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2015.08.10

【連載】インカレ開幕特集『over the limit』 第1回 松崎勇太郎×村松勇紀

 関東学生トーナメント(春関)でシングルス、ダブルス共にベスト4に入った松崎勇太郎(スポ3=神奈川・湘南工大付)。同じく関東学生トーナメントでシングルス、ダブルス共にベスト16入りを果たした村松勇紀(社3=青森山田)。上級生となりますますその存在感を増しているお二人に、全日本学生選手権(インカレ)への熱い思いを伺った。

※この取材は8月5日に行われたものです。

「まだ満足はしていない」(松崎勇)

試合では常に気迫のこもったプレーを見せる松崎勇

――全日本学生室内選手権(インカレインドア)から今までのシングルスの成績に関してはどのようにお考えですか

村松 今まではどの大会でも1回か2回くらいしか勝てていなくて、正直苦しんでいました。特にシングルスではあまりいい結果が出ていないので、これからはしっかり結果を残したいと思っています。

松崎勇 インカレインドアではベスト8、春関はベスト4まで勝ち進んで、少しずつステップアップしていると自分では感じています。でも実力的にはまだ全然足りていないですし、満足はしてないです。ステップアップしてるといっても一段ずつゆっくり階段を上っている感覚で、もうあと1年しかないと考えるとあっという間だと思うので、常に最後の試合だと思って一試合一試合を大切にしていきたいです。

――シングルスに関して、昨年と比べて良くなった点はありますか

村松 リーグ戦(関東大学リーグ)などの団体戦を経験したことで、気持ちの面やプレーにしぶとさがついてきたかなと思います。あとは試合でそれが出せるように、次のインカレ、リーグ戦を頑張りたいです。

松崎勇 僕はここ最近は結構プレーを変えてきましたね。1、2年生の頃は自分のミスの仕方や気持ちの揺らぎに問題があって、それなりにしか勝てていませんでした。自分の中で何か変えないといけないとずっと思っていたので、今ははかなり攻撃的なプレースタイルに転換しようとしています。ベースとしては今までのスタイルを変えるつもりはないですけど、そこにプラスして攻撃力をつけていくというのを意識しています。この取り組みが春関や早慶戦(早慶対抗試合)を通じて意味のあるものになってきたと感じたので、今後も続けていきます。あとは、気持ちの面で試合中に落ち着けるようになったと思います。最初の頃はうまくいかない自分にイライラしたり、環境のせいにしたりしてすごく幼稚な考えをしている部分がありましたが、そういった部分をかみ砕いて解消して、「もうこの場でやるしかない」というふうに覚悟を決めることができるようになりました。プレー中、どんな状況でも冷静に物事を考えられるようになってきたので、今のテニスには安定感が出てきたと思います。

――ダブルスについてお聞きします。松崎選手は齋藤選手(聖真、スポ1=神奈川・湘南工大付)、村松選手は岸田選手(海、社3=東京・早実)とペアを組まれていますね

村松 岸田とは同じ学部で常に一緒にいるので仲は良いですし、同じ学年なので組みやすいです。試合中も調子がいい時は良いプレーもできています。ただ、春関もあまりいい結果ではなかったので、インカレまでは残り少ないですけど2人でいろいろ話し合ってコンビネーションを高めていきたいと思います。

松崎勇 聖真は高校の後輩でもあるのですが、ダブルスを組むにあたって度胸のあるやつだなと感じています。僕は練習中は結構強くいろいろ言っていますが、彼はどちらかというとそれに立ち向かってくるタイプですね。練習中はかなり厳しく接して、いざ本場になったら2人で協力して戦うというのを意図的にやっているのですが、それに対して歯向かったりしょげたりというのはなくて、1年生の割には堂々とした振る舞いをするなと思っています。春関は初出場でベスト4まで勝ち上がることができて自信がついたと思いますが、彼自身まだ満足はしていないようです。今井(慎太郎主将、スポ4=神奈川・湘南工大付)・河野(優平、スポ2=福岡・柳川)組に負けた時も本当に悔しそうにしていて、絶対に勝ちたかったと言っていました。何でも真摯に受け止めて取り組んでくれるので、ペアとしても組みやすいですね。彼と今後組んでいく可能性も高いですし、いまのペアの状態も悪くないので、インカレでも上位進出を狙えるのではないかと思っています。

――春関の本戦では3年生の中で勝ち進まれた方が今までに比べて多かったと思いますが、3年生の中で何かモチベーションはありますか

松崎勇 ないです!

