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漕艇部

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2015.08.18

【連載】インカレ直前特集『Challenge』 第10回 S:土屋愛女子主将×3:榊原春奈女子副将

 大学漕艇界で圧倒的な強さを誇る早大女子漕艇部をことしここまで率いてきたのは、土屋愛女子主将(スポ4=新潟・阿賀黎明)と榊原春奈女子副将(スポ4=愛知・旭丘)の二人だ。入学以前からトップレベルで競技を続けてきた二人が早大に入ってからどのように変わったのか。主将と副将という立場から見た女王ワセダとは。集大成の夏を目前に控えたいま、お二人に語ってもらった。

※この取材は8月1日に行われたものです。

「自分たちのクルーが勝てばいいという目標は立てていない」

女王ワセダをけん引する土屋女子主将

――今季最初の大きなヤマであった早慶レガッタ後は、女子部の皆さんの雰囲気はいかがでしたか

土屋 早慶レガッタの時は5人しか出られないこともあってみんなの目標がバラバラになってしまっていたのですが、それが終わって、(インカレに向けた)選考も終わって、インカレ(全日本大学選手権)という一つの目標に向かって全員でまとまりが徐々に出せているかなと思います。

榊原 早慶レガッタ後はインカレ選考前になるので、緊張感を持ちながらみんなやっていました。それも無事終えていまはインカレに向けて一つになれているかなと思います。

――最近ではテスト期間がありましたが

土屋 テスト期間と国体(国民体育大会)の予選が重なってしまって、みんなバラバラな行動をしていました。

榊原 忙しかったね。

――早慶レガッタ前には、もっと競争意識を強く持ってほしいということをおっしゃっていましたが

土屋 私はやはり選考前に(競争意識があるのを)一番感じました。でもインカレ出るために強くなろうということじゃなくて、選考が終わった後も、一緒に船に乗っている人にも「水中負けたくない」みたいな。私は女子(舵手付き)クォドルプルに乗っているのですが、そういうのは後ろ(に乗っているクルー)からすごく感じます。他の大学も意識してはいると思うのですが、一緒に乗っている人に対して、何だろう…。

榊原 このクルーで漕ぐからには自分の役割はこれだけあるのだというところをしっかり自覚しなきゃいけない感じかな。

――土屋さんや榊原さんのポジションだとやはりそういった意識は強く感じられるのでしょうか

土屋 すごく最近まで一人一人の気持ちがいろんな方向にいっているなと思っていたのですが、それをそろえた時からはすごく後ろからの力を感じるようになりました。

――気持ちがいろんな方向にいっていたというのは

土屋 たぶん後輩的には、私たちが恐れ多いところがたぶんあって、ついていこうってなってしまうと思うんですよ。でも後輩の2人も選ばれて(女子舵手付きクォドルプルの船に)乗ってきたわけなので、「もっと自信を持って自分が引っ張っていくぐらいの気持ちで遠慮なく勢い良くいった方がいいよ」って言ったら、そこからすごく変わりました。

榊原 ちょっと(言いたいことが)溜まっているんだろうなというのは、私たちは(ポジションが)前後なんですけど、感じていて。

土屋 前から言おうとは思っていたのですが、やっぱりそういう事を言う時のタイミングって難しくて。その(言った)後ね、泣いちゃったね(笑)。それまでみんなうずうずしていたと言うか、あまりうまくいっていないというのがあって、言った後にうまくいったので、良かったなという安心感からたぶん泣いちゃったのだと思います。

――クルーが決定してからどれくらいの時期に言われたのでしょうか

土屋 それが3日前くらいの話なので、クルー組んで1カ月しないくらいですね。

榊原 その間国体の県予選とかでばらばらになっていて、タイミングもすごくちょうど良い時に言ってくれたのではないかなと思いますね、合宿前だし。

土屋 結構みんな何にも言わなかったからね。

榊原 淡々と漕いでいて、最初のうちはそれでいいかなと思っていたのですが、だんだん煮詰まってきてないかなみたいな。

土屋 最近タイムを意識しはじめて、でも1人で意識しても全然伸びていかないので、そこからだよね。

――やはりご自分以外のことにもしっかりと気を配っているのですね

榊原 他のクルーにも気は配るよね。

土屋 女子主将という役職を任されてから徐々に気を配れるようになってきたかなと思います。自分たちのクルーが勝てばいいという目標は立てていないので、『インカレ全種目優勝』という目標を掲げたからには自分たちだけじゃなく他のクルーも優勝すること前提で。

