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ラグビー部

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2015.11.21

【連載】『不撓不屈』第3回 ロック加藤広人×SH吉岡航太郎×SO横山陽介

  大学入学前から接点のあった3選手が早大で再会を果たした。SH吉岡航太郎(スポ2=国学院栃木)、SO横山陽介(スポ2=神奈川・桐蔭学園)、ロック加藤広人(スポ2=秋田工)は幼なじみまたは選抜チームのメンバーとして、互いに重なる共通項を持っている。シニアチームに定着しレギュラーの座を狙う吉岡、ケガからの復帰が期待される横山、昨季からの経験を生かし成長し続ける加藤。次代を担う2年生トリオに春シーズンからの振り返りや、今後の意気込みについて伺った。

※この取材は11月5日に行われたものです。

個性が見えてきた2年目

笑顔で対談を盛り上げる横山

——最近の調子について教えて下さい

横山 ケガをしていたのですが予定通りに治ってきていて、自分としても脚のケガのときよりきちんと治療を進められたこともあって、良い方向に向かっていると思います。

加藤 自分はイギリスから帰ってきてから肩のケガをしていて、いまは普通にプレーを続けていながらもケガはずっと抱えていて。それでちょっとコンタクトの部分でまだまだ弱く、悩んでいます。

吉岡 いまのラグビースタイルに慣れ始めてきていて、春よりはプレーしやすいですし、パフォーマンスがよくなっているのではないかと思います。

——最近はどのような練習をされているのでしょうか

加藤 自分は体があまり大きくないのでオフなどに時間を見つけてウエイトをしたり、残ってタックルの練習をしたりなどですね。最近意識して始めました。

横山 僕もケガをして、もう一回体をちゃんとつくっていこうと思ったので、練習後のウエイトをやり始めています。あと、もう一度キックの精度を高めていくために、ロングキックやゴールキック、ドロップキックを練習しています。

吉岡 僕はフィットネスが課題なので、みんなでやるフィットネスを意識高くやって、練習後にパス練を毎日やっています。

——チーム全体としての最近の練習で心がけていたり、重点的にやっていこうと話し合っていることは何かありますか

吉岡 エリア別の攻め方を何回もやって、しっかりと準備しようという感じです。

加藤 エリアを重視した練習が最近は多いかな。

——3人ともそれぞれ中高時代に選抜などで少しずつ重なっている共通項がありますが、早大で一緒にプレーをすることを知った時はどのような気持ちでしたか

横山 僕と広人は中学も一緒だったから、中学校ぶりだねという話になったよね(笑)。

加藤 小中一緒だからね。

横山 そう。小中一緒で家も近いから中学ぶりだねと(笑)。連絡などは特にしたわけではなくて、合格した前後くらいにした感じですね。そんなに話すこともなくっていう感じですかね。

吉岡 僕はずっと栃木に住んでいたので初めて東京に来るから、友達がいないなと思っていたのですけど、この2人がいたので入部当時からやりやすくて、楽しくうれしかったですね。

——初対面のときの印象といまの印象では、変わった部分はありますか

横山 とりあえず、吉岡航太郎はこれほどにぎやかなキャラだとは思わなかったです。

一同 (笑)。

横山 真面目だと思っていたんですけど、実は一発芸もするし、授業中でも笑いを取るし、イメージとは逆です。ラグビー中はイメージ通りなんですけど、私生活がイメージと全然違います。

吉岡 横山は秋田から桐蔭学園高に来ているということでは会う前から評判は聞いていました。最初会ったのはたぶん試合のときで、試合を見ていてオーラがあるなという感じでした。加藤は栃木のセレクションで会って、加藤から話しかけてきてくれてとても優しそうな人だなと。

加藤、横山 (笑)。

加藤 僕も航太郎とはセレクションのときに初めて会いました。彼はU-17の代表に入っていて、僕はセレクションで東北選抜止まりだったので、すごいと思っていました。しかもその後選抜チームに選ばれてプレーしていて、こんなSHがいたら試合は楽だろうなと思っていました。その時は結構口数が少なくてあまり親しくもなかったので、クールなのかなと思っていたんですけど、ラグビー部に入ったら寮で一、二番を争うくらいにぎやかだなという感じですね。よっちゃん(横山)は初対面のときとか覚えてないよね(笑)。小学校の時のことだから昔のこと過ぎて思い出せない。

横山 分からないね。

加藤 まあ変わらずですね。

横山 俺一番変わってないと思うんだけどキャラ的に。

加藤 そう?

