スケート部

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2017.01.05

【連載】インカレ直前特集『moment』河合健朗主将×巻島槙

 早大には4名のスピードスケーターがおり、そのうちショートトラックを専門とするのは河合健朗主将(文構2=埼玉・早大本庄)と巻島槙(スポ2=埼玉・川越女)の2年生コンビ。新年が明け、河合は6日から9日にかけて苫小牧市で開催されるロングトラックの日本学生氷上競技選手権(インカレ)に、巻島は8日から2日間札幌市で開催されるショートトラックの全日本選手権(全日本)に出場する。10月の日本学生選手権ではそろってメダルを手にしたその両名に、大会前対談を行った。これまでのシーズン振り返りや、早大入学以前の思い出などに迫る。

※この取材は12月2日に行われたものです。

「(最初に会った時のことは)覚えてない!」(河合・巻島)

主将を務める河合

――スケートを始めたきっかけを教えてください

巻島 私は元々ローラースケートをしていました。兄がおもちゃのローラースケートをやっていて、自分も同じくしていたら競技を始めていて。その時に小中高のアイススケートのチームの監督に誘われて、アイススケートを始めました。

河合 6つ上の姉がスケートをやっていて、最初自分はやるつもりはなかったのですが、姉が中学校に上がる時に埼玉から北海道に行ってスケートをやりたいと言い出して。家族で北海道に引っ越して、そこに住んでいると周りがスケートしかしていないので、仕方なくスケートをやることになりました。

――北海道のどこの地域に行かれたのですか

河合 最初は網走の近くに引っ越したのですが、そこは当時あまり環境が良くなかったらしくて。姉がもっといいところに行きたいと言って、釧路の方に引っ越して、そこに行った時にスケートを始めました。

――巻島選手は埼玉のスケートリンクで練習していたのですか

巻島 そうですね、ずっと埼玉です。

――スピードスケートの中でも、ロングとショートのいいところ、悪いところはどんな部分ですか

巻島 自分は中学までロングもやっていて、高校からショートに専念するようになりました。ショートは相手と滑るので、抜き合いとか相手次第で決まるところが好きで、それに対してロングは自分の実力次第なので、自分は苦手でした。

河合 調子がいい時はどっちも好きですね。ショートは何人かで一緒に滑るので、闘争心みたいなのはあって楽しいです。ロングはショートよりもスピードは出るので、スピード感が楽しいかなと思います。悪いところは…どっちも疲れる。

巻島 そうだね。ロングの方が疲れない?

河合 ショートの方が練習きつい。

――普段はどんな練習をしているのですか

巻島 夏場は陸トレとかが多くて、冬場はひたすら氷上に乗ってスピード滑走をやっています。

――練習はどこでしているのですか

巻島 自分は東京だと、江戸川のリンクと高田馬場のリンクと神宮でやっています。週末とかは長野の野辺山の合宿によく行きます。

河合 今シーズンはずっと相模原でやっていました。ロングはここから一番近いのが富士急なので、山梨まで行ってやっていました。

――東伏見のリンクは使えないのですか

河合 そこはマット(の壁)がないので…。

巻島 周りに敷くマットがないので、使わせてもらえないです。

河合 死んじゃうよね(笑)。

――練習は毎日しているのですか

巻島 週6ですね。自分のチームは夜やっていて、あとは自主練でカバーしています。

河合 そうだね。

――大学の練習施設は無いということですが、そのことについてはいかがですか

河合 大学に付属してリンクがあるところは基本ないので…。

巻島 地域で集まってやっている感じなので、普通のことみたいな(笑)。

――大会当日や試合の時のルーティンはありますか

河合 一応昔から決めているのは、睡眠は6時間にするということです。なんか他にもあったような気がするけどその時にならないと思い出せない(笑)。

巻島 自分はアップテンポな音楽を聞くことです 。なんだろう、何かしてる?

