バレーボール部

2014.06.10

早慶戦直前男子部主将対談 早大・専田和也主将×慶大・柳田将洋主将

 世間がサッカーのW杯に向けて熱を帯びる中、バレーボールにも絶対に負けられない戦いがある。『早慶戦』だ。早大の主将・専田和也(スポ4=神奈川・弥栄)と柳田将洋(環4=東京・東洋)の二人に、『早慶戦』についての思い、さらには素顔に迫った。

※この取材は5月17日に慶応スポーツ新聞会と合同で行ったものです。

早慶戦に向け

――春季リーグ戦を振り返っていかがでしたか

専田 最初は結構がたがたしていたんですけど、ライトの使いどころとかセンターの動き方とかを固めてきたところでちょっと勝ち星が出てきて、いまはだいぶチームがまとまってきたかなという感じです。

柳田 きょねん身長の高い2人が抜けて平均身長がぐっと下がってしまったので、そういう意味では攻撃的なチームというよりはディフェンスを固めたような守り重視のチームにしようと思っていたので、まだ春季リーグ戦ではそれが理想通りにはなっていないのですが、これからチームが発展途上な感じかなと思っています。

――リーグ戦で戦ってお互いのチームはいかがでしたか

専田 きょうは柳田君も言っていた通り(慶大は)多分調子が悪かったと思うんですが、僕もあんまり調子が良くなくて、僕と柳田君以外のメンバー、例えばうちのセンターがきょうは頑張っていて、センターが頑張っていた差がきょうは出たのかなという感じでした。

柳田 早大はきょねん優勝したメンバーが結構チームから抜けたとはいえ、やっぱり戦ってきてチームの質もすごく高いし、比較するわけではないんですがきょねんよりも全然劣っていないようなチームの力があると思うので、そういった意味では僕らもそれに負けないようにチームのレベルを上げたいなと思いました。

――早慶定期戦に向けてチームの強化したいところは

専田 慶大とやるときはもう柳田君対策が一番です。慶大が本調子でやってきたらかなり怖いのでそれの対策を柳田君中心にすると思います。

柳田 こちらも同じで、専田君がチームの中心で攻めてくるのはわかっていることなのでもちろんそこを抑えるということと、それに応じて自分たちがどういうブロックのシステムをとるとかレシーブの体系をするのかという自分たちのバレーをもっと突き詰めて、対早大でしっかり戦えたらなと思います。

――早慶定期戦のキーマンは

専田 キーマンはセッターの山口頌平(スポ2=長崎・大村工)ですかね。やはりライトの使いどころとかそういうところを良い判断していかないと多分ブロックのシステム化が進んでいくとちょっときついので、山口がどれだけふれるのかが課題になると思います。

柳田 僕らは少し多くなるんですが、きょう出ていた左利きの成尾陸(環4=香川・高松一)と黒田彪斗(環1=富山一)。あとその二人に代わる前の丸谷将大(環4=福岡・東筑)と佐藤凜太郎(環3=宮城・東北)の合わせて4人がキーマンだと思っていて、東海大とも良い試合ができたのは彼ら4人が総合的に能力を出せて、力を出し切れたから勝てたと思っています。僕が力を出すことはもちろん当然のことなのですが、それ以外のサイドの4人がどれだけ力を出せるかでチームの勝敗が決まってくるのかな、と。

――お互いをプレーヤーとして見ていかがですか

専田 絶対的エースという点ではかなわないので、僕はもうレシーブ中心で彼とは良いライバルというか、そんな感じでいてくれたらうれしいです(笑)。

柳田 本人が言うようにすごくレシーブが崩れないような選手で、かといってスパイクもマークを甘くできるような選手ではないので、そういう意味では守備が良いスパイカーというイメージがあります。僕らにとってはなかなか崩れないスパイカーはすごく嫌なので、4年間ずっと戦ってきた相手でずっと嫌な思いをさせられています。

エース兼主将という重責を担う二人

――早慶定期戦とリーグ戦の違いはありますか

柳田 リーグ戦でも早慶戦でも一つの試合に勝つということでは同じだと思うので、なるべく違う気持ちで臨まないように目の前の試合に全力で立ち向かいたいです。ですが早慶戦となると知り合いやOB等の観客数もリーグ戦より多いので、そういうところで早慶戦だな、ということも実感するし意識するところもあります。