横山 変わったかな?やんちゃな部分が消えたかな。真面目になったわけではないけど。

加藤 節度が取れるようになった。

横山 確かに確かに。そうね(笑)。

——3人とも学部はスポーツ科学部ですが、授業は一緒に受けたりしていますか

吉岡 僕は横山くんとだいたい一緒です。

横山 そうなんですよ、ほぼ一緒です。

吉岡 横山くんのを参考に時間割を組ませていただいているので。

一同 (笑)。

横山 広人はコースが違うもんね。

加藤 コースが違うし、キャンパスも違うので。1年生の春とかは一緒だったよね。

横山 僕と航太郎は教職を取っているので、所沢キャンパスが多いです。広人は取ってないので東伏見が多いという感じですかね。

——授業でもラグビー部の方と授業を受けていることが多いのですか

横山 俺らは多いかな。

吉岡 1、2コマくらい。

横山 寮生と外勤では分かれていることが多いですかね。寮生でまとまっています。航太郎とはずっと一緒です。

 

加藤 僕は学年のスポーツ科学部の中で1人だけコースが違うので、違う部活の友達と一緒に取っています。

——授業や練習のないオフはどのように過ごされていますか

吉岡 僕はとりあえず寝たいので、お昼くらいまで寝て、午後は漫画を読んだりグダグダしています。インドアですね(笑)。

——外へ出かけることはあまりないということでしょうか

吉岡 はい、欲しいものとかもあまりなくて。

横山 服とか買わないんですよ。

——吉岡選手は洋服に興味がないのですか

吉岡 全くないです。

横山 オフは何してるんだろ?

加藤 僕はとりあえず午前中は寝て、大体2限か3限あたりに授業に出て、帰ってきてちょっとゆっくりしています。何かを買いたいとか目的があれば外に出て、あとは治療院に行ったり。目的がなければウエイト場へ行ってトレーニング、その後皆でご飯食べて、という感じです。僕もインドア派です。友達いないので(笑)。

横山 僕は授業に行って、もし授業がなかったら航太郎や友達と映画に行ったりしています。僕は結構インドアが嫌いで、アウトドアです。どこかに行ったり、高校の友達ともご飯に行ったりもするし。

吉岡 友達多いもんな。

横山 そう、友達多いので。大学の友人や部活の人ともご飯に行ったりしますね。

——横山選手とインドア派とおっしゃる加藤選手、吉岡選手は対照的ですが、とても仲が良いようですね

吉岡 僕は遊ぶとしたら横山や加藤です。

横山 基本そんな感じじゃない?ご飯に行くのは。

——最近はどこに遊びに行きましたか

吉岡 最近どこ行っただろう?みんなで行ったのは夏のサマーランドくらいですかね。

加藤 俺は行ってないや。

横山 代表関係のだっけ?

加藤 帰省してたかな?

横山 学年会でサマランに行こうって俺が企画したんだっけ?俺だよね?

吉岡 うーん忘れた(笑)。

横山 俺か、より(杉本頼亮、スポ2=京都・桂)がサマランに行こうって企画しました。結構楽しかったよね。

吉岡 楽しかった!

横山 それがみんなで遊んだのは初めてでしたね。

加藤 1年生のときも一回あったよね。

横山 ご飯に行ったよね。でも遊んだのはサマランが初めてだったよね。

——2年生が集まった時の雰囲気はどのような感じですか

加藤 全員は集まったことはないんじゃない?

