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米式蹴球部

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2015.04.25

【連載】『第63回早慶戦直前特集』 第7回 副将対談 LBコグランケビン×WR鈴木拓馬×DB寺中健悟

 今季から副将に就任したDB寺中健悟(教4=東京・早大学院)、WR鈴木拓馬(社4=大阪・豊中)、LBコグラン・ケビン(商4=東京・早大学院)。総勢100人を超えるBIG BEARSをまとめあげるにはこの男たちの尽力が必要だろう。そんなチームのカギを握る3人にアメフトの魅力や、昨季の振り返り、そして早慶戦への意気込みについて話を聞いた。

※この取材は4月2日に行われたものです。

「仲間と一緒に懸ける価値がある」(鈴木拓)

気持ちを前面に出してプレーする鈴木拓

――アメフトの魅力と始めたきっかけを教えてください

コグラン 魅力は目で見てわかる激しさです。いろいろなスポーツがある中で、一番激しいと思うので見ていて楽しいかなと思います。始めたきっかけは、いとこが早大でアメフトをやっていて、中学時代からアメフトを知る機会があったので、早大学院で始めて今続けている感じです。

鈴木拓 目ではなかなか発見しづらいのですが、すごく緻密なスポーツです。例えば一歩の出し方、足の角度、向き。何センチ単位でブロックできるかできないかというかということも決まりますし、それは観客からは見づらいのですが、1プレーにどれだけ時間を懸けられるかで勝敗が決まることが魅力だと思っています。始めたきっかけは、最初サッカーがやりたかったのですが、大阪の豊中高というところで隣のグラウンドでアメフトをやっていて、そっちの方が一生懸命やっていたし、新しいことができるなと思って始めました。

寺中 魅力は2人が言ってくれたように、始めて見た人も激しさを楽しめるし、ずっと見ている人も見ていくうちに分かっていくことがあって楽しめるというところがいいと思います。始めたきっかけは、早大学院高に入った時にサッカー部に入部しようと思っていたけど、全然勧誘もしていなくて真面目にやっていなくて、そんな中、アメフト部の新歓パーティーに誘われて、日本一を目指しているということとフレンドリーな雰囲気に惹かれて始めました。

――大学でもアメフトを続けようと思ったきっかけは

寺中 高校3年生の時のクリスマスボウルで結構大きいミスをしてしまって、同点優勝という形で日本一にはなれたのですが自分の中ではそういう気持ちにはなれず悔しさが残ったので、大学でも絶対やろうと決めていました。

鈴木拓 僕も大学ではやろうと思っていました。アメフトは奥が深くて三年間では発展途上だなと思ったので、大学でもっと上手くなって日本一を取りたいなと思って入りました。

――鈴木拓馬選手が早大を志望した理由は

鈴木拓 文武両道がすごいなということがあって、それだったら慶大もそうじゃないかと言われるのですが、高校の時から大学のアメフトを見ていて、それこそ関西なので関学大とか京大とか。関東だったら早大が泥臭いフットボールというか、自分は結構そういうタイプだと思っていて、スーパースターはたまにはいるのですが、日大、法大のように推薦で選手をたくさんとるのではなく、スーパースターではない選手でも日大、法大の選手と同等にやりあっているのを見て、すごく練習しているんだなと思って早大がいいなとなりました。

――実際に入ってみて印象はいかがでしたか

寺中 入ってみたら意外と怖いというわけでもなくて、確かに締めるところは締めて厳しい部分はありますが、そこは勝ちたいという気持ちと日々の取り組みでまかなえる部分で印象とは若干違いましたね。

コグラン 高校ではコーチに任せることがすごく多かったのですが、大学は選手主体で、やっているというのがいいなと思ったところでもあり、大変だなと思ったところでもあります。

鈴木拓 早大学院出身ではないので高校時代から隣でフットボールをしていたわけではなく、初めての大学フットボールが早大だったのですが、東京も初めてで口調も優しくて、東京の人はみんな優しいのかと思っていたのですが、怠惰なことをしていれば、きっちり面倒見がいいというか叱ってくれて、真面目な部だなという印象はありました。

――新入生に向けて、BIGBEАRSはどういうチーム伝えたいことはありますか

鈴木拓 まず本気で4年間を過ごせる。日本一という目標もでかいのですがそれに向かって週7日24時間、仲間と一緒に懸ける価値があると思っています。

寺中 体育会で、しかもアメフトでゴリゴリで暑苦しくハードにやっているというイメージがあると思いますが、まあ暑苦しいのは間違いないのですが、ハードにやる中で、緩くもやっているからそんなに怖い印象とか堅苦しい印象は受けないで欲しいなという感じですね。