河合 俺も音楽は聞いていたけど、イヤホンすぐ失くすからルーティンってほどではなくなってきた(笑)。

巻島 やっていること…ルーティン…。(スケート靴を)左足から履く。

河合 ないわ…。昔は細かいことばかり気にしていて、ストレッチも絶対やらなきゃいけないものもありました。それ以外だと、朝ごはんが朝バナナのゼリー飲むとか。

巻島 前々日とかに私ホテルの近くのおいしいパン屋さんを探してパンを買いに行きます。

河合 スケートしろよ(笑)。

一同 (笑)。

河合 あとは近くにいい温泉があったら絶対に行っています。

巻島 前日は効き湯を入れてお風呂に入る。効き湯効くよ、いいよ割と。

河合 いや…(笑)。他…あるっちゃあるけど細かいな(笑)。

巻島 何?

河合 スタートラインに立つときに、スターターがいる前で(手を挙げて)「ちょっと待って」ってやる。

一同 (笑)。

巻島 やってる(笑)。やってるよね、そういうこと?そしたら私いろいろあるわ。

河合 俺は中学の時からずっとやってる。監督に手を挙げたらちょっと待ってもらえるよって言われてからずっと。

巻島 そういうことだったら、入る前に太ももを一定のあるリズムでたたく。

河合 太鼓の達人みたいにね。

巻島 それはもうずっとやってる。小学校くらいの時からずっとやってます。でも強くたたきすぎて時々痛い。あと肩甲骨をすごく前に動かす。

河合 あるわ、俺も。練習とか試合でもそうだけど、加速走というスピードを出す時は、腕を上にやって体を動かすとか、なんかありますね。

巻島 細かいのはたくさんありますね。あとインエッジで、クククってやる。

――お二人が最初に会った時の印象を教えてください

巻島・河合 覚えてない!

一同 (笑)。

巻島 最初に会ったのが小学校4年生なんですよね。

――どこで会ったのですか

巻島 チームが一緒だったんですよ。

河合 北海道に住んでいて、姉が中学の3年間だけという約束だったのですが、3年間住んでいたら愛着が残ったらしくて、姉だけ下宿して高校に行って家族はこっちに帰ってきました。小学校4年生で帰ってきて、埼玉の同じチームに入りました。

巻島 全然覚えてないですね。

――一番古い記憶はなんですか

河合 覚えている限りでは、練習で全く勝てなかったです。

巻島 覚えてないです。いたんだ、みたいな(笑)。小さい頃は女子の方が速かったりするんですよね。

河合 最初は(巻島が)上のチームにいましたね。

巻島 5、6年生くらいから…。

河合 喋るようになった気がする。同じ組に入って…。

巻島 あと、軽井沢に行く時の車の中でゲームしたのは健朗いなかった?

河合 ゲームしたのは覚えてるけど…誰とやったのか全然覚えてない(笑)。

巻島 太鼓の達人とかめっちゃやった。いなかったか。

――軽井沢に行ったのは旅行ですか

巻島 いや、スピードで毎週末監督の車で行っていて、その時にみんなでゲームをしてました。

河合 マリオカートやったわ!

巻島 その時はいない(笑)!私太鼓の達人ばっかりだった。

河合 昔の記憶、なんかあったかな。

巻島 あ、コンビニに置いていかれてた、健朗が。みんなで監督の車でコンビニに行って。

河合 あ!思い出した(笑)!

巻島 監督の車で、「よーしみんな乗ったか?」って聞かれてみんなで「はーい」って言って出発して、しばらくしていないって気付いて。

河合 監督めっちゃ言い訳してた。「お前らがはいって言っただろ」って(笑)。最初は監督のいたずらだと思ったんですよね。

巻島 よくやるんですよね。ドア開けたまま発進して乗せなかったり。

河合 阪南合宿の時は喋ってない?

巻島 阪南合宿は一人部屋だったから。ロングの合宿とかは民宿みたいなところに泊まるんですよ。

河合 ショートだと中体連は関係ないので、自立しろみたいな感じなのですが、ロングは中体連が主催してるので、団体行動とかすごいんですよ。

巻島 すごいよね。髪の乱れは心の乱れ。めっちゃ言われなかった?

河合 一回も言われなかった(笑)。

巻島 あ、思い出した。帽子に、健朗だけポンポンついてて、監督に取られてた(笑)。

河合 ハサミ持ってきて…。全中の合宿の時とか俺ら怒られてたけど、女子も怒られてた?

