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2015.01.09

【連載】『NEW ERA』 第5回 河原右京主将×内田聖人×重信慎之介

  あと一歩が届かなかった2014年。消えない悔しさを抱えながらも、チームは新体制に移行した。雪辱を誓うワセダの舵取りを担うのは、河原右京主将(スポ4=大阪桐蔭)と内田聖人(教4=東京・早実)、重信慎之介(教4=東京・早実)の両副将だ。優勝するために、何が足りなかったのか――その答えを模索し、ことしこそ歓喜の瞬間をつかむため。チームの先頭に立ちリベンジに挑む3人に、最終学年へ向けた思いを伺った。

※この取材は12月13日に行われたものです。

「ワセダの野球自体が大きく変わる」(重信)

得意とする盗塁への思いを語る重信

――きょうはどのような練習をなさっていましたか

河原 午前は守備練習を中心にやって、午後はバッティング中心の練習です。

――投手陣はいかがでしたか

内田 山形県の最北地区というところから高校生が練習に来たので、一緒に走って体幹(トレーニング)をして、あとはフィールディング練習とキャッチボールをやりました。

――震災以降、そのような復興支援の機会もありますが

重信 夏の東北遠征では、自分たちが復興支援をするというかたちではありましたが、逆にいろいろと学ばせてもらったことが多かったですね。支援というより、とても良くしていただいて。かなり刺激になりました。

――4年生が引退されてからしばらく経ちましたが、ご自身が幹部になったという意識は出てきましたか

河原 まだリーグ戦が近くないので、あまり実感は湧いていません。しかし、きょねんに比べたらチームを引っ張っていこうという自覚は出てきましたね。

内田 投手内ではリーダーという立場で見られている、と少しは思うようになってきています。

重信 チームから選ばれたわけですから、チームを引っ張っていかなければならないという意識はもちろんありますね。右京を見ていてもやはりいままでとは顔つきが違うなというのは感じますね。

――それは内田選手も感じられますか

内田 そうですね。かなり感じますね。

――今季を振り返っていかがでしたか

河原 優勝できなかったことは、春秋通して本当に悔しく思っています。春も秋も、あと一歩のところで優勝できなかった。そこで、どうして勝てなかったのかということを今突き詰めて練習をやっています。来年は春秋とも絶対に優勝したいと思っています。

内田 右京の言った通り、優勝できなかったということがとても悔しかったです。春は自分が打たれて優勝を逃してしまって、秋は全く投げられなくて。秋にも自分が投げていれば、良いにしろ悪いにしろ、少なからず結果は変わったはずだと思います。本当に、この1年間は大きな屈辱を味わったので、来年はどうしても優勝したい思いでいます。

重信 2人が言ったように本当に悔しいシーズンだったのですが、個人的にはずっと取り組んできたことが実を結び、結果につながったシーズンでした。ただそれだけでは満足していませんし、さらに上を目指していきたいと思っています。

――秋季は重信選手がリーグ2位、河原選手がリーグ6位の打率を記録されました。打撃には手応えをつかまれたシーズンだったのではないでしょうか

河原 結果が出たのでそう思われるかもしれませんが、自分自身はもっと打てたのではと思っています。好機で打てなかった場面もありますし、満足はしていません。

重信 収穫のあるシーズンではありました。自分の役割としてはとにかく塁に出ることだと考えています。安打だけではなく四死球や失策など、どうやっても塁に出ることがまずは第一の仕事なので。それを考えると今季は三振が多かったという課題もあります。手応えという表現はまだ使いたくないですね。

――秋の二人の活躍を内田選手はどのようにご覧になっていましたか

内田 すごいとは思いましたが、自分が試合に出られずに悔しいという気持ちの方が強かったですね。自分自身がふがいなかったです。

――お二人は春から秋にかけて何か意識的に練習されたこと、シーズン中にこれまでと変えられたことはあったのでしょうか

河原 夏は監督さん(岡村猛前監督、昭53二文卒=佐賀西)や徳武さん(定祐打撃コーチ、昭36商卒=東京・早実)に徹底的に打撃を教えてもらいました。自分自身の意識としても、今までは引っ張る意識の方が強かったのですが、それを逆方向に意識をおくようにして。それから少しずつ結果が出るようなりました。

