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バスケットボール部

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2014.11.24

【連載】インカレ直前特集『TRUST』第5回 G神﨑由香主将×C桂葵

 強い信頼関係で結ばれた2人。ことし長期のけがから復帰し主将として奮闘するG神﨑由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)と、早大の攻守の要となるC桂葵(社4=愛知・桜花学園)だ。早大の支柱となる2人が、ラストリーグ戦で成し得たもの、ラストインカレにかける思いを語った。

※この取材は11月22日に行われたものです。

「一人でやっていたらめげていた」(桂)

力強いポストプレーをする桂

――リーグ戦を振り返っていかがですか

 リーグ戦は優勝はしたんですけど、正直本当に私たちがチャンピオンだという感じはあまりないです。どの試合も負けてもおかしくない試合も多かったし、あの試合負けていたらとか、あそこであと1点追い付いていなかったらみたいなことを考えてみるとチャンピオンという感じではなくて、リーグ戦振り返ってすごく満足でした、チームとして最高の結果でしたという感じではないです。

神﨑 一戦一戦、桂が言った通りどの試合も落とすかもしれない試合だったんですけど、その中で最後まで粘り強く戦えるチームになって成長していったのはすごく自分たちも感じていて、それが今までのワセダには粘れていなかったところがあったのですごい成長だったなと思うし、チーム一丸となって戦ったという感じはありますね。

――リーグ戦の大きな特徴として、接戦を勝ち切れたというのがあると思いますが

神﨑 本当に負けそうな時でも、絶対ここからだよっていう熱い気持ちがね。

 一人でやっていたらめげちゃうと思うんですよね。4ピリで十何点とか負けていて、普通に考えたらありえないというか、バスケットのセオリーから言うと「そこで逆転?」とか思うけど、パッってチームを見た時にみんなが、「絶対逆転してやろう」っていう顔でやっていたり、応援席から私たちが勝つことをすごく信じてくれている声援が聞こえてきたりすると、そこでハッとなりましたね。一人でやっていたらめげていたと思うけど、顔上げた時にみんなの気持ちがね。接戦を勝ち抜いたっていうのは、チームが一つになった結果かなと思います。みんなそう感じているんじゃないかなと思います。

――リーグ戦で見えた課題はありますか

神﨑 最終的には勝てるのに、序盤とか中盤でその力を出せていないところですね。毎回ではないんですけど。

 そこから追い上げる癖に、みたいな(笑)。最初からやれよみたいなね(笑)。

神﨑 そこがすごい萩原さん(美樹子ヘッドコーチ、平17二文卒=福島・橘)も言っているんですけど、私たちの一番の課題なのかなとリーグ戦を終えて感じました。

 勝てる試合はもっと簡単に勝てるじゃないかと思います。

神﨑 お客さんは見ていて楽しいと思いますけど(笑)。

 それは間違いない(笑)。

――リーグ戦で印象に残っている試合はありますか

 私は完全に白鷗大戦ですね。第1戦と第2戦の3ピリまでかかってやっと馬選手(白鷗大)のところのディフェンスを修正できて、結局やられていたのはあそこでした。でも私がチームにとってマイナスの働きをしてしまっていたときに、他の人たちが粘ってくれていたから修正する時間があったというか、間に合ったんですけど、私もダメで他の人も落ち込んでいたら間に合わなかったなと思います。4ピリでやっと修正できたんですけど、その時に射程圏内だったから延長戦にもっていけたなと思います。感謝しています。

――いまのお話にもあった通り、下級生の活躍が大きかった面もあると思いますが

 本当に頭上がんないです(笑)。

神﨑 他の下級生もそうなんですけど、試合に出ている子たちからは日頃の練習からすごく支えられているなと思っていて。4年生4年生ってすごく言われるんですけど、自分たちが怒られた時とかに根岸(夢、スポ3=東京成徳大)とか関根(彩乃、教3=千葉・昭和学院)、本橋(菜子、スポ3=東京・明星学園)とかが声をかけてくれて。前までそんな子たちじゃなかったので。