吉岡 2年生は結構おとなしいんですよ。僕が盛り上げ役みたいな。みんなの目線が来るんですけど、僕がいくら騒いでもおとなしいんで、あんまり盛り上がらないというか。

横山 そうね。俺がいれば盛り上がるけどね。

吉岡 そうですね。基本僕と横山はにぎやかキャラです。

——お二人がムードメーカーなのですね

横山 ムードメーカーは吉岡で、僕は盛り上げます。本当に面白いんですよ。

——さきほど吉岡選手は一発ギャグもするという話がありましたね

横山 そうなんですよ。いまやりますよ(笑)。授業中に野球をやっていたんですよ、教職の授業で。ルーキーズの安仁屋のモノマネをして(笑)。みんな爆笑でした。

吉岡 (周りが)ふってくるんですよ。

横山 いや、一人でやってるんですよ(笑)。その後みんなでふって。

——普段から吉岡選手は面白いキャラなのですね

吉岡 ある程度生活を共にしないと心を開けないんですよ。

——どんどん素が出できたという感じでしょうか

横山 素を授業でやるから面白いです。

吉岡 初対面の人にはおとなしいから。

横山 授業中もみんな、航太郎の面白さに笑う、みたいなことは多かったね。春は楽しかったですね。

吉岡 横山は初対面の人にも素を出せるんですよ。

横山 そうでもないよ。

吉岡 いやいやいや(笑)。

横山 人からこられるの嫌いだから。航太郎、あの曲歌ってよ!(加藤選手が素早く携帯で音楽を流し始める)

吉岡 やめて、歌わないよ。

——この曲名は何ですか

吉岡 Thinking out loud(Ed Sheeran)です。

横山 カラオケでも歌うんですよ。

吉岡 でも歌詞知らないです。

加藤 耳コピで歌えるんですよ。

吉岡 洋楽をそれっぽく歌えるという特技があります。でも何て言ってるか分からないです。

一同 (笑)。

昨年から変化した心境

レギュラー奪取を狙う吉岡

——さきほど2年生はおとなしいとおっしゃっていましたが、学年が上がって1年のころと変わった点はありますか

横山 変わってなくない?

加藤 悪い意味で緊張感がなくなったと俺はすごい思う。

横山 個人個人の気持ちしか変わってない気がする。

吉岡 確かに。全体は基本真面目だから。

横山 個人個人は変わったんですけど、学年としてこうしていこうというのは言ってないし、とりあえず1年生も入ってくるからちゃんとしようという感じじゃない?そんなに話してないよね。

——練習では、同期でプレーについて指摘し合ったりはするのでしょうか

横山 俺は言うかな、普通に。

加藤 良いところは良いで、変えた方がいいところは変えた方がいいとその場で言ったりしますし。

横山 2年生同士でラグビーのことを話すときはチームのことですね。練習や試合中でこうしたほうがいいって言う人は決まってるよね。

吉岡 うん。

横山 結局発言する人が決まっているという感じですね。吉岡くんはどうですか?正直発言する人、できない人っているよね。

——同期の中で発言する方はどなたですか

吉岡 横山、加藤、杉本頼とかですね。

加藤 航太郎も要求するときはするよね。

吉岡 チームでね。

——横山選手は銘苅信吾ヘッドコーチ(国際武道大卒)から声出ししてほしいと依頼があったと聞きました

横山 はい。夏合宿の頃にありました。いまはケガをしているので、本当に必要なことだけを言うようにしています。見ていてチームから言ってほしいことを、僕からは言わないようにしています。やはりケガをしていて見ているだけなので、(指摘する点があれば)チームの中にいる人から言った方がいいと思うので。今季は自分のことをレベルアップさせようと思っていたので、銘苅さんからチームのことについて声を掛けてほしいと言われて、考えて発言するようになりました。

——チームのことを考えて声出しすることについて、意識し始めたのは夏合宿頃でしょうか

横山 そうですね。全体のことを考えて、円陣を組む時に声出しをし始めたのは、夏合宿からですね。今までは思ったことをパッと言うだけでしたが、雰囲気のことなども考えてやっていましたね。一平さん(岡田一平主将、スポ4=大阪・常翔学園)もいなかったので。(試合に出場していたのが)穣司さん(佐藤穣司副将、スポ4=山梨・日川)だけでしたし。「引っ張っていけ」と言われたので、いろいろと言うようにしました。

——夏合宿後の変化について、加藤選手はいかがでしょうか

加藤 僕は春シーズン抜けていたので、夏合宿のテーマはチームの戦術にフィットすることでした。合宿中は気がついたことは話すようにしていましたが、どっちかと言うと自分のことがメインでした。最近は意識してチームのことや、特にFWのユニットのことについて話すようにしています。

——吉岡選手はいかがですか

吉岡 杉本さん(杉本峻、商3=東京・早実)とスタメン争いをしていて、今はBチームになってしまったので、また頑張ろうという気持ちです。また、上のチームに上がれるようにしなきゃいけないと思います。