――後輩たちに声を掛ける上でお二人の役割分担などはあるのでしょうか

土屋 あまりどっちがどっちとか決めず、自分でそこが気になったら声掛けてあげるくらいです。

榊原 私は結構任せっきりかなと思って大丈夫かなと思います(笑)。(土屋選手は)やっぱり私の気付かないところとか何が問題かとかをちゃんと把握できているので、私はちょびっと何がいま大変かなということを後輩に聞くくらいです。直接監督とコミュニケーションを取って解決の筋道を立てるのは全部やってくれています。私は「何かあれば手を貸すよ」くらいですね。

土屋 私はみんなの方向をちょっとずつ直してあげようっていう意識はあります。部のベクトルを合わすというか。それ以外のみんなの悩みだとかは私が忙しくしていることが多いので、話しやすいということもあって榊原に後輩が相談することが多いですね。

榊原 改まってというよりは日常会話の中でぽろっと出てくる感じですね。話を聞いて、それが重大だなと思ったら土屋に。それも改まってじゃなくてお風呂の中で一緒にシャワー浴びている時にですね。

土屋 すごく悩んでいる子は私のところに来ます。ちょっとしたことはたぶん榊原のところで解決して私のところに来ないのだと思います。

榊原 何か自然と流れができてるね(笑)。

「チームの目標が最優先」

クルーの雰囲気づくりを大切にする榊原女子副将

――女子部を見ていて伸びてきたなという選手はいますか

土屋 期待している子はいます。紫生乃(佐藤紫生乃、スポ3=宮城・塩釜)に期待しています。ダブルスカルで一緒に乗る機会が多くて、それで思い入れが強いというか。来年女子部を引っ張っていくエースになると思うので、いまから伸びていってほしいなと思います。

榊原 インカレには出ないですけど、波多野(響子、教3=福岡・東筑)ですかね。1年生の時からすごく変わってきて、成長の度合いはひょっとしたら一番伸びているのではないかなと思いますね。漕力的にもすごく力強くなったし、教育学部で実習も多いし、授業の関係で練習時間も朝早くて夜遅いなんてこともあるんですけど、それでも昔はすぐケガしていたのが今季全然ケガしていないし、楽しそうにやっているので、成長したなと思って。

土屋 (波多野選手は)スイープが上手なんですよ。なので、それを任せると自分からリードしてくれて一気に変わります。乗った瞬間から違います。使命感みたいなものが感じられますね。「自分はこれなんだ!」って良いところを見つけたのだと思います。

榊原 自分の中の強みができたのだと思います。

――ご自分が漕艇部に入ってから変わったなというところはありますか

土屋 高校までも意識はそこまで低くなかったとは思います(笑)。大学に入ってからは協調性を身に付けてきたかなと思います。高校の時は個性のある人もずっと昔から一緒にいたのであまり感じなかったと思うのですが、大学に入ってきて自分の苦手な人とも無理にでも接しなければいけないじゃないですか。「こういう人もいるんだな」と思って対応を変えたり、みんなでうまくやろうという気持ちは持ち始めました。

榊原 高校生の時はずっとシングルスカラーで、大学1年の時もずっとシングル漕ぎたいなと思いが強くて。いまもそういう思いがあるにはあるのですが、それに勝るチームへの思いと言うか…、自分が選んでいまこのチームにいるのだし、それなら自分がシングルスカルに乗りたいというのは優先されるべきことではなくて、チームの目標が最優先という考え方ができるようになりましたね。みんなが同じ目標を目指すのだから自分もその一員として一緒にそれに向かっていくのが楽しいし、やりがいがあるということに気付けました。チームの一員になれたかなという感じですかね。それまでそういう考え方はあまりなかったんですけど。

――お互いを見ていて変わったところは

土屋 私はさっき春奈(榊原選手)が言っていたことがまさにそうですね。やっぱり(榊原選手は)強いじゃないですか。強い人って自分より下の人たちと一緒に漕ぐってすごくつらいし、そこで負けた時とか「自分一人だったら勝っていたのに」とか思ってしまうと思うんですよ。けど、そこをチームのために戦うという姿勢になったのは、変わったところだよね。

榊原 1年生の時は「ワセダがずっとトップじゃ駄目なんじゃない?」とか思っていました(笑)。日本のボートが活性化するには他のチームも勝った方がいいのに、とか。いまは「それはうち(ワセダ)がやることやっているのだから勝つでしょ」って思います、勝った時は。不安要素はつぶせるだけつぶしていきますね。土屋は私たち同期の中で一番変わったと思います。