――多くの観客がいらっしゃいますがプレーに影響はありますか

専田 僕はそんなにしないですけど、セッターの山口君とか喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)君はしますね。

柳田 うちの野瀬将平(環3=東福岡)も結構頑張るよ。

専田 どこのチームにも1人はいるよね。

――声が出ている選手に元気づけられることはありますか

専田 そうですね。うちで言えば1年生の喜入君なんかは、大阪出身だし元気だし決めたら走り回るしで結構彼が良いムードを作ってくれるというか、僕ら4年生にとってもかなり大きい存在です。

――三宅徹(人4=岡山・金光学園)副将も声が出ていますよね

専田 三宅に関して言えば、決めた時はすごく騒いでくれますし、最近頑張っていますよ。

――慶大で言うと成尾選手でしょうか

柳田 成尾は最近入ってそういうキャラです。野瀬と成尾が一番声を出して走ったりとかムードを作ってくれるという意識が高いので結構助かります。

――趣味はありますか

専田 僕は寮で昼寝をよくします(笑)。

柳田 最近は他のスポーツの試合をよく見ます。バレーだけではなくて、特にバスケットボールのNBAとかを見ています。僕も暇でやることがなくて、バレー以外にバスケが好きなのでバスケの試合を見るか寝るかのどっちかです(笑)。

――バスケの慶大の試合は見ますか

柳田 結構見ます。でも最近は試合がなかったりとか、きょねんまでは2部でことし1部に上がったので日吉でもやると思うので、そういう機会があればぜひ見たいです。

――バスケの早慶戦もバレー早慶戦に先立ち開催されますが行かれますか

柳田 そうですね。行きたいです。

――長いオフ期間は何をしていらっしゃいますか

専田 長いオフ期間は寮のメンバーで64とかやっています。5時くらいまでやっています(笑)。暇なんですよね、学生って(笑)。

柳田 僕らは長いオフ期間がなくて、年末年始に一週間あるくらいなので実家に帰るくらいですね。

――実家に帰ったら何をされていますか

専田 僕は大体、地元の中高時代の友達に会っています。

理想の主将像

――主将としての悩みはありますか

柳田 他の大学はわからないのですが、慶大は結構監督よりも主将含め4年生が練習を作って進めていっているので、その日の練習が今後どう生きるのか、どういうチームを作るためにどういう練習の組み方をしていったらいいのかなど、僕らの後輩の将来に関わることだと考えているので、それをどうやって作ればいいのか悩んでいます。試合をやってみて結果が出なかったらいままでの練習は良かったのかとか結構悩まされたりして、いままでで一番考えさせられたかなという感じです。

――練習の話になりましたが、慶大特有の練習はありますか

柳田 うちはバレー歴があまり長くない人が多いので、普通の練習で言ったらレシーブは強打レシーブとかだと思うんですが、僕らはパスにこだわろうという話をしています。パスにこだわるというのは結構見逃しがちでいままでも結構適当にやってきたことなので、僕らはそこを追及してワンチャンスを二個三個に増やしていけるような感じでやっています。

――ことしの慶大は守備のチームですが特に守備を重視されていますか

柳田 個人的な技術の向上だけでなくて、僕らはもっとなんで点を取られてしまったのかということをはっきりできるシステムでないといけないので、そこを過去や現在であったりで突き詰めている最中ではあります。

――早大にも突き詰めているところはありますか

専田 二段トスですかね。ワセダはいまサーブレシーブがそんなに良くないんで、二段トスをセンターに集めてリバウンドを取って仕切りなおそうというのがあります。二段トスの精度をあげている発展途上ではあります。

――今後どのようなキャプテンを目指していますか

柳田 正直僕はリーダーシップがあったり人を惹きつける力があるとはあまり言えないのですが、せめてプレーで周りを引っ張っていけるような選手になりたいなと思います。一番点を取ったりとか、一番動き回ることができるとか、みんなが疲れている中でもしゃべれることができたりとか、自分が持ってないものよりも自分ができることをもっとしようと心掛けています。