——加藤選手はU-20日本代表でFWリーダーを任されていましたが、具体的にどのような役割をしていましたか

加藤 チーム全体のキャプテンが帝京大の堀越くん(康介)で、遠征先でも部屋が同じでした。主にFWのことを話したり、ラインアウトのサイン出しについて早大OBでFWコーチをしていた遠藤哲コーチ(現立大ヘッドコーチ)から相手のサイン出しについてどう対策をするのかをチームメートに伝えたり、練習でどこを意識するかなどを話していました。

——代表遠征を終えて変化したことはありますか

加藤 昨年は先輩たちが引っ張ってくれているかたちについていく部分が多かったのですが、ことしはむしろ自分が引っ張っていこうとする意識は、まだまだですけど自分の中で出てきていると思います。

——代表遠征後から変化したトレーニングはありますか

加藤 もともとラインアウトのジャンプが得意で遠征でもジャンパーをやっていたのですが、遠征で技術面にさらに磨きがかかりました。また、周りにうまく飛べない選手がいたので、いろいろ還元しました。

——学年が上がりリーダーシップを取ることについて、行動に表していることはありますか

吉岡 正直なところ、僕はないですね。チームのことについて考える余裕はないですね。他の人に比べたらまだまだだと思います。

横山 ポジション的に人に言う立場ですし、昨シーズンからAチームで出場させてもらっている分、気がついたことは言わなきゃいけないなと感じています。僕はキャプテンを過去にやっていてチームに対して発言することは慣れていたので、チームに対してもっと言うことを心掛けていましたかね。穣司さんが「試合のように練習しよう」とよくおっしゃるのですが、本当にこの言葉通りだなと思うので、緊張感のある練習をしようとしていました。

加藤 僕はフィールド外では、生活面に関して呼びかけるようにしています。例えば、食事を徹底するように呼びかけたりとか。グラウンドに落ちているゴミを拾ったりとかですかね。フィールド外でも、まだまだですけど自覚は少しずつ出てきたかなと思いますね。

——昨年と比較して競技面で成長した部分はどのようなことでしょうか

吉岡 一平さんや杉本峻さんがいたので、なかなか上がれず少し腐れかけてしまう時もありました。それでも春シーズンはAチームで出場させてもらえて、少しずつシニア(A、Bチーム)に定着できつつあるかなと感じています。

加藤 理想としているものにはまだまだ程遠いですけど、サイズが大きくなったのはもちろん、U-20代表遠征にも行かせてもらってリーダーシップの面でも少しずつ変化があったと思います。上を目指していかないといけないですね。

——加藤選手は今季フランカーからロックの出場が多くまりました。スクラムで受けるプレッシャーについて、変化はありますか

加藤 プレッシャーはむしろフランカーよりも楽ですね。それよりも僕はフィジカルが他大学の選手やチーム内でも弱い方で、スクラムが課題でした。最近はまだまだですけど、前よりは対応できていると思います。

——横山選手はいかがですか

横山 2つありますね。1つはゴールキックがうまくなりました。中学時代はうまかったのですが、高校時代にやっていなかったので下手になりました。昨年の(全国大学選手権)東海大戦で僕がキックを決められず負けてしまったので、そこからはオフ以外ほぼ毎日蹴っています。精度も上がってきたと思います。もう1つはメンタル面で余裕ができました。これは試合中もあてはまるのですが、昨年は本当に自分のことだけでした。今季はチームに「こうしてほしい」などの指示の伝え方を考えて、どう言ったらいいのか、考えるようになりました。この選手には言わない方がいいのかなど、考える余裕ができました。

——ゴールキックがうまくなった手応えはどのような点から感じていますか

横山 春シーズン成功率が高かったのでそう思いました。だいたい8割くらいでした。練習すればいいんだなと感じてやっています。

——ケガで離脱している状況ですが、いまの調整具合はいかがですか

横山 いまはほぼ100パーセントです。あとは(実戦に)入るだけですね。

——出場機会がない時に、プレーについて他選手や首脳陣と話す機会はありましたか

横山 主に銘苅コーチと話す機会が多かったですね。晋吾さん(浅見晋吾、スポ4=神奈川・桐蔭学園)とはあまりしていません。晋吾さんなりの考え方があると思うので。ちょっと話す程度でした。