 淡々とやるタイプ。私もそうだけど(笑)。

神﨑 たぶん4年生が頼りないので、だからすごく支えられているなと思っていて、それは試合出ていない子もそうで、自信無さげにしていると「大丈夫だよ」って。どっちが先輩かわかんないですけど、そういう意味ではいいチームなのかなって思いますね。他のチームにはないワセダのいいところだと思いますね。

――1年生では今仲選手(杏奈、スポ1=大阪薫英女学院)や林選手(靖子、社1=福井・足羽)というセンターがいますが桂選手から見てどうですか

 すごいと思います。自分が1年生の頃を思い返すと比じゃないですね。技術面がきっと一番だと思うんですけど、何よりも私が1年生の時と違うのはチームに対しての責任感かなと思います。まだまだ1年生なので私からしたら「もっとこうでしょ」と思うことはあるんですけど、それでも試合とかで後ろにいてくれるのが心強いです。練習中とかは「もっとこう!」みたいなことを言ったりするんですけど、入学してきてくれたのがことしの私が成長できたポイントだと思います。

和やかな雰囲気で取材に応じてくれた2人

――ことしのチームはどんなチームですか

神﨑 いいチームですね(笑)。すごく一人一人が役割分担を
しっかりしていて、試合に出られない子だったり、メンバーに入れない子だったりは一人一人に思いがあると思うんですけど、その中で自分の役割に徹してくれている。そこがいいチームになっているところかなと思いますね。一人一人が自分の役割をわかった上で、チームに貢献してくれているところがすごく、一言で言えばいいチームです。

――プレーの面に関してはことしはどんなチーム作りをしてきましたか

神﨑 きょねんに比べてブレイクが増えたと思います。

 走るよね。ミーティングの時にとにかく走るみたいな。とりあえず走れれば何でもできるみたいな。ことしは走りますって宣言されました。

神﨑 みんなビビってたよね(笑)。もともと走れる人が多かったからオーさんもそうしたんだと思います。

「『深いありがとう』を伝えたい」(神﨑)

ボールキャリーする神﨑

――オフの日はどんなことをしていますか

神﨑 私はいま、卒論に追われているので。パソコンと向き合っていますかね。

 なんだろう、遊び回ってるね(笑)。すごく疲れた日は、一日中寝ていたりします。けど、たいていリフレッシュします。つかの間の大学生気分を味わっています(笑)。

――お2人とも4年生ということで、大学生活も佳境に入ってきていると思いますが、卒論はどのようなテーマで準備されていますか

神﨑 私は男子バスケットボール部の監督(倉石平監督、昭54教卒=東京・早実)のゼミにいるのですが、ターンオーバーが試合に及ぼす影響について研究しています。ことしのリーグ戦を使って、集計して、その結果を頑張って出しています。

 私、卒論ないんですよ。社学なので。

――4年生は、普段からどのような学年なのでしょうか

神﨑 とにかく仲良し、っていう感じです。

 本当に仲が良いです、バランスがとれています。

――同期で遊びに行ったりはしますか

 よくしますね。あ、今度北海道フェアにも行きます。ホテルのビュッフェみたいなところで北海道フェアをやっていると聞いて、神﨑が話を持ってきて。皆で行こうとしたのですが、皆適当だから、日程が合わなくて…まだ行けていないんですよね。11月30日までなので、もう終わっちゃいます(笑)。次回に期待します。

――4年間チームを引っぱり続けたお2人ですが、出会いはどのようなものだったのでしょうか

 私、めっちゃ覚えてますよ(笑)。どちらも強豪校だったのに3年間一度も対戦はしませんでしたが、お互い高校生の時から知ってはいて。でも存在は知っていたし、(神﨑は)結構有名な人なので。それで、入学する前の春休みに部活に練習に来て、初めて会ったときに、「あ、神﨑さん、よろしくお願いします」と言ったら、大笑いしながら「えー、変!」って言われたんですよ。えっ、なに急にこの人!?と思って。でも、かんちゃん(神﨑)はかんちゃんで、私に対するイメージがあったみたいで…。私は試合中すましているというか、こういう(フランクな)感じではないのに、会ったらフレンドリーに行ってしまったので、彼女的には違和感があったみたいです。失礼だね(笑)。