土屋 確かに(笑)。

榊原 同期はみんなすごく良い変化をしているんですけど、土屋はもう入部した時は「この子とやるの大丈夫かな」と思っていました(笑)。

土屋 たぶん、お互い思っていたと思います。女子部の同期は私たち含め3人いるんですけど、みんなタイプが違っていて、「こんな人たちと一緒にやりたくない」って(笑)。

榊原 怖い(笑)。いつから仲良くなったんだろうね、本当に。分からないですけど、自然と。みんなそれぞれボートに対しては真剣なので、その子の葛藤を知ったり、何に自信があるのかを知ったりするとそれまでは訳が分からなかったぐらいの…「何そのジャックナイフ」というくらいの言葉でも(笑)、その裏にはこういう考え方があるからそういう言葉も出るよねっていう理解がお互いできるようになったのだと思います。そういうところで良い意味で変わっているし良い意味で変わっていないところもあるので…この子のとがっている部分がなくなったら私は相当不安になると思います。勝ち気で強気なところは時々見ると「ついていきます!」ってなります(笑)。

――主将としてはある意味理想的なタイプですね

榊原 そうですね。ぶれないですからね。「勝つためにはこうしなきゃ」ってところがぶれないので頼もしいです。

土屋 でもちゃんと言い方とかは徐々に直しました(笑)。

――入部当初はジャックナイフみたいなところがあったという話も出ましたが、土屋さんご自身はそうだという意識はあったのですか

土屋 言ってしまった後とかはすごく気にするんですけど、その時は本気なので「言って当たり前でしょ!」みたいな感じでした(笑)。各学年の先輩と一回ずつぐらいはぶつかり合いましたね。

榊原 ぶつかり合ってきたね(笑)。

土屋 この人とはぶつかり合えないなって人ともしてきましたね(笑)。でもその先輩たちとは、けんかというか議論みたいなものをした後はいままでにないぐらい仲良くなりました。

――いまの後輩の方々は先輩に対してはっきり言ったりするのですか

土屋 以前は後輩が先輩に対してものをはっきり言えないみたいな雰囲気があって、そこにすごく違和感がありましたね。何で同じところで戦っているのに関係を気にしてはっきり言えないんだろう。もしかしたら後輩の方が感覚は優れているかもしれないし、話聞かなかったらもったいないな、みたいなことを思っていました。いまは堅いミーティングとかしなくなったよね。

榊原 そうだね。

土屋 いまはいつもお座敷の部屋でみんなで丸くなって話すような感じですね。前は部屋の中で前に主将が立って、意見があればどうぞみたいな感じでした。

榊原 「言えねーよ!」ってね(笑)。

土屋 挙手制だったもんね(笑)。

――そういう形式だと結構言いづらいですよね

土屋 私は言っていたのですが、他の子たちはあんまり言えていなかったよね。

榊原 うん。「愛さん頼みます!」って感じでね(笑)。

土屋 いまはみんないろいろ言えるよね

榊原 そうだね。

土屋 ミーティングしていても、みんな言いたいことがあり過ぎて長引いちゃいますね。

――ミーティングでの意見が増えると、メンバー同士の仲の良さも変わってくるものなのですか

土屋 変わった気がする。

榊原 それは後輩に聞いてみたい。

土屋 確かに。

榊原 こっそり誰かが後輩に聞いているところを、聞き耳立てて。それでもし、大してきょねんと変わってないって言われたらがっかりって感じですけど(笑)。

土屋 でも個人的に、私は後輩と関わるのが苦手なタイプなのですが、最近は自分から積極的に関わりたいと思うくらい楽しいです。

――後輩の方とは具体的にどのような話をされるのですか

土屋 自分の面白かった話とかをすぐに言いたくなりますね(笑)。そうすると後輩も、自分たちの面白かった話とかをしてくれるので、すごく楽しいなって思います。いままではそういうのなかったんですよ。まだ気の知れない人とはそんな話したくないみたいな感じで。でもいまは自分から話しに行きますね。後輩からはうざがられているかも(笑)。みんなボート以外でも楽しそうだよね。

