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2014.10.30

【連載】『伝説を刻め~Make Legend』 第5回 河原右京

今季ここまで全試合にスタメン出場、攻守に輝きを放っている河原右京(スポ3=大阪桐蔭)。キャンプで磨きをかけ安定感が増した守備に加え、打撃でも3割4分4厘と好調を維持。立大2回戦以降は2番に抜てきされ、1番の重信慎之介(教3=東京・早実)とともにチャンスをつくる役割を担っている。そんな彼にここまでの手応えや守備へのこだわり、早慶戦への思いを聞いた。

※この取材は10月22日に行われたものです。

「チャンスで打てている」

守備について語る河原

――ここまで6勝3敗ということで秋のチーム状況はいかがですか

チーム状況は全然悪くなくて、明大に連敗してから空気ちょっと悪かったのですが、優勝が消えたわけじゃなかったので。みんなでもう1度一つになろうということでやっているので。チーム状況自体は悪くないです。

――個人では3割4分3厘ということで好調を維持していますが、振り返っていかがですか

今季は結構チャンスで打てている場面が多いので。その分打点にこだわろうかなという部分もありました。チャンスで打てているなという部分は自分の中で大きいなと思います。

――岡村猛監督(昭53二文卒=佐賀西)も4年目ということですが、監督からシーズン前に何か言葉はありましたか

優勝をずっとしていないので、絶対獲りにいくぞという話はしていましたね。

――開幕戦の法大1回戦、緊張はありましたか

開幕は毎シーズンなのですけれど結構身体が硬くなって緊張します。1回に武藤さん(風行、スポ4=石川・金沢泉丘)が先制のタイムリーを打って、それで緊張がほぐれましたね。すごくやりやすかったです。

――1打席目は犠打でした。気持ちの面で打つよりも楽な部分はありましたか

そうですね。やはり打つよりは気持ち的には楽な部分はありました。

――今季は犠打を3つ決めていますが、バントは得意な方ですか

犠打は得意なので、出てくれた方が自信もっていけるという感じです。

――犠打を含め、つなぐ意識というのは常に持っていますか

立大戦は途中(立大2回戦)から2番になって、2番だったら後ろが上位打線につながりますし、つなぐ気持ちというのは7番のときよりは持っています。

――初戦に2安打出て、今季はいけるぞという気持ちにはなりましたか

状態自体はずっと悪くなかったので、初戦に2本出たというのは気持ち的にはすごく楽になりました。初戦に2本出たというのはいまにつながっていると思います。

――オープン戦から好調を維持していましたがその辺りで心境の変化はありましたか

オープン戦も後半になって調子が上がってきて、オープン戦(で調子が)良かったらリーグ戦で調子が落ちるというのがチームの中でジンクス的な部分であるのですが、状態良くリーグ戦を迎えられたので、変にプレッシャーとかもなく入れましたね。

――法大2回戦では反撃の口火となる安打を放ちました。あの場面を振り返って

塁に出て、チャンスをつくろうという気持ちはありました。

――法大2回戦の土屋遼太副将(教4=東京・早実)の満塁本塁打というのはやはり大きいものでしたか

いま考えたらあそこで1敗しているのと勝っているのとでは全然違うので。あそこの土屋さんの1本というのはいまのチームを保てている要因だと思います。

――土屋さんはどんな副将ですか

中村さん(奨吾主将、スポ4=奈良・天理)がキャプテンで、中村さんは背中で引っ張るという感じなのですけれど、土屋さんはチームが緩んでいるときとかに喝を入れたりして口で引っ張っていってくれるという感じです。

――法大戦の後は秋季リーグ戦の肝となる明大戦でした。明大戦を前にしてチーム内での雰囲気はいつもと違いましたか

明大戦は自分もなのですが、チーム全体も他のカードとは気持ちの持ちようが全然違って。プレッシャーが掛かるというか、ちょっとやりにくいという部分はあるので、その分みんな硬くなっていたのはあると思います。

――初戦で以前から打ちたいと話していた山﨑福也投手からタイムリーを放ちました。あの1本はどうでしたか

そうですね。山﨑さんからは多分1本も打てていなかったので。1打席目もいい当たりだったのですが捕られてしまいました。2打席目ランナー三塁で回ってきて、チャンスで回ってきたので絶対にかえしてやろうという気持ちで打席に立って、打てたのでうれしかったですね。

――その後の6回に悔しいエラーがありました。あの場面を振り返って

同じような打球が前の回に飛んできて、うまくゲッツーを取れていてしのげました。でも2本目また同じような打球が飛んできて、すこしイレギュラーしたのを自分が弾いてしまいました。普段だったらそれも対応できていたのですが、あの場面でそれができなかったというのが自分にとって悔しいプレーではあります。

――明大戦2連敗の後のチームの雰囲気はどうでしたか

2連敗してチーム自体は落ち込んでいたのですが、そこでやはり土屋さんとかがチームに喝を入れてくれました。「まだ終わってないぞ」というふうに言ってくれて、そこからチームがもう一度一つになろうと練習をやってきました。