重信 僕も、逆方向への意識をかなり強く持ってやっています。あとは2ストライクに追い込まれた後のバッティングですね。普段からグリップを短く持っているのですが、さらに短く持ってさらに引き付けることを意識しています。粘り強くファール、ファールと。それで四球になるのはいい結果ですし、それが安打になればもっといい結果ですし。相手に嫌がられるような、そういう選手を目指してずっとやってきました。

――お互いにそれぞれの打撃にはどのような印象を持たれていますか

河原 重信は何でも打つという印象ですね。

重信・内田 (笑)。

河原 足が速いところが本当にうらやましいです。

重信 そうなんだ。

河原 三遊間とかに飛んだ打球でもセーフになる。かといって当てるバッティングはしないところですね。しっかり足という武器があるにも関わらず、強く打ちにいって安打も記録できるので、本当に良いなと思います。

重信 ありがとう(笑)。終盤は右京と自分で1、2番という打順でしたが、右京のバッティングはきれいで格好良いといつも思っていました。

河原 うそばっかや(笑)。

重信 本当だって!格好良いなと思いながら…

河原 いつもおちょくってくるやんけ!

一同 (笑)。

重信 本当に格好良いですね。球の軌道がきれいですし。僕とは身長はあまり変わりませんが、打球の勢いが強くて本塁打も打てる。今季印象に残ったのは、逆方向の、特に左中間への打球ですね。自分が理想としている打球なので、見習いたいと思っています。また、右京が後ろにいることで安心感があり、自分が思い切り(打ちに)いけたと思っています。バントがうまいので。

河原 バントはうまいです(笑)。

重信 良いコンビだったかなと思いますね。

――内田選手は春季、抑え投手として活躍されました

内田 最後に打たれてしまったのでなんとも言えないですが…。そこまではそれなりに抑えられた理由として、全体的にコントロールがよかったかなと思っています。四球を敬遠の1個しか出しませんでしたし。球の強さも手応えがありました。今までやってきた3年間の中では一番成長を感じたシーズンでした。

――強い意気込みを持って臨まれていたのでしょうか

内田 2年の秋もケガしてしまっていて、何とか春に取り返そうと思っていました。しっかり冬に鍛えようと例年以上に頑張ったので、それが良かったのかなと思います。

――1イニングや2イニングといった中継ぎだけでなく、4イニングのロングリリーフもありました

内田 練習では先発するつもりで練習しているので、長いイニングを投げることに関しては不安はありません。先発完投というのが自分の中で理想の投手ですし。

――春秋を通じ、ことしの試合で最も印象に残っている試合を教えてください

内田 春の早慶戦の2回戦ですね。自分が打たれて負けた試合だったので。

河原 春も秋も、早慶戦の負けた試合ですね。春秋とも優勝がかかっていたので、そこで負けて優勝を逃したことは本当に悔しい思いしかありません。

重信 同じことを言おうとしたんですけれど、被ってしまったので違うことを言います。

一同 (笑)。

重信 一番目は被ったので二番目に印象に残った試合、ということで。秋の立大3回戦ですね。あそこで負けていたら早慶戦でも優勝決定戦にはなっていませんし、延長11回、最後に逆転して2-1で勝って。リリーフで竹内(諒、スポ2=三重・松阪)が出てきて頑張っていましたし、ずっとしびれた試合でした。最後の場面では僕が走者として三塁にいたのですが、打者は中村さん(奨吾前主将、スポ4=奈良・天理)で、やはりこういうところで主将に回ってくるのだなと思って見ていました。そして、中村さんはずっと練習を怠らない、先輩として尊敬できる人だったので、ここで打たない訳がないと思っていました。そして、やはり打って勝利を決めてくれた。偉大さが身にしみたというか、とても感じるものがありましたね。

――河原選手は来年主将を務める立場としていかがですか

河原 そのような場面は必ず回ってくると思うので、そのときはチームのために絶対に打とうと思います。

――早慶戦が最も印象に残った試合ということですが、やはり早慶戦というのは特別なものなのでしょうか

河原 そうですね。他の試合とは全然違いますね。1本ヒットを打つにしても、1つアウトを取るにしても歓声がすごい。皆モチベーションが上がると思いますし、他の試合と比べても特別な試合です。