榊原 確かにそうだね。

――チームの雰囲気が変わってきて、内田大介監督(昭54教卒=長野・岡谷南)などの周りの方々からの反響はいかがですか

榊原 監督からそれに関する不満を言われたこととかは一度もないですね。

――内田監督は選手と積極的にコミュニケーションをとっていらっしゃる印象ですが

土屋 お父さんみたいな感じですね。

榊原 軽く冗談なんかも言えちゃいますね。

――全体的に雰囲気も明るい感じですね

榊原 そういえば、この間監督が山梨の桃を差し入れでくれたんですよ。そんな感じで普段から監督が積極的に話してくれますね。

土屋 みんなでご飯行こうとかね。

――監督も雰囲気づくりというところを大切にされているのですね

土屋 そうだと思います。

――同郷の方とは特に話が盛り上がったりするのですか

土屋 そうですね。なんか安心するというか、やっぱりたまに地元の話とかすると楽しいですね。自分たちにしか出来ない会話があったりするとすごく特別感もあっていいですね。

榊原 私は米川志保(スポ1=愛知・旭丘)と高校も同じなので「まだあの先生いる?」みたいな話も出来て楽しいですね。

――特に個性的な方はいらっしゃいますか

榊原 石上瑠奈(スポ2=長野・下諏訪向陽)だな。

土屋 私も石上かな。

――前回の対談でも石上さんは個性的だという話が出ましたね

土屋 確かに言った(笑)!

榊原 あの時から変わらないね(笑)。

土屋 やっぱ石上だよね(笑)。

――さまざまな個性を持った方々がいて、それをまとめるのがお二人ということですね

土屋 そうですね。

榊原 勝手にまとまってくれるからとても楽ではありますね。

土屋 でも最初は大変じゃなかった?

榊原 確かに最初はね。えーって言うようなこともあったね。

――チームをまとめる立場として、特に大変だったことはありますか

土屋 後輩同士のぶつかり合いなんかは特に大変でしたね。一緒に過ごす時間がまだ短いうちは、お互いの深いところまで見られていない状態ですし、それまで結果が出ている人とそうでない人が対立しちゃったりとかして、そういうところの難しさはありましたね。競技をやっていればそれは付きものなんですけど、やっぱりその辺の対処は大変ですね。

――自分の調子が悪い時の対処法などは何かありますか

土屋 私はとりあえず休みますね。調子悪い時に漕いでも、余計悪い方向に行ってしまいそうなので、休めるときはしっかり休みます。それか、自分の好きな人と好きな船で漕ぎます。それで自分の良いところを教えてもらったりします。とりあえず良いところを一つでも教えてもらって、そこを伸ばそうって思いますね。

榊原 私はひたすら待ちますね。自分の中で調子の曲線みたいなものがあって、一回大きい不調の波が来るとつらいですけど、いつかスッと上がるものだと思いますし、そのきっかけがいつ来るかは分からないので、引き出しを開けながらどれなのだろうって探します。何かの拍子にきっかけが見つかったりもするので、とりあえず練習をこなして、あまり重く受け止めないようにしています。

――あまり休んだりはせず、練習の中で調子を取り戻していくということですね

榊原 そうですね。でも、それに力を入れ過ぎたりはしないようにしています。監督やコーチの意見も取り入れて、思い詰めない程度に漕いでいればまたすぐ良くなるだろうって感じです。すごく楽観的に考えるようにしています。

――普段の食事管理に関して何か特別なことはされていますか

榊原 最近ちょっと議論になっているね。

土屋 私たちは二人ともゼミがスポーツ栄養学なので、たまにお互いにチェックしたりします。できていない子もいるのかな。

榊原 もう少しその辺りの管理も必要なのかなとは思います。

――合宿中の食事はどのようになっているのですか

土屋 全然トレーニング意識とかはないですけど、量は多いですね(笑)。たまにおかずが残っているときに、男子がじゃんけんしていたりするのですが、そのときに男子に混ざりに行く女子もいますね(笑)。

――特にチームとして何か課されているわけではないのですね

土屋 そうですね。

――今夏の合宿中の目標や課題などはありますか

土屋 私はいまのクルーでレース形式の2000メートルをしっかり漕げるようにしたいです。あとは、エントリーの入れるスピードかな。

榊原 私はもうちょっとスピードに慣れるってことですかね。私がバランスを崩してしまうと、後ろの二人もやりにくくなってしまうので、同じスピード感を共有してやれるようにしたいです。

「みんなで勝って終わりたい」

『インカレ全種目優勝』に向けまい進する

――新しく女子舵手付きクォドルプルのクルーに入られた佐藤選手はどのような選手ですか

土屋 真面目で頑張り屋ですね。

榊原 気遣いもできますね。

土屋 欲を言えばもっと自分に積極的に自信を持っても良いのではないかなって思いますね。すごく技術もあるし、体力面もトップレベルなのに、「私はまだまだ」みたいな感じなので。