コグラン 未経験者とかが入るのをためらうと思うのですが、他のスポーツと比べてポジションが多い上に、何かしら目立てるということが大学から始める人が多いという理由に当たると思うので、自分の可能性を最大限に生かせる部だと思っています。雰囲気はファミリーだと言われていて、さっき鈴木拓馬君も言っていたのですが24時間一緒に過ごせますし、それも日本一を目指してみんながやっているからだと思うのですが、家族みたいなので怖いと思わないで欲しいですね。

――ポジションが多いということですが、ご自身のポジションの特色を教えてください

コグラン 僕はLBというポジションをやっています。LBはボールを持って走ってきた相手を倒すという働きをしているのですが、ディフェンスの花形で一番タックルをするポジションで、見ていてスカッとするような動きがあるので注目してほしいなと思います。

鈴木拓 オフェンスの花形はQBかWRかと僕は個人的に思っていて、1プレーで勝負を決められる重要なポジションで、グラウンドを駆け回れるスピード命だと思っているので、そういう特色があります。

寺中 DB、その中でもセーフティーという役割をやっていて、一番ど真ん中で一番後ろのチームを見渡せる位置にいるので、結構声をかけて同じ動きをさせるというリーダー的な位置になります。LBとツートップみたいな部分はあります。自分が思うように周りを動かせるという楽しさがありますね。目立たないんですけど、楽しいです。

「いいチームで終わらず勝てるチームに」(コグラン)

今季ディフェンスリーダーを務めるコグラン

――新チームが始まってからの手応えは

コグラン 実際まだ粗いですし、日本一のレベルには全く達していない状況なのですが、今季は『覚悟』というスローガンを掲げていて、いままで80年間日本一になっていないわけで、並大抵の覚悟ではなく強い気持ちで、4年生でチームをつくっていこうと話していて、その動きは徐々にではあるのですがいい方向に向かっていると思うので、気を抜かずにいけばいい結果になるのではと思っています。

鈴木拓 4年生が真面目というか、それなりの覚悟を持っていると思うのですが、まだまだ覚悟が足りなくて、これからが勝負の時期かなと思っています。

寺中 雰囲気としては良くはなっているかなという感じで、その中でもまだまだ技術的な部分でのレベルが低すぎるなと思っていて、底上げもそうですし、上のレベルもまだまだ努力する部分がたくさんありますね。

――今季は濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)が3年目ですがその点についてはいかがですか

鈴木拓 自分はオフェンスで監督はオフェンスコーディネーターということで近い距離にいるのですが、僕は早大学院の出身ではないので生徒と教師という感じでなく、完全にフットボールの指導者としていて見ています。3年目になって特に変わったということはないですが、親身になっていただき勝ちたいという気持ちを強く感じます。

――村橋主将(洋祐、スポ4=大阪・豊中)にはどのような印象を持っていますか

寺中 村橋は寮に一緒に住んでいてずっと一緒にいるのですが、オンとオフは本当にしっかりしていて周りがよく見えているなと思います。練習中は熱く頼れる主将で、オフではただの陽気な関西人に戻るみたいな感じで。そこは尊敬できる部分だと思うし、4年生がまとまっているのは村橋のおかげかなというのはあります。

鈴木拓 高校の後輩なんですよ。印象は別にないです(笑)。高校の時もやんちゃすることなく真面目にフットボールをやってくれていて、怒ることもなく、今は立場もありますがそれでも言うことはないし、よろしくという感じです。

コグラン ストイックですね村橋は。ほかの選手と比べても自分が一番やらなきゃいけないという気持ちが目に見えて伝わってきますし、だからこそ僕らも頑張って村橋を支えて、かつ自分たちも人一倍やらなきゃいけないという気持ちにさせてくれますし、そういった面ですごく刺激をもらっています。

――副将として心がけていることはありますか

コグラン 僕はいままで自分がどうしたいかということを意識していたのですが、最近は割と周りを気にするようになって、チームの雰囲気とかを結構意識していますね。

鈴木拓 意識しているというか、自分をぶらしてはならないという部分があって、それは当たり前にやらなければいけないのですが、全力で練習をやる、気持ちを出して泥臭くやるということは変えていないです。それは下級生にいい影響を与えられるのかなというのは思っています。あと自分が足りていないのはもう少し視野を広く持って下級生に対して積極的に接していくということはこれからもっともっとやらないといけないことかなと思っています。