内田 今までは優勝のかかった早慶戦を経験したことがなくて、ことし、早慶戦で優勝がかかっているということが、どれだけ世間を盛り上げるか改めて感じました。他のリーグ戦も全力で戦うのですけれど、一番雰囲気があるのかなと。自分が投げているときは他のリーグ戦とそんなに変わらなかったんですけれど、秋にたまたまベンチを外れて客観的に見ていたら、全然違うなと思いました。

――重信選手は秋の立大1回戦から、それまで務めた2番から1番に打順が移りました

重信 最高でしたね。1番が打ちたかったですし、2番を打っていて窮屈に感じることもありました。出塁率も1番になってから高くなりましたし、持ち味の盗塁もどんどんできるようになって。持ち味を出せるのはやはり1番なのかなと思っています。

――河原選手も立大2回戦から7番から2番に打順が変わりましたが

河原 自分は特に打順は気にしないので、そんなに変わることはありませんでした。ただ2番だと後ろに中村さんがいるので、自分が凡打をしても中村さんがいるからという楽な気持ちにはなれました。

――お二人で1、2番を組むにあたり、何か戦略的な話はされましたか

重信 試合前に(河原選手が)バントさせてな、と言ってきて。

河原 自分はバントが好きなので、重信が塁に出て自分がバントして、クリーンアップに繋ぐということを2人で心がけましたね。

――1番に入ると盗塁の機会も増えると思いますが、盗塁に関してはいかがでしょうか

重信 盗塁数は春が8個で秋は7個でした。その数字プラス10というのが目標だったので、数としては全然満足いきませんし、チャンスがあれば全部走るぞという意識でやっています。そしてやはり1番の方が走れる、流れをつかめますね。

――河原選手は、来年に何番を打ちたいという希望は

河原 やはりクリーンアップを打ちたいです。それか2番でまたバントさせて欲しいです。

内田・重信 (笑)。

――内田選手は来季以降に関して、どのように投げたいといった希望はあるのでしょうか

内田 もちろん1戦目を先発で投げて、3回戦に入ったら3回戦も投げたいですね。先発完投できるような投手になるというのが目標で、この冬はそのつもりでやっています。

――今季は1年生の投手も活躍しましたが、何かアドバイスされましたか

内田 「思い切って行け」と。自分も1年生のときはとにかく思いっきり投げていたのが結果につながると思っていたので。彼らは実力があるので、そんなにアドバイスしなくてもいいかなと思い、声かけはそのような感じでしたね。

――抑えとしては柳澤一輝選手(スポ1=広島・広陵)の活躍も目立ちましたが、焦りなどはありませんでしたか

内田 (柳澤選手に)焦るというよりは、自分が早く投げたいという思い、自分自身が直らないことへの焦りの方が大きかったですね。

――下級生の投手たちの活躍はいかがでしたか

河原 大竹(耕太郎、スポ1=熊本・済々黌)も有原さん(航平、スポ4=広島・広陵)が故障していて投げられない状況で頑張ってくれました。柳澤もウッチー(内田選手)が投げられない中で本当に頑張ってくれたと思います。

――4年生の中村選手や有原選手らが抜けることの来季以降への影響に関しては、どのように考えられていますか

重信 有原さん、中村さんだけではなくて、武藤さん(風行、スポ4=石川・金沢泉丘)、小野田さん(俊介、社4=東京・早実)、土屋さん(遼太、教4=東京・早実)たちがごっそり抜けますよね。大砲がいなくなりますし、ワセダの野球自体が大きく変わると思います。だから、野球自体も監督も変わるので、一から自分たちでスタイルを作っていかないといけないなと思っています。

