スケート部

2014.07.13

【特集】インラインホッケー世界選手権事後特集――青木優之介選手インタビュー

 6月1~7日にチェコで行われたインラインホッケーの世界選手権に、日本代表として出場した青木優之介(スポ2=埼玉栄)。インラインホッケーはアイスホッケーに似たスポーツだが、氷上ではなく陸上で、ローラースケートを履いて行うのが特徴だ。今回の特集ではインラインホッケーで世界を体感した青木に、競技の魅力や世界選手権の感想などを語っていただいた。

※この取材は7月4日に行ったものです。

インラインホッケーとは

おだやかな表情で取材に応じる青木選手

――インラインホッケーとはどのような競技なのですか

アイスホッケーとよく似ていて、アイスホッケーの陸上版みたいな感じです。靴もスケート靴ではなくてローラーの靴になっていて、あとはほとんど一緒です。けれど、アイスホッケーより小回りがきかなくなるのでプレースタイルも変わってきますし、ルールも少し違います。あとは急に止まったりはできないので、そういうところも違います。

――ゲームの組み立て方などはどう違いますか

アイスホッケーはプレッシャーが速くてどんどんぶつかっていくのですが、インラインホッケーは体でぶつかっていくことが禁止なので、相手との間合いをとっていく必要があります。パックを取りに行ったら抜かれちゃったりするので、間合いが重要です。

――インラインホッケーならではの魅力は何だと思いますか

アイスホッケーよりもパスと個人のスキルが目立つので、シュートが入った時などはきれいに決まったりする場面が多いです。

――個人の能力が問われるのですか

そうですね。個人のスキルとスピードが大事だと思います。

――アイスホッケーの選手にはインラインホッケーもプレーされる方が多いのですか

基本的にみんなアイスホッケーをやっていて、夏はインラインホッケーをやっているという人が多いです。

――インラインホッケーを始めたきっかけは

中学の部活でアイスホッケーをやっていたのですが、そこで夏場に部活の一環としてやっていたのがきっかけです。

――日本にインラインホッケーのチームは結構あるのですか

結構ありますね。大会も結構あります。

――どこのチームが強いのですか

北海道や東京、関西も強いです。

――インラインホッケーはアイスホッケーをやらない人もやっていたりするのですか

代表の知り合いの人はみんなアイスホッケーをやっていて両方やっているという人ばかりでした。ただ、埼玉で毎週大会が行われていて、そこはレベルごとにグループ分けされているので、初心者でも一番下のグループから参加できると思います。

世界選手権で感じた海外との差

青木選手が使用しているローラースケート

――どのような経緯で日本代表に選出されたのでしょうか

中学の部活の顧問だった先生から親の方に話が来て、親から聞いた感じです。中学生の頃には大人のチームに交じって練習に参加したりしていたので、その経歴からといった感じですね。

――大会に参加した感触はいかがでしたか

全然通用しないかなと思っていたのですが、自分の特徴であるスピードや技術だったら、体の大きな選手相手でも通用するとわかったので、それは自信になりました。

――今回の大会の目標は

初めての参加だったので、一生懸命失敗を恐れずがむしゃらにやろうと思っていました。

――では、日本代表のチームとしての目標は

もちろん、全ての試合に勝って優勝するということだったんですけど、相手のチームの方が強くて、下から2番目くらいの順位になってしまいました。

――印象に残った試合はありますか

最後の試合(ハンガリー戦)ですかね。最終的には大差で負けてしまいましたが、いままでの試合以上にチームが一つになって戦うことができました。その試合が一番印象に残っていますね。

――外国の選手と対戦してみていかがでしたか

まず日本の選手と体の大きさが全然違うので、体が大きい上にリーチも長くて、抜けたと思ってもスティックが出てきたり、試合の流れというか、試合でいま何をしなくちゃいけないかっていうことを外国の選手の方が分かっているなと感じました。そこに差があったと思います。

――チェコ滞在中に、他の国同士の試合は観戦しましたか

しました。全然レベルが違うので、かなり刺激になりました。

――印象的な選手はいましたか

カナダのテリー選手(テリー・クリス)がもう本当に上手で、カナダの試合のときもずっとその選手だけ見ていましたね。そんなにスピードがあるわけではないんですけど、決定力だったり、ここだったら点を取れるというポジションだったりが分かっているので、そういうところがうまいなと思いました。

――インラインホッケーはどんな国で盛んなのですか

やっぱりアイスホッケーが強いチームはインラインホッケーも強いので、カナダやアメリカやヨーロッパの国は基本的に強いですね。

――世界選手権を振り返って、一番得たものを教えてください

海外の選手と試合をすることって滅多にないと思うので、こうした機会を与えてもらって海外の選手とできたということは大きな財産になると思いますし、これからの自分自身にも役立つと思います。

――チェコでの思い出は何かありますか

プラハ城っていうのがあるんですけど、着くまでにかなり坂道があってつらくて、そこにチームのみんなで行ったのが思い出に残っています。

――チェコでの食事はいかがでしたか

食べ物はやっぱり日本の方がおいしいなと思いました(笑)。

――面白かったエピソードなどは

外国の選手ってみんなフレンドリーなので、通りすがったときに「そのユニフォーム交換しようよ」とか「Tシャツ交換しよう」ってよくやるんですね。僕も「Tシャツと短パンを交換して!」って言われて、あげちゃいました(笑)。

――そういったコミュニケーションは臆せずに取れる方ですか

英語は苦手なんですけど、雰囲気とか感じとかで大体分かりますね。

アイスホッケーにつながるもの

インラインホッケー楽しいです!

――インラインホッケーの経験は、アイスホッケーにどう生きていると思いますか

アイスホッケーよりもインラインホッケーの方が相手のプレッシャーが遅くて、周りを見る時間があるので、冷静になってパス出しをしたり冷静な判断をしたりということが重要で、そういった部分はアイスホッケーにもつながっていると思います。

――青木選手はスピードの速いプレーが印象的ですが、インラインホッケーをやっていることはそういった部分でもプラスになっているのですか

それはあると思いますね。中学生のとき、夏にインラインホッケーの大会がないときはそれでずっと走り込みをさせられていたので、そういうことも生きていると思います。

――最後に、インラインホッケーという競技を今回初めて知ったという人や興味を持ったという人に向けて、何か一言お願いします

インラインホッケーはたぶんアイスホッケーほど難しいスポーツではないと思うので、ぜひやってみてください。楽しいと思います!

――ありがとうございました

(取材・編集 末永響子、辻玲乃)

憧れのテリー選手からジャージーをもらったそうです!

 

◆青木優之介(あおき・ゆうのすけ)

1994年(平6)8月18日生まれ。168センチ、74キロ。埼玉栄高出身。スポーツ科学部2年。今回学生としては唯一の日本代表として世界選手権の舞台に立った青木選手。アイスホッケーの試合ではスピードと高い技術を武器に活躍を見せていますが、その秘密はインラインホッケーの競技経験に隠されているのかもしれません!