——加藤選手にお伺いします。ロックの役割として負けたくない部分はどこですか

加藤 ラインアウトの部分ですね。いまはほぼ詠真さん(桑野詠真、スポ3=福岡・筑紫)がサイン出しなどを考えてやってくださるのですが、僕が参加するサインならこれまで遠征で学んできたスキルを生かして獲得率アップに貢献したいですね。詠真さんが慌てている時には僕からもこそっと横からアドバイスしたりしますが、ラインアウトでは負けたくないですね。

——ラインアウトで具体的にスキルアップした部分について教えて下さい

加藤 これまでは我流で体格を生かしている部分が大きかったのですが、遠征で効率の良い飛び方を知ったので生かしています。それを重ねてきているので自信や、負けたくない気持ちにつながっていると思います。

——吉岡選手にお伺いします。再びスタメンを取るために、現在集中して行っている取り組みはありますか

横山 それ俺も聞きたい!

吉岡 いまのスタメンを張っている杉本峻さんはパスがうまいので、そこを重点に置いた練習にしています。あと、今後の試合でスタメンに戻るためには、これから出る試合で良いプレーを残していかなければと思っています。

——現在、スタメンの杉本峻選手に負けていない部分はどの点だと思いますか

吉岡 体型が小さい分、ラック際でのさばきの速さは負けられないと思います。

——ハーフ団のつながりで日頃からパスの練習を合同ですることはありますか

横山 あんまりない?

吉岡 そうだね。

横山 SO、SHそれぞれのプレーヤーによって、「ここにボールが欲しい」「こうしたい」という要望や求める高さや低さも違うのであまりしませんね。ポジション別練習くらいですかね。

——FW陣ではモールの練習が多いのでしょうか

加藤 そうですね。週に1回から2回ぐらいあります。

——個人的に重点を置いている練習は、ラインアウトの練習でしょうか

加藤 ラインアウトよりは、どちらかというと自分の足りない部分の練習をしています。ラインアウトのモールとか、スクラムとかパワープレー系の方を意識してやっています。

成長できるところがある

加藤は自身2回目の早慶戦に挑む

——関東大学対抗戦も終盤を迎えていますが、秋シーズンをこれまで振り返ってどのように見られていますか

横山 自分が出ていないので何とも言えないのですが、近くから見ていて思うのは一人一人に余裕がないような気がします。どう?

加藤 アンストラクチャーにすごく弱いね。

横山 そう。決め事がチームの中でいくつかあって、その決め事にこつこつとあてはめるかたちではプレーができてきたと思うのですが、その決め事ではない状況になったときにどう対応するかというのがまだ苦手な部分もあります。

加藤 一度崩れると弱くて。

横山 ことしのチームは、良いときはものすごく良いんですよ。流れに乗ったときは良いけれど、崩れていったときに立て直す余裕がいまはないような気がします。

——崩れた場面で、流れを変えられるようなプレーが求められているということでしょうか

横山 そうですね。流れを変えるプレーというのは、キックとかランで抜けるとか、スクラムだったりモールとかいろいろあって、それをやろうとしているというのは分かるのですが、焦りだったり攻め急ぎだったり、タックルを狙いすぎて自分だけ出すぎてギャップを抜かれてしまうということもあって。流れを変えなければいけないプレーを理解しつつも心に余裕を持っていれば、もっと自分たちがやりたいことができるのかなと思います。見ている側なので何も言えないですけど。

——加藤選手は、試合に出場されていていかがですか

加藤 準備してきたことを相手から受ける強いプレッシャーの中でできなかったり、一回崩れたら立て直せなかったりというのを感じます。昨年のように、例えば荻野さん(岳志、平27先理卒=神奈川・柏陽)みたいな、個人の能力でトライを取ってくれるような絶対的エースもいませんし。立て直すのが大変で一回落ちたら歯止めがきかないという感じです。

横山 ぐだぐだといっちゃうよね。

加藤 最初の方は準備してきたことをしっかりと出して良いかたちでゲームを進められるのですが、後半の方とかに相手に抜かれてトライされてしまったりしているというのがあります。一回崩れるとそのまま立て直せなくて、結果的に敗北であったり失点につながってしまっているのかなと思います。

——帝京大戦では悔しい敗戦となりましたが、チームとしてどのように受け止めていますか

加藤 負けたことに対しても、大量失点したことに対しても僕自身も含めてみんな悔しかったと思うし、いままでやってきたことが否定されたような気が個人としてはしました。その日は何も考えられませんでした。でも、冷静に考えてことしの試合日程も自分のラグビー人生もまだ終わったわけではないので、これだけ負けたということはそれだけまだまだ改善点もあるし、成長できるところがあるのかなと思ってポジティブに考えています。次戦に向けて良い準備をしようということをチームとしても個人としても考えて、それに向けていま良い準備ができていると思います。

