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2017.02.18

【連載】『平成28年度卒業記念特集』第19回 北原侑一郎/馬術

つなぐ主将

 ことし馬術部を率いてきた北原侑一郎(教=東京・早稲田)が引退を迎えた。北原は「自分は競技面で引っ張る主将というよりはみんなをつなぐ主将」と語る。

 北原が馬術を始めたのは大学からで、これまで運動部に所属したこともなかった。それでも、新しいことにチャレンジしたいという思いがあったこと、動物になじみがあったことから馬術部の門を叩いた。

馬場馬術競技で演技を披露する北原

 馬術は自分の力だけではうまくいかない競技だ。馬との対話の中で、徐々に感覚を身につけていく。練習中も自分が馬に乗っていない時でもほかの選手が乗る姿を客観的に観察し、上達に努めた。練習の後の日々の作業の中でも、馬の様子の観察を欠かさない。馬術部での日々は朝が早く、生き物を相手にするスポーツのため、長く休むこともできない。大変な日々の中モチベーションを保てたのは大変なこと以上に部での生活が面白かったからだ。毎日顔を合わせる部員同士の仲が良かったことが北原にとって、つらい日々を乗り越える原動力となった。

 主将に就任したのは、大澤佳純前主将(平28教卒)からの指名があったからだった。北原は自分が選ばれた理由はチームをまとめる力だと考えていた。練習以外でもコミュニケーションをとり、部全体で一体感を出すことを意識した。馬術の経験が長いわけではないから、競技面で引っ張ることは難しい。そこは、馬歴の長い工藤千明副将(人=東京・三鷹)に任せた。事務方の仕事は主務の真鍋安佳理(教=大阪・大阪付天王寺)が受け持ち、3人で部の仕事を分担した。また、北原は早大馬術部の主将という役割だけだはなく、全日本学生馬術連盟の幹事長も務めていた。試合の前になると事務処理や学生への対応追われる多忙な日々。部に携わることが難しかった時期もある。そんな時も、工藤と真鍋には安心して部を任せられた。「同期には支えられました」と北原は振り返る。

 「学生馬術を骨の髄まで吸い尽くした」と北原は馬術部での4年間を満足そうに評価する。自身の経験を踏まえて、新主将の河野貴大(スポ3=東京・東農一)には息抜きすることも大事とエールを送った。周りをつなぐ主将として、奔走した1年。幹事長を務めながらも無事に主将を務めることができたのは、ひとえに北原の周りに気を配る人柄があったからだ。馬術部で培った経験は今後の人生で大きく生かされることだろう。

(記事、写真 佐藤詩織)

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