――東大戦では1回戦が無安打、2回戦も3度の得点圏で凡退と結果を残せませんでした

東大戦は自分の中で結構苦手で、いままでもあまり打てていなくて。今季は楽な気持ちでいこうと思ったのですけれど、1回戦でヒット性の当たりを2本捕られてしまいました。それが自分の中でも結構プレッシャーになってしまって、2回戦も打てなかったので、悔しいです。

――立大2回戦以降は2番でスタメン出場ということで走者を置いた場面での打席が多くなりました。エンドランや盗塁、犠打など考えることは多いと思うのですが何を意識していますか

バントのサインが出たらきっちり1球で決めることを考えて。「打て」のサインが出たら重信(慎之介、教3=東京・早実)なので足も速いし、後ろは中村さん、武藤さんと続いているので最悪進塁打でもいいかなという気持ちで打席に入っています。逆にやりやすいかなという部分はあります。

――立大戦では相手エースの澤田圭佑投手からタイムリーを2本打ちました。高校の後輩である澤田圭投手の高校時代の印象は

いまみたいにコントロールが良かったです。真っすぐがとても速いというわけではないけれど、コントロールで打たせて取るピッチャーという感じでした。(高校時代から)全然苦手意識はなかったですね。

――1戦目の黒星で苦しい状況となった中、2戦目に打って勝てたというのは大きかったですね

1戦目負けてもう1敗もできない状態で2回戦に挑みました。初戦負けたのでちょっと落ちていた部分もあったのですけど、そこでまた土屋さんや直原さん(大典学生コーチ、人4=高知・土佐)とかが「まだ終わってないぞ」と言ってくれて。2戦目の初回が勝負だから初回で畳みかけようという話をしていました。初回に6点取れて、そこからは結構チームが勢いづいたかなと思います。

――3回戦は延長11回の激闘を制しました。振り返っていかがですか

最後の場面で中村さんが打つというのはさすがだなと思いましたね。

「3割打って、ベストナインを取れ」

――岡村監督とも3年目になりますが監督はどういった方ですか

岡村監督は基礎基本を大事にする監督で、自分もプレーでたまに雑なところが出たりするので、そこはずっと細かく言われてきました。

――直接言葉をもらうことはありますか

3割打って、ベストナインを取れというのは今シーズンずっと言われていました。

――今季の河原選手は11本の安打のうち8本がセンターからレフトと逆方向への打球が多くなっていますね

いままでは結構引っ張りにかかって凡打する場面が多かったので、今季は基本を逆方向に持って、インコースに来れば身体を回して引っ張るという意識に変えました。アウトコースは逆方向にもっていけるしインコースはライトに引っ張れる、というふうになっています。逆方向にいい打球が出ているというのは自分の中でもいい状態なので、自分でも納得できている部分ですね。

――意識を変えたのは春季リーグ戦が終わってからですか

そうですね。春終わって軽井沢キャンプあたりです。

――追い込まれてからカットすることも多いですね

ファウルできるボールが来れば追い込まれてからでもファウルしていた部分はありますね。

――その一方で今季は長打が0本です。その辺りは感覚としてどうですか

いつも意識して長打を打つバッターじゃないので、ヒットを狙いにいっていい打球が出れば外野の打球を越えていくという感じなんですが、今季は越えないですね。

――今回は河原選手の守備にスポットを当てたいと考えています。守備で意識していることはありますか

きょねん1年間はサードをやっていて、ショートのレギュラーになってからは監督にも「守備範囲を広くしろ」と言われていて。サードと違って左右上下動く範囲が広くなるし、1歩目のスタートというのはずっと意識してやってきました。

――中村主将が以前のインタビューで、「右京は昨年までは黙々とプレーしていたけどことしに入ってからは守備中の声が出るようになった」と話していたのですが意識の変化があったのでしょうか

1、2年の頃はいっぱいいっぱいだったと思うのですが、(レギュラーとして)試合に出だしてからは新しく試合に出始めた奴らには声をかけています。自分も声掛けてもらっていたので。そういうのは意識しています。

――試合中、ピッチャーに声を掛けることもあるのですか

掛けますね。試合中も少し寄っていって声を掛けたりはしています。でも、大竹(耕太郎、スポ1=熊本・済々黌)も柳澤(一輝、スポ1=広島・広陵)とかも緊張するタイプじゃないと思うので、後ろから見ていて緊張しているなとは思わないですね。

――守備は昔から得意だったのでしょうか

昔からずっとグラブさばきとかは結構自信があって。高校でサードだったのですが、グラブさばきには元々自信がありました。

――道具へのこだわりなどはありますか

自分はもう使ったら絶対毎日磨いて。というのは欠かさずやっています。

――今季、守備で印象に残っているプレーはありますか

明大1回戦の髙山(俊)の打球ですね(5回)。一、三塁で点をやれないところでピッチャーの足元を抜けそうな打球を捕って、ゲッツーにしたのがあるのですが。それが一番印象に残っています。