巻島 中学の時は怒られなかった。

河合 女子は贔屓されてたから、だから男子で固まってあんまり絡んでなかったのかも。「まじねーわ」って言って(笑)。

巻島 だって私の方が結果出してたもん。しかも女子が2人しかいなかったので、うまくやれば気に入られるみたいな。男子はたくさんいるし、ポンポンつけてるし(笑)、目つけられて怒られてばっかりだったのかな。

リンク外での素顔

スピード部門では紅一点の巻島

――大学に入ってからお互いに変化はありましたか

巻島 いや、変わってないです。

河合 性格悪いの元から知ってたしな。

一同 (笑)。

巻島 意外と事務作業を最低限はちゃんとできるんだ、とか。

河合 意外とマメだなって思いました。

――スピード部門の1年生2人とは関わりはありますか

巻島 自分は早慶戦とか部門会でしか会わなくて、まだ2、3回くらいしか会ってないですね。

河合 自分は寮で一緒に住んでるので、関わりはありますね。2人は正反対な性格で、将之(石川、スポ1=山梨・北社)は真面目なんだけどどこか抜けてるって感じで、直樹(由井、スポ1=山形中央)はちゃらんぽらんだけど要領がいいって感じですね。将之はポンコツだけど、全部しっかりやってるポンコツだからいいのかなと。将之は高校のチームでも1人だったので全部1人でこなせていて、直樹は厳しいところにいたのでなんでもできちゃうという感じで、なにもしなくても全部やってくれるので、先輩としていいのかなというのはありますね。

――河合選手は主将もされていますが、主将として意識していることはありますか

河合 主将として…。

巻島 監督とちゃんとメールしてる(笑)。

河合 他のみんな全員無視するんで。みんな別々に(練習など)やってるので、主将らしい部分が発揮されるのは事務的な面だけですね。

――ホッケー部門、スケート部門の選手との関わりはありますか

河合 フィギュアは全くないのですが、アイスホッケーは寮が一緒なのでありますね。

――ホッケー部門で特に仲の良い選手はいますか

河合 2人とも雄吾(矢島、スポ2=北海道・駒大苫小牧)ですかね。2年生はみんな仲良くて、4年生だと青木優之介さん(スポ4=埼玉栄)とか秀至さん(遠藤、社4=東京・早実)とかはよくご飯に連れていってくれます。思ったより上下関係がシビアじゃないので、他の部門でも取っつきやすいですね。

――オフの日にはされていますか

河合 合宿中は、合宿所には他の大学の人もいてオフの日は被るので他大の人と遊びに行きます。ことしは毎週映画見に行っていました。合宿とかではなかったらオフは何もしていないですね。家から出ないです。

――何の映画を見に行かれていましたか

河合 「君の名は」です。

巻島 何回?

河合 4回…。

一同 (笑)。

巻島 自分はオフになれば誰か誘って遊びに行きます。家にいるより外に遊びに行った方が好きなので、どこかしら行っています。

――よくどこに行かれますか

巻島 どこだろう、結構いろんなところに行きます。都内に。

河合 ディズニーとかね。

巻島 ディズニー…都内じゃないじゃん。

一同 (笑)。

――大学で勉強との両立は上手くいっていますか

巻島 自分は上手くいっています。これはちょっと…(笑)。

――スポーツ科学部の授業は競技に生きることもありますか

巻島 そうですね。トレーニング方法や栄養といろいろありますね。

――河合選手は勉強との両立についてはいかがですか

巻島 まず卒業できる?

河合 卒業できるかな。余裕がね。すごいちゃんと両立できていますね(笑)。 去年とか部活で冬場に北海道に遠征に行ったときに、先生に「出席をレポートで補うことは無理です」と言われてしまったので(笑)。もういいよ!と「無理です」と言われた授業には1回も行かなかったですね(笑)。どっちが悪いのかなこれ(笑)。俺悪くないよね?