――ことしの4年生はみなさんにとってどのような存在でしたか

河原 軸として引っ張っていってくれたので、頼もしかったです。その先輩方が抜けてしまうので、いまは不安な気持ちも大きいですね。

内田 投手の立場から見ても、有原さんという絶対的な人が抜けてしまったということは大きいです。ただ、下級生でも実績的を残している人も多いので、ちゃんとやれば大丈夫かなと思います。まず自分と吉永(健太朗、スポ3=東京・日大三)が最上級生になるので、1年からずっと投げさせてもらっている僕たちで引っ張っていきたいと感じています。

――吉永選手と具体的にそのような話はされたのですか

内田 いや、あいつは何考えているかあんまり分からないんで。

河原・重信(笑)。

内田 とりあえず自分が行動で(姿勢を)見せることによって、あいつも自覚が出てきてくれたらと思っているので、特に話したりはしていませんね。

――4年生の穴を埋めていく上で、期待している選手やキーマンになると思っている選手はいらっしゃいますか

内田 重信と右京ですかね。

河原 吉永と内田だと思います。秋は吉永も内田も投げられていませんが、その2人が活躍して実力を発揮してくれたら、相手チームも簡単には打てないと思うので。そうすれば点も取られないと思うので、そこで自分たちが1点、2点取ったら勝つことができる。この2人に自分は期待しています。

重信 自分も吉永、内田だと思っています。この秋は大竹が開幕投手で、ずっと1戦目で投げていましたが、やっぱり最後は4年生のピッチャーが大事だと思っているので。1年生が1戦目を投げないといけないような、そんなチームにはしたくないと思っています。キーマンになるというよりも、なってもらわないと困るという。

「いかに自分が見本になれるか」(内田)

昨季はケガに泣いた内田。来季は副将として投手陣をまとめあげる

――オフの日は何をなさっていますか

重信 学校に行っていますね。

河原 そうですね。学校です。

内田 僕も学校ですね。基本的に勉強しています。暇があれば最近英語のラジオを聞いています。

河原 勉強に関して言えば、計算練習をよくしています。

重信 いや、自分はノーコメントで(笑)。

――年末には帰省なさるそうですが、楽しみにしていることはありますか

河原 運転免許を取ったので、実家に帰って車を乗り回そうかと思っています。ウッチーも(教習所に)行っているのですが…

内田 冬までには間に合わなさそうですね。

河原 免許ブームだよね。

内田 重信も行っている。

河原 皆行っているのですが、自分は一番乗りです。

――皆さんでドライブは

内田 行ければいいですけどね(笑)。

――同期の皆さんで出かけたりはなさいますか

河原 ないですね。でも、年に1回は忘年会があります。

内田 それか、新年会か。

重信 うん、企画はしています。

内田・河原 おお〜。

――ラグビーの早明戦を、部の皆さんで見に行かれたと伺いました

内田 毎年早明ラグビーは見に行っています。ことしで3年目ですかね。ルールは難しいですが、見ることに関しては、ラグビーがスポーツの中で一番好きかもしれません。

――ムードメーカーのような選手はいらっしゃいますか

内田 ジャルキン(加尓弥麦露、教3=東京・早実)?

河原 ジャルキンだね。

内田 ジャルキンとキンダ(金田大志、教3=兵庫・明石)ですかね。

重信 ジャルキンの声は本当に良いよね。

内田 ジャルキンはすごく声が大きくて。キンダは基本的に…

河原 存在そのものが面白いですね(笑)。後輩も同期もおちょくって、雰囲気を和ませてくれます。

――新チームの雰囲気はいかがでしょうか

河原 良い雰囲気でできていると思います。

重信 そうだね。

河原 毎年、練習の雰囲気は学年によって違うのですが、ことしも良いと思いますね。まだ始まったばかりなのですが。

内田 投手陣の雰囲気も良いと思いますね。押川(智貴トレーナー、スポ3=長野・諏訪清陵)がメニューを考えてくれて、大谷伸ノ輔(商3=福岡大大濠)がアドバイスをくれて、自分が副将という立場で見守って。選手の意見も練習にうまく反映できているので、皆高いモチベーションでやれています。

――最高学年としてチームを引っぱる難しさや手応えは感じていらっしゃいますか

河原 リーグ戦も始まっていないですし、練習も始まったばかりなので手応えはあまりありません。春に向けてチームづくりを完成させていかないと、ということは考えていますね。