寺中 副将になってからはバランスを大事にしようと思っています。4年生の中でもディフェンスはキャラが濃くて、ディフェンスに考えが偏りがちなのですが、そこをディフェンスである自分がオフェンスの意見を組み上げるとか、あとは4年がまとまっているだけでは勝てないと思うので、下級生のフォローとか、そういった部分をやろうとは心がけていますね。

――昨季を振り返っていかがでしたか

寺中 納得はできていないですね。結局全部第4クオーター(Q)で体力なくてやられて負けていたので、そこは勝てるものを取りこぼしたということがあって悔しかったです。

鈴木拓 その通りで、第4Qが勝負と常日頃から意識していたのですが、ただの意識で終わってしまいました。実際、オフェンスは第4Qで点が取れない、時には取れるような球を落とすという勝負どころの弱さが出たこともあって、今は日々の練習で意識するということに加えて実際に想定した練習をやっているのですが、その成果を今季こそは出さないといけないなと思いましした。WRは特に第4Qが生きるポジションだと思うので。

コグラン たくさんあるのですが、チーム全体として一体感を出せられたらなというのがありまして、今季は一体感を重視している理由でもあるのですが。(昨季は)結構最終的にはいいチームになれたと思うのですが、勝てるチームはつくれなかったという印象がありまして、今季は時に厳しくしていいチームで終わるのでなく、勝てるチームになれるような雰囲気つくりは昨年の反省を踏まえてやっていきたいと思っています。

――オフシーズンに重点的に取り組んだことは

寺中 ポジションとしてはアジリティ系のボディーバランスや体の動かし方からスタートしましたね。ウエイトも大事なんですけど、DBは後ろを動き回るポジションなので、ボディーバランスだったりクイックネスは気になるのでそこは他のポジションより早く来てやったりしていました。

コグラン ディフェンスとしてはタックルミスが昨年は多くて、それを改善するために春の序盤からタックルのメニューをすごく増やして、ディフェンス全体としてもやっていますし、LBとしてもタックルの改善はしていました。

鈴木拓 第4Qで取らないといけない局面でしっかり仕事ができるかというのを課題だったのでWRとしては、第4QはWRはボールを取ったらサイドラインに出ることや、頭の整理が大事なのでそこの共有はしっかりやっています。

――個人的なことしの目標は

寺中 SFの中でも2つあって前の方が好きなんですけど、いままでは後ろやっていて、ことしはできるかわかんないですけど前やりたいなと思っています。前に行ったら自分の得意なフィールドなのでタックルの回数も増えると思うし、インターセプトの数も増やせるんじゃないかなって思っていて、とにかくプレーに絡みたいなと思っているので、具体的な数字で言うと秋にインターセプト4つぐらいは取りたいなと思っています。

鈴木拓 まずはパス成功率をオフェンスでは80%ぐらいが僕が理想として掲げていて、それに確実に貢献したいです。つまりボールが投げられたら絶対に取る、手に触れたボールは必ず取るというのを目標にしています。オフェンスですけど結構キッキングチームでタックルをするシーンがあるので、そこでもキッキングに貢献したいなと思います。タックルの形は下手かもしれないですけど、体も小さいですが、そこで気持ちを見せて貢献したいなと思います。

コグラン 個人的にはパスディフェンスがそんな得意じゃなくて、そこを強化して秋にインターセプト2回ぐらいできたらいいなと思っています。

「後悔させるような試合はしない」(寺中)

昨年の雪辱に燃える寺中

――早慶戦の印象は

寺中 高校の時から早慶戦って早大学院と慶応義塾高校が前座みたいな感じで試合するんですけど、その時はただの一試合っていう別に何も思い入れがなくて、大学入るとプライドも出てきて熱も全然違いますし、駒沢に立つと熱くなるものがあるというか、言葉では上手く言えないですけどプライドとプライドがぶつかる特別な場所だなと思います。

鈴木拓 外部の出身で慶大というのを特に意識してきたわけではなく、一対戦相手として見ていた節はあったんですけど、4年間早大で練習とかしてきてライバルとしての慶大をどう倒すかという熱とかは伝染してきて、一早大生として慶大は意識し始めました。