一同(笑)。

松崎勇 いや、ある?あるかな。僕はあまりそこには入らないんですけど…。村松、木島(駿、スポ3=東京・日野台)、巽(寛人、スポ3=福岡・柳川)、小堀(良太、スポ3=東京・大成)は最近すごくバチバチ火花を散らしていて、部内戦でも勝ったり負けたりしています。僕はあまり同期と練習試合をすることはないですが、いまはすごく戦力が均衡していて、みんな同期には負けたくないという気持ちを前面に出してプレーしていていますね。傍から見ていて、みんながライバルとしていい関係なのかなと思います。ライバルがいるというのはすごく大切なことなので、うらやましい関係でもありますね。今の状態だと来季4年生が抜けた後、戦力的に3年生が強いかと言われると例年に比べるとたいしたことはなくて。チームを引っ張っていく際に力不足なのは明らかなので、同期にも頭一つ抜け出す力を持って欲しいですし、僕もそれを引っ張っていかなくてはならないと思っています。確かに3年生のほとんどがインカレに出るというのはすごく大きなことですが、今後のことを考えるともっと刺激し合ってもいいのかなと思います。

村松 巽や木島は個人戦では前まであまり勝ち上がっていなくて。新進(関東学生新進選手権)で二人が決勝まで進んで、それで僕とかにもかなり向かってくるようになったという印象があります。ただ、さっき松崎が言ったように、今は良い関係でみんなが春関のベスト16くらいに残れるところにいますけど、今井さんと栗林さん(聡真副将、スポ4=大阪・清風)が抜けて僕らの代が一番上になった時には、僕たち自身がさらにレベルを上げていかないと厳しいと思います。来季は個々の力というよりはチーム力での勝負になるというのは僕もやっぱり意識していて。僕らの代は飛び抜けた選手はいないですけど、全員の実力を上げてシングルス1からシングルス6までが同じくらいの実力でいれば、団体戦においても良い方向にいくのかなと思っています。そういった意味では、今の関係はいいですね。

次の年を見据えて

笑顔の絶えない取材となった

――お二人での対談取材は初めてになりますが、お互いの第一印象はどういったものでしたか

松崎勇 初めて村松と会ったのは、小学5年生?

村松 覚えてない(笑)。

松崎勇 たぶんそのくらいだったと思います。だよね?

村松 うん、そうかも。

松崎勇 山梨であった14歳以下の大会で1回ダブルスを組んだんですよ。初戦負けしましたけど(笑)。第2シードか何かで負けてしまって、それが初対面だったと思うんですけど…。印象は特にないです。

一同 (笑)。

松崎勇 根っから暗くて(笑)。テニスは小学生の時に2連覇していたので、実質1学年下ですけど意識はしていました。こういうやつがいるんだな、というのは分かってましたけど、派手なテニスじゃないし、キャラ的にも目立つタイプではなかったのであまり話す機会はなかったですね。年齢が上がるにつれて少しずつ話すようにはなっていって、という感じかな。

村松 (松崎選手は)1学年上だったので、僕はあえて距離を置いてました。一歩引いておこう、みたいな(笑)。大学に入って1年2年とやっていくうちにいい距離感になってきたとは思います。

――では、大学に入学してから印象の変化があったということですね

村松 そうですね。もともと今井さんといい松崎さんといい、湘工(湘南工大付属高)の人たちは怖いというイメージがあって(笑)。でも、毎日一緒に部活でテニスをしていくうちに馴染んできましたね。

松崎勇 絶対に思ってないだろ、それ(笑)。僕と村松は大学でも最初は全然話さなかったですね。(村松選手は)あまり話さないし、俺が俺がというタイプでもないし、ただ黙々と仕事をするやつだなと思ってました。人前に出るというよりは一歩引いて周囲を見ているタイプですね。それがずっと続いていて、最近やっと「あ、村松いるんだ」という感じになってきて(笑)。まあ、うちの3年生は暗いやつが多いですからね。

――暗いというのは学年のカラーとしてでしょうか

松崎勇 はい、学年のカラーでいったらちょっと暗いかもしれないです(笑)。みんな自分のテニスに入り込むと雰囲気が変わりますけど。私生活でも控えめな人が多くて、それを見込んで今井さんや栗林さんがこちらをいじってきたりもします。村松は3年間でだいぶ変わってきて、自分の立場を理解していると思います。もしかしたら僕と村松が次のシングルス1、シングルス2を担うことになるかもしれないということにも気付いているし、戦力的に少し落ちるというのも感じていると思いますし。年齢が上がるにつれて立場は変化していて、その中で村松は淡々とではありますがチームのことを考えて動いているのかな、というのは感じます。

――村松選手は松崎選手のプレーについてはどういった印象を抱いていますか

村松 松崎の印象としては、とにかく声は出すし走るしすごいなという感じですね。僕は前まではあまり声を出していなかったんですけど、やっぱり声を出してガッツを出していった方が見ている人は惹かれるじゃないですか。クールにプレーしてるイケメンより、ガッツあふれる人の方が僕はいいと思うので。

一同 (笑)。

村松 やっぱり勢いがありますよね。団体戦でも僕が負ける相手に結構勝つので、そういった部分はすごいと思いますし、僕自身ももっと頑張らないといけないなと思います。細かい技術的なことに関しては、本番の試合であまり対戦したことがないので言わないでおきますね(笑)。

――では、松崎選手からみて、村松選手のプレーはいかがでしょうか

松崎勇 これ、ぶっちゃけてもいいですか?