榊原 もうちょっと自信を持てば絶対もっと速くなるよね。

土屋 うん。少し謙虚過ぎるかなというところはあるね。

――クルー全体としての現在の状態はいかがですか

榊原 うまくまとまれているとは思います。もうちょっと深いところまで合宿で詰めていけると思います。同じ時間を共有することで、お互いのことをもっと好きになって、もっと頑張ろうってなれると思います。

土屋 技術的なことを合わせるというよりかは、もっと心を合わせないといけないなと最近は思っています。それがうまくいっていないと、思ったように力が入らないこともあるので、もっと心の共有みたいなものをしていく必要があると思います。

――お二人とも4年生として最後のインカレに挑まれるわけですが、お二人にとってインカレとはどういった位置付けの大会なのでしょうか

土屋 私はいよいよ夏が始まったなって感じですね。全日本(選手権)よりインカレの方にわくわくしていますし、すごく楽しみです。

榊原 きょねんよりもチーム全体のことを考えているので、チームとしてどれくらいの結果を残せるのかっていうところがすごく楽しみですね。

――王者として勝ち続けていくことにプレッシャーを感じたりはしますか

榊原 プレッシャーはありますけど、もう慣れたって感じですかね。

土屋 入学当初とかよりも、3年生になってからとかの方がプレッシャーは増えましたね。でも、そのプレッシャーを自身につなげられるようになりましたし、やっぱりプレッシャーを感じている人ってそれだけ強いチームにいるってことだと思うので、そうやってマイナスではなく、プラスに捉えるようにしています。

――女子部の強さの秘訣(ひけつ)はどこにあると思いますか

土屋 ワセダの漕艇部って他の大学と違って(部員同士の)競技レベルの差がすごくあるんですよ。未経験の人もいれば、オリンピック選手もいて。そういったメンバーが全員でまとまれるのは他の大学にはないのではないかなと思います。まとまるまで結構時間はかかるのですが、一度まとまってしまえば一人一人の役割とか、「そこからの視点があるのか!」というようなことにも気付けたりするので、そういうところが強みかなと思います。

榊原 4年生になって思うのは、未経験者からトップレベルの選手まで、それぞれの層で競争が激しいので、部全体が活性化しているのではないかなと思います。それと特に女子はずっと勝っているチームなので、1年生で訳の分からないうちに入部しても知らないうちに勝ち方を知っていくことがあります。

――緊張を緩和するために何か実践されていることはありますか

土屋 私は持っていく持ち物を決めています。練習のときも、たとえ使わなくても絶対に船に日焼け止めを持っていくようにしています。

榊原 私は験担ぎみたいなものはないですね。もし私が何か験担ぎをしていて、スタートラインに立った時に「あっ、きょうあれやるの忘れた!」とかなったら嫌なので(笑)。だからそんなリスキーなことはやめとこうって(笑)。

――今回のインカレに対する現時点での自信のほどはいかがですか

土屋 最近になって他のクルーもかなり勢いづいてきたなというのは感じるので、ここから合宿などでさらに気持ちを一つにしたいですし、それができれば爆発的な強さが出ると思います。

榊原 おっしゃる通りで、あとはいかにみんなでまとまれるかどうかだと思います。

――集大成とも言える今回のインカレへの意気込みをお願いします

土屋 いままで3年間インカレで勝ちはしてきたのですが、自分たちのクルーさえ勝てばいいと思ってきたようなところもあって、でも今回はそういう考えでは駄目だと思いますし、みんなで勝ちたいっていう思いが強くなったので、やっぱり最後はみんなで勝って終わりたいです。

榊原 女子は合宿でさらにまとまれると思いますし、男子も含めた全員で勝ちたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 栗村智弘、土屋佳織、写真 須藤絵莉)

◆榊原春奈(さかきばら・はるな)(※写真左)

1994年(平6)3月11日生まれ。愛知・旭丘高出身。スポーツ科学部4年。ポジションは女子舵手付きクォドルプルの3番。息抜きの方法は「おいしいものを食べること」とおっしゃっていた榊原女子副将。ご自分で特に頑張ったなと思う日にはチョコレートを食べるそうです。

◆土屋愛(つちや・あい)(※写真右)

1994年(平6)3月1日生まれ。新潟・阿賀黎明高出身。スポーツ科学部4年。ポジションは女子舵手付きクォドルプルのストローク。ことしに入ってから2匹のハムスターを飼い始めたという土屋女子主将。空いている時間に一緒に遊んで癒やされているそうです。

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