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2017.02.20

【連載】『平成28年度卒業記念特集』第23回 礎良輔/フィギュアスケート

堅実、そして着実な進歩

 「自分が頑張っただけ自分の実力が表現されて出てくる」。フィギュアスケートの魅力をこう語るのは、礎良輔(基理=東京・早大学院)である。現在大きく実力を伸ばしているスケート部フィギュア部門を主将としてこの一年間けん引し、見事文武両道を成し遂げた男の四年間を振り返る。

 父に家の近くのスケートリンクに連れられてきたことがきっかけでスケートを始めたのは小学校低学年の時。礎はコンピューターに興味を持っていたため、早大の理工学部を目指して早大高等学院に入学した。フィギュアスケートでは中学2年生の時に5級を取得。しかし、それから高校卒業までは足踏みをしてしまい、なかなかレベルアップができなかった。そして早大理工学部に進学し、プログラムの中でダブルアクセルを着氷することを目標に掲げた。理工学部は授業数が多く、練習時間は高校までと比べると少なくなる。しかしその状況下でもできる限り練習の回数を増やすなど工夫してスケートと向き合った。その結果、1年次から日本学生氷上競技選手権(インカレ)に出場した。「2年生からは心に余裕が生まれた」と技術面でもスピンのレベルを確実に取ることができるようになり、毎年順位を上げる。そして4年次にはついにダブルアクセルを成功させ2位となり、目標を達成した。

力強い滑りで最後のインカレを締めくくった

  フィギュアスケートではクラシック音楽が多く使用される。しかし礎は、「自分が楽しく滑れるだろう」と1番好きなテレビゲームである『メタルギア』のBGMを長年使用した。一時期違う音楽を使用したこともあったが、しっくりくるものを、と再び『メタルギア』のBGMに使用曲を戻した。表現では指先など細部までをこだわり、自分ならではの特徴を持つプログラムをつくりあげた。

 同学年がいなかったこともあり、学年が上がるにつれ部員をまとめる意識が芽生え、4年次には主将に就任した。普段は異なるリンクでそれぞれ練習しているため、部全体がそろうことは少ない。しかし、試合では必ず部員がリンクサイドにそろい、演技を控える選手にエールを送るように声掛けをしたり、試合後に交流をして部の団結を深められるように心掛けた。

 頑張っている姿が他の選手の励みになる選手が理想の選手像だと語る。自分自身もこつこつと練習を重ね着実に実力をつけ、周りの選手にもその姿は影響を与えた。15年間続けた競技を引退し、4月から大学院に進学する。フィギュアスケートで培った「続ける力」を糧に次のステップへ進んでいく。

(記事 糸賀日向子、写真 川浪康太郎)

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