村松 え!(笑)。

松崎勇 強いんですけど、弱いんですよ。僕はずっとこう思ってました(笑)。村松は全体的にバランスが良くて、基本的にできないことはないんです。何でもできるんですけど、3年間一緒に過ごす中で気持ちが弱いということが分かって。それがすぐプレーに出てしまうという印象です。自分より実力が下で絶対に勝てる、と思った相手には本当に強いんですよ。自分が持っているものをすべて出し切って、相手はなすすべなしというところまで持っていけるんです。でも、自分より少し強くて勝てないかもと思った相手には弱くて。自分が普段やっていることを出せれば張り合えるような相手であったり、勝つチャンスを生み出せる相手に対して気持ちの面で引いてしまうのが村松の弱点かなと思います。これはずっと言っていることですし、彼も気づいていることだと思うんですけど。この点さえ克服することができればチームの軸としてやっていけるし、もう一段階上の世界に入れるのではないかといつも思ってます。だよね?

村松 だよね、って言われても(笑)。そうですね、その通りです。

「最後までやり切るだけです」(村松)

インカレでも上位進出を目指す村松

――インカレに対してはどのような思いがありますか

松崎勇 インカレ会場の岐阜はものすごく暑くて、ドロー数もすごく多くて。学生日本一を決める大会であってそれ以外の何物でもないですし、みんながインカレのタイトルが欲しいと思っているのは間違いないです。僕自身は今まで良い成績を残せていないですし、インカレに関してはやりきった感じもないですね。僕は浪人しているので代としては4年生の代にあたります。今は3年生なので関係ないといえば関係ないですが、4年生の代と本気でぶつかって戦えるのは最後ということで、ことしのインカレは自分の中では最後のインカレのつもりで臨みます。悔いの残らないように、ベストを尽くしてやるだけですし、そうすれば自ずと結果はついてくると思います。

村松 インカレは一昨年は予選負けで、昨年は(本戦)1回戦で捻挫するというアクシデントがあって、ころっと負けてしまいました。暑さにやられた面もあって、昨年までは自分の力をすべて出し切ったという感じが全くなかったです。ことしは単複あるのでどちらもしっかり勝ち上がって、自分の体力が限界突破するまで勝ち残ることができたらいいなと思います。一昨年も昨年も体力や気力の面で沈んでしまった部分があったので、ことしは最後までやり切るだけです。

――明確な目標はありますか

松崎勇 優勝です。単複優勝したいです。

村松 僕はとりあえずベスト4には入りたいと思っています。

――ご自身のプレーでここを見てほしい、というチェックポイントはありますか

村松 チェックポイントは、あっと驚くドロップショットです!

松崎勇 言ったからにはちゃんとドロップショット打てよ!(笑)。じゃあ僕は、あの暑さの中で死ぬんじゃないかと思うくらい走り回ります。スタミナで勝負するので、ぜひそこを見ていてください。

――では、最後に改めてインカレへの意気込みをお願いします

村松 自分の力を出し切るまで勝ち進みます。それがベスト4になるか優勝になるかもっと下の順位かはわからないですが、結果以上に自分の出来ることを100パーセント出し切る大会にしたいと思います。

松崎勇 今回のインカレでは単複優勝を目指していて、特にシングルスのタイトルは欲しいと思っています。高校時代の同期と思いっきり試合ができるのは最後なので、ベストを尽くして勝ち進んで本気の勝負がしたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 山本葵)

インカレでご自身が目指すことを書いていただきました!

◆松崎勇太郎(まつざき・ゆうたろう)(※写真右)

1993年(平5)8月30日生まれ。身長165センチ、体重64キロ。神奈川・湘南工大付高出身。スポーツ科学部3年。今季の主な成績は関東学生トーナメント男子シングルスベスト4、男子ダブルスベスト4。全日本学生ランキング男子シングルス9位、男子ダブルス25位(2015年8月8日現在)。試合中の声出しとガッツポーズが印象的な松崎選手。高校時代にチームメートの声出しに救われた経験があり、大学でも積極的に行っているとのこと。今後も勢いのあるプレーに注目です!

◆村松勇紀(むらまつ・ゆうき)(※写真左)

1994年(平6)12月1日生まれ。身長170センチ、体重63キロ。青森山田高出身。社会科学部3年。今季の主な成績は関東学生トーナメント男子シングルスベスト16、男子ダブルスベスト16。全日本学生ランキング男子シングルス23位、男子ダブルス16位(2015年8月8日現在)。村松選手のプレースタイルは「ぐりぐり」。スピンをぐりぐりかけて相手が甘いボールを返してきたのを決めるというパターンが得意だそうです。インカレでもこのプレースタイルで勝ち進んでください!

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