改めて心がけた。

 森自ら立候補し、同期で話しあって決まった主将就任。不安もあったが同時に自分がチームを引っ張って変えていこうという熱い気持ちを抱いた。率先して声をだして盛り上げてチームを引っ張った。プレッシャーや批判を受けることもあったが、チームを引っ張り続けた。主将を務めあげたことで、先輩方の偉大さを改めて実感したという。そして主将として迎えた最後の大会である全日本学生拳法選手権。森は「いちばん思い出に残っている大会だった」と振り返る。チームとして一体感があることを感じていた。そのような雰囲気にチームを持って行けたのは森だけではなく、森のいないところでチームを支えた同期の存在があった。後輩も、チームとしてうまくまとまっていない時、森に声をかけチームを支えた。チームとして一致団結して臨んだ全日本学生拳法選手権はベスト8に終わったが、主将としての責務を全うした。

 四年間辛い練習を乗り切ったことで、どんなキツイことでも自分はもっとキツイことをしてきたから、楽だなと思えるようになったことが最も成長したことだと振り返る。「もともと球技をしていたからフットサルでもしたいな」と今後について語った森。ワセダの日本拳法部で培ったものは今後の人生で大きな助けとなるだろう。

(記事 藤本壮汰、写真 森原美紘)

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