専田 良いキャプテン像だと思います。僕もこういうキャプテンを目指しています。

――これまでの試合でも特に印象に残った試合はありますか

専田 きょねんの全日本インカレの筑波大戦ですかね。あれが起点で、そこで勝ったから優勝できたと思います。あの時は(筑波大の)出耒田さんのスパイクを頑張って上げたんですけど、それを七里幸洋(平26社卒)さんが決めてくれました。それで前衛に行ったときにブロックされたんですけどいつもなら落ちるはずのボールが吉村(平26スポ卒=現・パナソニック)さんが拾ってくれて繋がって勝ったという内容でした。吉村さんのキャプテン執念がでた試合でしたね。

早大・専田主将

柳田 僕が2年の時のインカレの決勝でした。その前にワセダに勝って決勝まで行って、集大成というか良い流れで来ていて、あそこで優勝できなかったから自分の中でやり切っていない、燃え尽きていない気持ちがまだ持てていると思います。もしあそこで優勝したらすごい快挙だったんですけど、何か達成感と共に燃え尽きたものもあったんじゃないかなと。あそこで大差で負けたことによってやっぱりもっとやらなきゃとか、自分に足らないところを見つめなおすことができたきっかけになりました。準優勝が良かったというわけではなくて、負けたことがすごく糧になったかなと思います。

慶大・柳田主将

――専田主将にとって糧になった試合というのは

専田 僕にとって糧になったのは、今季の春季リーグ戦の前半3戦とかですかね。法大に負けて、チームの方針をガラッと変えたので。それまではライトをよく使っていこうという、みんなが同じような打数になるような方針だったのですが、そこで負けて原因はなんだ、となった時にミスが多すぎるということになって、ミスが少ないところを中心にあげていこうと。結局センターと僕が打つようになって、最近は喜入も入っているんですが、チーム方針を変えたのはその3戦だったので、それが糧になったかなと思います。

「どっちも全力でぶつかってどっちが強いか決めたい」(専田)

――これまでの早慶戦の印象は

柳田 1、2年生の時は先輩にくっついてただけだったので、定期戦よりも試合に出たって感じです。3年生の時は上級生になって初めての定期戦で、あんなに人が入った試合だったので、いままでとは違った空気で試合をしたかなと思います。

――日吉でホームの試合になりますが

柳田 本当にもう頑張らなきゃなと思います。おととしもホームでやった時はすごい応援が来てくれて、バスケ部とか他の部の方とか、OBの方も一般生の方もたくさん来てくれたのかなという人数だったのでことしもそれぐらい入るなら、入らなくても最後は頑張りたいなと思います。

――定期戦で特に観客に注目してもらいたいプレーは何ですか

専田 うちのセンターが柳田君を止めるところですかね(笑)。冗談はさておき最終学年の4年生が頑張っている姿を見てもらいたいです。

柳田 うちも僕自身4年生として最後だしコートに入っている4年生も結構いるので、4年生が中心になっている慶大バレーを見せることができたらいいなと思います。

――早慶戦に向けての意気込みをお願いします

柳田 僕にとって最後の早慶戦なので、もちろん勝つことが一番の皆さんへの伝えられることだと思うんですが、それ以上に自分たちができる最高のバレーボールができて、それを皆さんに見せて感じてもらえればなと思います。力を出し切れるように頑張ります。

専田 早慶戦も最後で、慶大も早大もどちらもチームをまとめてくると思うんですけど、やるのであればどっちも全力でぶつかってどっちが強いか決めたいなというのがあるので、どちらか片方の調子が良くて片方が悪いとかそういうのがないようにお互い全力でやって、結果はどうあれ観客の人とかを喜ばせられればなと思います。

――お忙しい中、いろいろとお話しいただきありがとうございました!

ことしはどのような戦いを見せてくれるのだろうか

◆専田和也(せんだ・かずや)

1993(平4)年1月15日生まれ。178センチ。神奈川・弥栄高出身。早稲田大学スポーツ科学部4年。サイド。今季は大黒柱として君臨する専田主将。しかし昼寝やゲーム好きと、普通の大学生とあまり変わらない素顔を見せてくれました

◆柳田将洋(やなぎだ・まさひろ)

1992年(平4)7月6日生まれ。186センチ。東京・東洋高出身。慶應義塾大学環境情報学部4年。サイド。1年時からレギュラーとして活躍してきた柳田主将もことしがいよいよラストイヤー。バレーボール以外にバスケットボールが好きと語ってくれましたが、もしバスケをしていたらどのような選手になっていたのでしょうか