神﨑 ごめんね。

 それがいまにつながっているかもしれないもんね。

神﨑 私は「変!」と言ったのは覚えていないのですが、桂がチョコチップメロンパンを食べていたのは覚えています。

 好きだったね、よく食べてた、あのチョコチップメロンパンね。

神﨑 覚えていることと言ったらそれくらいですかね。でも最初はすごくイメージと違いました。結構バスケット中はしっかりしてるイメージがあるじゃないですか。普段本当に違って、「(高い声で)かんちゃ〜ん」みたいな(笑)。私もそんなこと言える立場ではないけれど。

 その言葉、そのままお返しします(笑)。

神﨑 似ているようで、似てないという感じだよね。ちゃんとバランス取れている(笑)。

――2人での印象に残っている思い出などはありますか

神﨑 私、1年生のとき、桂と一緒に遊びに吉祥寺に行ったんですよ。それが初めて桂と遊んだときで。私は「そこに行きたい、どこに行きたい」ってずっと言っていたら、「もう〜めんどくさい!」って(笑)。

 マジこいつ面倒くさい、と思いましたもん。忘れたけど、たぶんフラストレーションがどんどんたまってたのかもしれないよね。

神﨑 私は、世界中探してもなかなかいるかいないかというタイプなので(笑)。

 そうだね。多分彼女のことを全然わかっていなくて。

神﨑 私も彼女のことをわかっていなくて(笑)。でも1年生の時から、家が近くて、すごく桂家にはお世話になっています。

 外食するときとかね。

神﨑 そう、呼んでもらったりして。

――4年間一緒にやってきて、お互いに伝えたいことはありますか

神﨑 私は、ありがとうとしか言えないです、本当に。最初バスケットをしている姿とか、私は熱い方なので、桂の気持ちの持ち方に疑問を持つことがよくあって。上手いからバスケットをスマートにこなすタイプの桂と、本当に熱い女、アニマル浜口的な私と(笑)。だから、最初は彼女に悪戦苦闘しましたね。それでも、私がケガしてからは、話も一番そばで聞いてくれていたし、ずっと支えてくれていて。私の分まで頑張ってくるからと言って、本当にコートでやってくれて。1年のうちからは本当に想像できない、あれがあのカツピー(桂)?っていう感じなんですけど。それで4年になったいまもチームのことを支えてくれています。話を聞いたりすると悩んでいる部分もあったりするんですが、それを後輩に見せずに大黒柱として戦ってくれていて。いまは尊敬する存在でもあるし、本当に頼りにしていますね。練習の雰囲気が悪くて私が怒られてしまってチームがどんよりした時も、先頭を切ってやってくれているし、皆に喝も入れてくれるし。本当に、頭が上がりません。ありがとうっていう短い言葉なんですが深い意味があって、そういう『深いありがとう』を伝えたいです。ありがとう。

 照れくさいなあ。私も、もっと深いありがとうを送りたいです(笑)。目の前にして言うのとても恥ずかしいですけど、神﨑がいなかったらいまの私はいないので。かんちゃんにとってはすごく辛いケガだったと思うけれど、かんちゃんのケガが周りの人に与えた影響はすごく大きいと思っていて、特に私なんですが。いままでずっと一緒にいて、彼女の辛いところもたくさん見てきましたが、本当に無駄なことなんて何もなかったんだなと今になってやっと思える。なんて言ったら良いんだろうなあ、私、1年生のときから考えると別人だよね。