内田 投手というのは、チームというよりも個人での戦いだと思っているので、自分がまずお手本となってしっかりやれば、後はついてくる。意識の高い選手が集まっていると思うので、いかに自分がしっかり見本になれるか、ですね。

重信 右京がキャプテンなので、同じ野手として、彼が抱え過ぎないようにできるだけ客観的に見られるようにしています。右京が内野をやっていて、僕が外野で後ろにいるので、補ってあげられることがあれば、できるだけサポートしてあげたいと思っています。

――チームにおけるご自身の役割はどんなものでしょうか

河原 キャプテンとして、試合中も練習中も自分の発言はチームを動かすと思っています。下級生のときは全く考えていませんでしたが、この立場になって言葉も行動も(部員)全員が自分を見ていると思うので、大事にしたいですね。

内田 引っぱっていくよりは投手陣の先頭を立っていけるかですね。最上級生として自覚を持たねばと思っています。

重信 キャプテンのサポートというかたちにはなりますが、うまく全体にキャプテンの言いたいことを噛み砕いて伝えていけるようにしています。

「優勝しないと意味がない」(河原)

攻守でチームをけん引する河原主将

――今季からは監督が代わりますが、岡村猛前監督から一番学んだことは何だと思いますか

内田 基礎基本の充実、徹底ですね。

河原 キャッチボールやトスという野球の基本。そこにたどり着きますね。

重信 本当にそうですね。あとは、早稲田大学野球部の歴史に関して、講演会を開いて教えていただいたので、そういったワセダらしさも学びましたね。

――投手から見ていかがでしょうか

内田 基礎基本として、キャッチボールをしっかり意識してやるように言われていたことですね。監督さんはとても話すのが上手で、人としても素晴らしい方だなと思っていました。

――高橋広新監督(昭52教卒=愛媛・西条)にはお会いになったのでしょうか

河原 挨拶にいらした際、スタッフと自分は面談のような形で話し合いをしました。

――どのような話をされましたか

河原 今のチーム状況と練習方法、監督さんがどういう考えを持っているか、どういう練習をしたいという話ですね。

――監督の野球観を聞かれてどのような印象を持たれましたか

河原 高橋さんも基礎基本というのを大切にするとおっしゃっていました。そこは岡村監督と変わらないのだなと。

――改めて今季の良かった点と課題を教えてください

内田 春はフォアボールが敬遠の1つしか無かったことですね。もちろん0に越したことはないので、来季もそのつもりで臨みます。悪かった点は、秋に丸々ケガのため投げられなかったこと。この冬にしっかり鍛え直して、らいねん1年間しっかり活躍してチームに貢献したいと思います。

河原 自分は1年間ずっとショートを守らせてもらいました。それまではサードだったのですが、ショートを守ることによって視野が広がったと思います。サードで見ている景色とショートで見ている景色は全然違いますね。二遊間というのは、チームの守備全体を見ていな<いといけないので、チーム全体を見るという点でとても成長したなと思いました。

――二遊間では中村主将と組まれましたが、何か学ばれたことはありましたか

河原 春は初めてショートでリーグ戦に挑んだので、中村さんがいろいろと声かけしてくださいましたね。また、中村さんは投手に頻繁に声をかけるので、それも学びました。秋は中村さんが少し調子が悪くて、(気分が)落ちていた部分もあったと思うので、自分がいろいろ周りを見ながら声をかけるように気をつけました。

重信 自分の良かった点は、得点圏打率。確か春も秋も7割超えしたので、そこには満足しています。でも、他は本当に悪かったことばかりですし、課題ばかり残りました。まず三振が多いということ、盗塁の数が少ないということを改善していきたいですね。あと強いて言えば、良かった点は「ここで走ってほしい」という求められたときに(塁に)出られたことでしょうか。勝負強さという面では良かったかなと思います。

――チャンスの場面で特別に意識されていることは何かありますか

重信 1、2番ということで簡単にアウトになってはいけないので、最低でも粘ってフォアボールで出塁することは常に考えています。甘いボールは何球も来ませんし、初球からでも振って行くぞと考えていますね。塁上でも変わらず、いつも攻めの気持ちでいます。