コグラン 昨年3回連続で負けて、僕の中では慶大に負けるというのはあり得ないので、勝って当たり前という気持ちで臨む一戦ですね。

――早慶戦の注目して欲しいところは

寺中 昨年はパスでやられて、ことしはQBの高木翼さんが抜けてどういうチームになっているかわからないんですけど、注目して欲しいところはパスディフェンスとしてはCBですかね。昨年、おととしと課題にされていて、その課題をそのままに4年生になってしまって、誰が出るかわかんないですけど、村上順哉(商4=京都・東山)とか未経験で頑張っているので、うまくはなってきているのでそういった選手が試合に出てどういうプレーをするのかが、僕も楽しみですし観客の方も楽しみにして欲しいなと思います。

コグラン 僕は相手のエースRBの李卓君(慶大)がキープレイヤーになってくると思うので、ディフェンスが李卓君をどう止めるか注目して欲しいです。

――試合の前日の過ごし方は

寺中 サーティワンです(笑)。銭湯に行って体の疲れを癒して、サーティワン食べて寝るという感じですね。

コグラン 僕も一緒です(笑)。

鈴木拓 モンスターという栄養ドリンク的なのを飲むぐらいです。昨年は味の素スタジアムで、昨年の主将の中村さん(洸介前主将、平26スポ卒=東京・日大三)とタクシーで行くというルーティーンをつくっていたんですけど、ことしは無理そうなんで…。一人で電車で行こうかな(笑)。

――相手となる慶大の印象は

鈴木拓 関東でフットボールやるなら早大と思っていて、その理由は泥臭さっていうのはあったんですけど、泥臭さはなくて綺麗なフットボールっていう勝手なイメージです。

コグラン 結構元気なチームだなという印象があって、ヘッドコーチがデイビット・スタントさん(慶大)変わってからすごく変わったなと思いますね。サイドラインもすごい活気があるっていうところは嫌だなと思うところはあります。

――慶大の中で警戒すべき選手は

コグラン  オフェンスではやっぱり李卓君(慶大)ですね。

鈴木拓  ディフェンスだと金子さん(陽亮、慶大)は主将で村橋も同じ90番で、同じようすけという名前らしくて身長も一緒らしいので(笑)。僕は直接当たることはあんまりないとは思うんですけど、ぜひ倒してほしいなと思います。

――逆に早大でキーマンになる選手は

  村上順哉で(笑)。MJで(笑)。

コグラン  ハートが熱いんですよ。練習でもいいプレするとめちゃめちゃ喜ぶんですよ。気持ちを前面に出す感じが注目ですね。彼のビッグプレーを見て、その後のパフォーマンスに注目してほしいです。

――早慶戦への意気込みをお願いします

コグラン  絶対誇りを懸けて戦いますし、絶対に勝つので、絶対に慶大より多くの人に応援に来てほしいなというのはあるので、応援よろしくお願いします。

鈴木拓  昨年負けていて悔しいので、相手が慶大というライバルというのもあるので、本当に勝ちたい、の一言です。注目して欲しいのは空中戦。WRもそうですし、村上諄也もぜひ注目していただいて、盛り上がってほしいなと思います。

寺中  絶対見に来て後悔させるような試合はしないので、絶対早大として勝ちますし、自分もいいプレーできたらなと、それでお客さんも楽しんでくれたらなうれしいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 鈴木泰介、東哲也)

◆寺中健悟(てらなか・けんご)(※写真左)

1993年(平5)9月17日生まれ。168センチ、74キロ。東京・早大学院高出身。教育学部4年。DB。試合前日は必ずサーティワンのアイスクリームを食べるという寺中選手。甘いスイーツでエネルギーをチャージし、早慶戦で大暴れする寺中選手に期待です!

◆鈴木拓馬(すずき・たくま)(※写真中央)

1992年(平4)5月9日生まれ。171センチ、69キロ。大阪・豊中高出身。社会科学部4年。WR。早慶戦の注目ポイントはズバリ『空中戦』と答えてくださった鈴木拓選手。精鋭ぞろいのWRが繰り広げる『空中戦』を絶対に見逃すな!

◆コグラン・ケビン(こぐらん・けびん)(※写真右)

1993年(平5)6月7日生まれ。182センチ、92キロ。東京・早大学院高出身、商学部4年。LB。最近は『はじめの一歩』を読み、強さへの追求をしているというコグラン選手。さらに強さを増し、磨きをかけたタックルでライバル慶大を粉砕する!

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