横山 その週の練習を見ていて、練習の雰囲気や内容、チームの状況とか準備の内容とかも見ていて、正直自信がありました。いけるんじゃないかと思っていたのですが、最初スタートした時も良い感じで攻めていて、崩れ始めてから終わってみたらあの点差で。新シーズン始まっていまになってこの点差か、と本当に思いました。一瞬、「帝京大が強いんだ」と思ったのですが、そうじゃなくて自分たちが弱い、足りないと思った方がいいのかなと思いました。準備が足りていなかったと思いましたし、帝京大の方が良い準備ができていたのかなと感じました。

吉岡 僕もシニアでAがいろいろな準備をしてきていたのを見ていて、それであの点差だったのでショックでした。でも、シーズンは続きますしやるしかないので、「やるしかないな」と思っています。

——今後は注目度の高い早慶戦、早明戦も控えていますが、どのような思いがありますか

吉岡 早慶戦、早明戦は人生で一回でも出ることができたら、誇れるようなことだと思います。それまでにAチームに上がりたいというのがすごくあります。まずは関東大学ジュニア選手権の東海大戦を頑張りたいと思います(編注;春に大敗した東海大Bに惜しくも14-14でドロー決着)。

横山 僕は昨年早慶戦に出られなかったので、ことしは絶対に出たいです。スタメンで10番を着て出たいです。それで、もう一回早大の流れにできるように早大の10番らしい役割を果たしたいです。本当に出たい。

加藤 僕は昨年1年生で全部の試合に出させていただいたのですが、ただ試合に出ているだけではなくて、必要だなと思わせるようなプレーをしたいです。

——残りのシーズンに向けて、意気込みを聞かせて下さい

吉岡 いまはBチームなのですが、まずはAに上がることを目標にして、来年も見据えて印象に残るプレーをこの秋冬でアピールしたいです。来年もレギュラー争いに絡める存在になっていきたいです。

加藤 自分の持ち味である高さだったり運動量を前面に出して、みんなが疲れているときに誰よりも動いてハードワークをしてチームの勝利に貢献できるようにしたいです。

横山 良い準備で良い内容になるように、ゲームコントロールをしていけたらいいです。余裕のあるプレーをチームができるように、雰囲気づくり、チームづくりをしていきたいです。

——ありがとうございました!

(取材・編集 新庄佳恵、副島美沙子、高畑幸)

仲良しの3人に座右の銘を書いていただきました!

◆横山陽介(よこやま・ようすけ)(※写真右)

1995年(平7)4月15日生まれ。181センチ、83キロ。神奈川・桐蔭学園高出身。スポーツ科学部2年。ポジションはSO。最近、苦手なプロテインを毎日飲むようにしているそうです。「桐蔭(学園)のみんなが聞いたら絶対驚きますよ!」と、いかに大きな習慣の変化であるかを語ってくれました。昨年は惜しくも出場を果たせなかった早慶戦、そして対抗戦初出場となった早明戦。熱い思いを胸に、満員の秩父宮で躍動する姿に注目です!

◆吉岡航太郎(よしおか・こうたろう)(※写真中央)

1995年(平7)10月24日生まれ。164センチ、72キロ。国学院栃木高出身。スポーツ科学部2年。ポジションはSH。授業中に一発芸をし、周りを笑いの渦に巻き込むエピソードがあるという吉岡選手。対談中もいろいろなエピソードで盛り上げていただきました。レギュラー争いに懸ける熱い思いも語って下さいました。今後の活躍に期待がかかりますね!

◆加藤広人(かとう・ひろと)(※写真左)

1995年(平7)9月30日生まれ。186センチ、92キロ。秋田工高出身。スポーツ科学部2年。ポジションはロック。3選手にマイブームについて尋ねた際に「航太郎あの曲歌ってよ!」と横山選手が言うと、加藤選手はその曲をスマートフォンでささっと流しセッティングをしてくれました。実際のところ吉岡選手の特技披露とはなりませんでしたが、それぞれの連携の良さと仲の良さがうかがえました。早慶戦、早明戦でも息の合ったプレーをお見逃しなく!

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