――河原選手はチャンスの場面はどのような意識で臨まれていますか

河原 岡村監督もずっとおっしゃっていたのですが、「チャンスは初球から行け」と思っています。「チャンスの時こそ初球からどんどん振って行け」と。それは意識してやっていました。

――チャンスの場面はブルペンで肩を作っていても気になるものですか

内田 そうですね。気になります。欲を言えば自分で打ちたいです。

一同 (笑)。

――内田選手は打撃には自信があるのですか

内田 打撃は…

河原 バッティングはすごく良いですよ。

内田 今のところリーグ戦ではそれなりに打っているので。4打席しか立っていませんが。

河原 自分らの学年の中のホームラン第1号です。

内田 今のところ4打数3安打なので、この記録をしっかり伸ばしていきたいです。来年も打ちたいですね。盗塁もしたいです。

一同 (笑)。

――チーム全体に関しては、良かった点や課題に関してどのように考えられていますか

河原 春秋共に優勝争いができたのは良い点でした。前の年は優勝争いに食い込めなかったので、その点でことしはリーグ戦を通して楽しかったですね。緊張感もありましたし。

内田 それでも、優勝出来なかったら意味がないので。ことしの悔しさの分も、しっかりやらなければいけないという感じですね。

重信 秋のシーズンは特に、負けたら優勝争いにも食い込めないという、後のない場面がありました。1点差の試合もたくさんあって、本当に緊張感のある試合を経験できたというのは良い経験だったなと思います。ただ、そこで粘って粘って最後まで(優勝の可能性を)持ち込んできたのに、最後の1勝ができなくて。そこはが足りないのかというのを突き詰めていかないといけないですね。

――現時点で、優勝に向けて今のチームに必要なものは何だと考えていますか

河原 主軸が抜けた穴をどうカバーして、どう1人1人が役割を果たしていくかということだと思います。

重信 右京と同じことを言いたいのですが、違う言葉で言えば「チーム力」。つないでいくという意識ですね。今季も個人技だけではありませんでしたが、来季に向け、ホームランを打てるバッターがごっそり抜けてしまいました。来季はバントも増えると思いますし、進塁打などでつないでいくことが本当に大事になると思います。チームのために自分に何ができるかということを個人が考えて、それを実際に実践する能力が必要になると思います。

内田 投手陣を見渡したときに、有原さんの穴を全員で補える力は十分にあると思っています。しっかりこの冬練習をして、あとは来季結果で示したいと思いますね。

――来季のご自身の目標を教えてください。

河原 3割打って、ノーエラーでベストナインを取りたいですね。首位打者も取りたいです。

内田 春は(最優秀)防御率を取りたいと思っています。

重信 盗塁王ですね。

――来季に向けて一言お願いします

河原 優勝しないと意味がないと思うので、何が何でも絶対に優勝したいと思います。

内田 同じです。優勝します。

重信 …天皇杯奪取!

――ありがとうございました!

(取材・編集 芦沢仁美、三井田雄一)

 

◆河原右京(かわはら・うきょう)(※写真中央)

1993年(平5)11月4日生まれ。173センチ、76キロ。大阪桐蔭高出身。スポーツ科学部4年。内野手。右投左打。バントへの熱い思いを語った河原主将。しかし高校時代は強打の大阪桐蔭で4番を務めた強打者でもあります。力と技、両方を備えた新主将の打撃は要チェックです。

◆重信慎之介(しげのぶ・しんのすけ)
(※写真右)

1993年(平5)4月17日生まれ。173センチ、67キロ。東京・早実高出身。教育学部4年。外野手。右投左打。終始対談を盛り上げてくれた重信選手は、ワセダの門をたたいて7年目。エンジのユニフォームで戦う最後の1年も、自慢の俊足で駆け抜けます。

◆内田聖人(うちだ・きよひと)(※写真左)

1994年(平6)3月1日生まれ。177センチ、80キロ。東京・早実高出身。教育学部4年。投手。右投右打。色紙には力強く「奪」と書いてくださった内田選手。来季も目標とする先発の座を「奪」い、相手打線から次々と三振を「奪」ってくれるはずですです!

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