巻島 5年かけて卒業すればいいんじゃない?(出席を)いいよって言ってくれる先生しか取らないで。

河合 そうなんだよね。見通しが全部甘かったのかな。マイルストーンとか全く見ないで、人に全部「一番いいのを教えて」って聞いたのですが、みんながおすすめしてくれる授業はたいてい出席100%なので、逆に無理なんだけど!って焦ります。文構は出席100%の授業が結構あるのですが、2年生になってからは学習して出席点が無い授業を取っているので、ここから挽回が始まります。両立はここからします(笑)。

それぞれの北海道へ

あるあるエピソードに花を咲かせる

――今季いくつか試合があったと思いますが、それぞれ振り返っていかがですか

巻島 これまで4試合やってきて全然満足した結果が1回も出ていなくて、まだ実力が足りないなと実感しているシーズンです。

河合 大学入ってからそうなのですが、ちょっとハプニングが多くて、去年も何回も体調を崩したり、レース前に転んだり、ケガしたりしててきょねんは厄年だったなと思っていました。ことしからはバンバン行けるでしょうと思ったら、ことしの夏もケガしてしまい…なんなんですかね(笑)。

巻島 いい時になんかあるよね。

河合 そう。調子が良くて完璧でしょと思った時に変なこと起きて、転んで歯とか悪くしたりおなか痛くなったりとか…。1回ちょっとお祓いしようかな(笑)。今シーズンというか、これまでの大学生活を振り返って1回必要なのはお祓いかなと思います。去年の監督に「もう絶対に(お祓いに)行けと言われたのですが、ちょっと面倒くさくて…。

巻島 行こう、絶対。

――高校と大学、ジュニアとシニアでレベルの差を感じることはありますか

巻島 高校のジュニアの試合ももちろんあるのですが、高校時代からシニアと混合の試合も出ていたので大学に入ってジュニアの試合がなくなっただけで、特にはないですね。ただジュニアの時は決勝に行けるといった勝てる試合が多かったのですが、自分がシニアになると上の人とは結構実力差があって、なかなかやり切ったという試合が少ないです。もっとレベルを上げていきたいです。

河合 ショートは確かに高校の時はジュニアの試合だったら、結構自分よりレベルが上の人でも勝てちゃったり…。

巻島 スピード差がないよね。

河合 圧倒的なレベルの差はなかったので、ちょっとしたことで勝てるのですが、なかなか今度はそうはいかないです。ロングは自分の代がめちゃくちゃ強いので、そこまで変わらないですね。

――巻島選手は全日本、河合選手はインカレがありますがどのようなことを重点的に練習されていますか

巻島 2週間連続とか、1週間空いてずっと試合だったなど今まで連戦が続いていたのですが、いま1カ月試合がなくて、また基礎を追い込める時期なので、しっかり追い込んでいこうと思っています。

河合 今度はショートからロングの切り替えなのですが、それは昔から苦手ではなく何もしないでもできるので、回数乗ればいいのかなと思っています。あとは体を壊さないようにしたいです。

――それぞれ具体的な目標はありますか

巻島 全日本は、全日本選抜で戦ったメンバーに加え、いまW杯で戦っているメンバーが日本に帰ってきて全部でやる試合です。選抜よりもさらにまたレベルは上がるので自己新と500メートルではW杯に行っていたメンバーに食らい付いていけるようにしたいと思っています。

河合 今シーズンはケガのためにロングは一回も大会に出ていないのでどれだけ滑れるのかがよく分からないです。ただケガする前は調子が良かったので調子は良かったので、自己新出したいです。 外リンクで自己新出せたら、それなりに悪くない結果がともなうんじゃないかなと思っていなくもないですね。

――最後に一言ずつ意気込みをお願いします

河合 悔いなく頑張ります。

巻島 左に同じです。悔いがないようにせっかく北海道行くので。

河合 遊びじゃねえんだよ(笑)。

――ありがとうございました!

(取材・編集 加藤佑紀乃、川浪康太郎)

「やめない」「死なない」「諦めない」のユニークな3『ない』合作色紙です

◆河合健朗(かわい・たつろう)(※写真左)

1996(平6)年8月27日生まれ。176センチ。埼玉・早大本庄高出身。文化構想学部2年。2年生ながら主将と主務を兼任する河合主将。ショートトラックがメインですが、ロングトラックの大会にも出場する「器用な選手」(巻島)。ショートトラックのインカレに続き、ロングトラックのインカレでも健闘を誓います。

◆巻島槙(まきしま・まき)(※写真右)

1996(平6)年6月24日生まれ。163センチ。埼玉・川越女高出身。スポーツ科学部2年。取材の際には常に笑顔の巻島選手。今回の対談企画を持ち出したところ、「ぜひやりましょう!」とノリノリでお付き合いくださいました。全国の猛者が集う全日本での活躍に期待です!

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