神﨑 本当に違います。

 中身を取って変えたみたいな感じだよね。

神﨑 うん。本当に。

 1年生の頃に私が怒られてたかミスしたかでふてくされていたとき、かんちゃんがやってきて、私の手を握って、「カツピー、笑顔笑顔」って言ったんですよ。そのときに私は、はあ、この人は何を言っているんだろうと思って(笑)。私はそのときうっとうしいなと思って、シカトしたりしてしまったのですが。1年生のとき、チームが怒られたときに、かんちゃんが1年生皆宛にすごく長いメールを送ってきてくれて。「チームの問題は私たちの問題だと思うし…」のような、1年生の頃から本当に意識が高くて。1年生から変えていけるところを変えていこう、と送ってきてくれたときに、私すごくひどいなと思うんですが、「熱いね」みたいな一言のメールを返したんだよね。本当にそんなひん曲がった人間だったんですけど、かんちゃんが急にケガしてコートからいなくなったときに、こんな思いで試合に出られない人がいる中で、自分は試合に出ているという責任感を肌で感じるようになりました。かんちゃんに、信頼してもらいたいと思いました。もし私が練習で頑張っていなくて試合でうまくいかなくても、かんちゃんは「ほらね」って思うと思う。それでも練習を頑張っていて、それでもうまくいかなかったらかんちゃんなら励ましてくれると思うんですよね。そういう、かんちゃんに認められたいという気持ちが3年生のとき芽生えました。その気持ちが、チームの皆に認められたい、に変わっていって。始まりはかんちゃんだったなと。今季の私の目標は『信頼される選手』なのですが、そこから始まっているのかなと思います。

「ワセダらしさが皆さんに伝わるようなはたらきかけをしたい」(神﨑)

接戦を制し、抱き合う2人

――最後のインカレですが、そこにかける思いとは

 いや…並大抵のものじゃないですね。こんなに勝ちたいと思ったのも初めてですし、こんなに勝つために準備してきたことも今まで無かったかな。チームもそうだし、自分もそうだし、ほんとに集大成って感じです。私、まあかんちゃんもそうなんですけど、もう今年で最後なので、ほんとに最高の形で終わりたい。優勝しなかったときを想像したくないですね。もう、優勝しかないと思っています。

神﨑 私4年間いたんですけど2回目のインカレなので、けがしたときに支えてくれた仲間とか両親に、最後くらいかっこいいとこ見せたいなと思いましたね。ほんとに…辛かったなと(笑)。

 長かったね。

神﨑 うん。1年と4年でしか出られないんですけど、ほかのチームの人にも、あんな選手いたんだっていうふうに見せたいし、仲間にも、今までありがとうっていう感謝の気持ちを込めて、私がいない間戦い続けてくれた分も全部返したいなって思いますね。

――注目してほしいプレーはありますか

 走ります。あと、苦しいときにみんなを支えられるように頑張ります。

神﨑 私は、まあプレーで引っ張ることは桂がやってくれるんで、気持ちの面とかそういうチームのキャプテンとしての役割を、コートでもベンチでも、ワセダらしさが皆さんに伝わるようなはたらきかけをしたいです。

――最後に、インカレの目標と意気込みをお願いします

桂・神﨑 優勝、しかないですね(笑)!

――ありがとうございました!

(取材・編集 東哲也、芦沢仁美、橘高安津子)

息ぴったりなCOWCOWのものまねで締めてくれました

◆桂葵(かつら・あおい)#25(※写真左)

1992年(平4)9月2日生まれ。180センチ。愛知・桜花学園高出身。社会科学部4年。センター。コートネーム『ネネ』。リーグ戦MVPに輝いた絶対的大黒柱、桂選手。取材では笑いを交えながらも、この4年間でのご自身の成長を語ってくださいました。勝敗の鍵を握る桂選手、全国の舞台で躍動します

◆神﨑由香(かんざき・ゆか)#14(※写真右)

1992年(平4)6月27日生まれ。167センチ。福岡・中村学園高出身。スポーツ科学部4年。ガード。コートネーム『イフ』。多くのチームメイトから「アツい」と紹介される熱き魂の持ち主、神﨑選手。取材中、桂選手の言葉に涙ぐむ場面も。バスケットに対する熱い思いをラストインカレにぶつけます

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