――二遊間を組んできた中村主将はどんな選手ですか

中村さんの存在は大きくて、こっちから守っていても中村さんのところに飛んだら安心して見ていられます。ゲッツーのときでもちょっとでも送球が逸れてもカバーしてくれるので、本当にやりやすいですね。

――中村主将から学ぶことも多いですか

声の掛け方であったり、状況を見たポジショニングであったりは見ていて、一球一球ポジショニングを変えたりしているので。すごいなと思います。

――同期である茂木栄五郎選手(文講3=神奈川・桐蔭学園)、重信選手とは仲がいいですか

2人ともとても仲良くて、面白いです。

――茂木選手と重信選手の印象は

茂木はバッティングがすごいなと思います。重信はチームのために走ったりすることを毎日すごく考えていて、すごいなと思います。

――3人ともスタメンとして出場しています。この3人でチームを引っ張っていかなければという意識はありますか

4年生がごっそり抜けて、戦力的には結構落ちると思うので。やっぱりこの自分たち三人と吉永(健太朗、スポ3=東京・日大三)、内田(聖人、教3=東京・早実)がしっかり引っ張っていかないと駄目だなという話はしたりしています。

――この3年間で挫折などを味わうことはあったのですか

大学入ってから1、2年の頃はずっと打てなくて、苦しかったです。いまも下位打線を打っている(ことが多い)のですが、上位打線を打ちたいなという気持ちはあります。

――普段、プレーするうえで一番意識していることは何でしょうか

一番はチームが勝つことに自分がどうしたら貢献できるのかというのを考えていますね。

――ここまでのご自身の成績に点数を付けるとしたら何点でしょう

60点ぐらいかな。(打てているのが大きいですか)はい。

――4年生にとってはラストシーズンとなりますが、今季の4年生の印象は

最後なので4年生はすごく気合が入っていて。自分たちはそこで足を引っ張らないように、少しでも力になれるようにというのを考えてプレーしています。

――4年生で特に仲のいい選手はいますか

全体的にみんなよくしてもらって。仲良くしてもらっています。

「慶大には絶対負けられない」

今季は打撃でもおおきく貢献している

――早慶戦のお話を伺いたいと思います。慶大の選手で打ちたい投手はいますか

加藤拓也(2年)は打ちたいなと思いますね。

――慶大の選手とコミュニケーションをとったりもされるのですか

加藤拓も仲いいですし、横尾(俊建、3年)とかとも結構しゃべるので。全然そんなに意識したりとかはそんなにないです。

――早慶戦のキーマンは誰でしょう

自分が2番を打たせてもらえるのであれば重信と自分がランナーをためて上位打線に回すということがカギになると思います。

――優勝の可能性も残っていますが、優勝への思いはありますか

やはり最後は優勝して4年生を送り出したいですね。

――早慶戦は得意な方ですか

早慶戦は結構得意で、ああいう大舞台は自分の中でも結構好きですね。緊張とかはあんまりしないですね。逆に自分の中で盛り上がるタイプです。

――得点圏で打席を迎えたときはどのような意識で打席に立っていますか

春とかは得点圏であまり打てていなくて、その時は打ってやろう打ってやろうと思っていました。ことしは自分の中で余裕を持って打席に入ったら結果につながっているというのはあります。

――早慶戦でも2番で出場する可能性が大きいですが、どういったことを意識して試合に臨みますか

とにかくチャンスをつくるということに意識を置いて、ランナーがいればもちろん返すつもりでいます。ランナーがいなければチャンスをつくって上位打線に回すというのを意識したいと思います。

――ご家族に活躍を報告することはあるのですか

速報とか見てくれて、勝ったりとか打ったりしたら良かったなとか電話くれたりはしています。

――早慶戦は観に来てくれたりするのでしょうか

早慶戦は毎年来てくれています。

――親御さんやご家族への思いもありますね

東京にでてきて全然会えないので。観に来てくれるからには活躍したいなというのはあります。

――河原選手にとって早慶戦はどんなものですか

味わったことがないというか、甲子園とかよりも自分の中ではすごいかなと思います。味わったことのない雰囲気で、すごいなと思います。

――最後に早慶戦の意気込みを聞かせて下さい

練習の中からでも慶大には絶対負けられないという気持ちを持ってやってきているので。春は連敗してしまったし、絶対2連勝で早慶戦は勝ちたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 市川祐樹)

河原

◆河原右京(かわはら・うきょう)

1993(平5)年11月4日生まれ。172センチ、75キロ。大阪桐蔭高出身。スポーツ科学部3年。内野手。右投左打。野球部内では携帯アプリのパズルゲームが流行っていると話してくれました。「勝ったらチーム内で報告する」そうです。河原選手いわく、金田大志選手(教3=兵庫・明石)が1番うまいとのこと!ゲームでの息抜きが活力につながっているのかもしれませんね!

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