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2014.04.06

【連載】『~挑戦~ 逆襲への第一歩』 第4回 武藤風行

 きょねんの秋季リーグ戦で、初めてワセダのレギュラーの座をつかみ取った武藤風行(スポ4=石川・金沢泉丘)。主に5番打者として残した打率は3割を超え、チームトップとなる打撃成績を残した。それでも、武藤に慢心はない。ストイックな姿勢で調整を続けるワセダの主軸に、ことしにかける思いを聞いた。

※この取材は2月12日に行われたものです。

最高学年という責任

――新チームの雰囲気はどうですか

まだ気温も低くて実践的な練習には入っていないのですが、一人一人が課題をもって練習できているかなと。チームの雰囲気としては、ノックがうまくいかなかったときとか悪くなることもありますけど、そこはしっかり4年生中心となってやっていこうという意識があります。

――きょねんのチームからの変化は

きょねんより、4年全員でやっていこうという意識はあるかなという気はします。

――最高学年になって意識が変わった点は

これまではしっかり自分のプレーをしようというのはあったのですが、ことしはプレーだけではなくて、寮での生活などからしっかりやっていこうと思っています。

――ここまでの静岡キャンプなど練習は充実していますか

そうですね。充実した練習ができていると思います!

――ここが成長している、という具体的な手応えは

やっぱりバッティングですね。どういうときに調子が悪くて、どういうときに打てるかというのが、自分のなかではっきりわかってきて。練習中でも、「ちょっときょう(調子が)駄目だな」というときでも、しっかりと修正できるようになってきたかなと思います。

――中村奨吾主将(スポ4=奈良・天理)はどんな人ですか

東條航前主将(平26文構卒=現・JR東日本)みたいに一つ一つ細かく言う人ではないのですが、プレーで引っ張っていくという感じですね。

――武藤選手とはポジションも近いですよね

そうですね。話す機会も多いです。

――練習中などご自身のチーム内での役割は

一応内野手リーダーなんですが、内野には中村主将もいるので、特別変わったことはしていないですよ。

試行錯誤の一年

力強いスイングで強烈な打球を放つ

――話は変わりますが、昨年は飛躍の年になりましたね

そうですね。結果としては、良い結果が残ったんですが、自分としてはいろいろ大変だったなという一年で。少し上手くいっても、またすぐに駄目になったりというのの繰り返しで、なかなか納得できるプレーというのができなかったです。秋季リーグ戦で、中盤に調子を落としてから、そこから少しずつ(調子を)上げていった感じで、結果は良かったのですが、印象としては結構苦しかったなという印象ですね。

――特に苦しかった時期というのは

春季リーグ戦前の沖縄キャンプでバッティング指導を受けて、一から教えてもらって。春季リーグでは一本ホームランは打てたのですが、そのあと夏とかにも自分のバッティングを見つけられなくて。いつ、というより、ずっと試行錯誤していた一年だったかなと思います。

――その打撃指導というのは誰から

徳武定祐コーチ(昭36商卒=東京・早実)です。

――その試行錯誤の中で何か転機となった出来事はありましたか

夏のオープン戦の東洋大戦でホームランを打って。そのとき自分のなかで、「これかな」というのをつかんだというのはありました。でも結局、感覚はつかんだのですが、なぜそれができたのかというのが自分の中でわからなくて、そこからも試行錯誤していた感じですね。リーグ戦を通しても。

――そのオープン戦での本塁打は、春のリーグ戦での本塁打とは感触が違ったのですか

そうですね。違いました。

――そのときの感覚を取り戻そうというなかでの試行錯誤だったんですね

はい。なかなか、こうだなと思ってもまた新たな欠点が見つかったりしました。秋のリーグ戦のときとかも、体が開いてしまうとか、自分の欠点が顕著に現れたりしました。あとは頭では分かっていても、なかなか直らなくて、試合のない週とかには微調整に苦しんだりはしましたね。

――ご自身の調子には、対戦相手の研究や攻め方も変わってくることの影響もあったのでは

あんまりなかったかなと思いますね。僕はシーズンを通して出たのが初めてだったので、そこまで研究されていなかったと思いますし、自分から崩れていったという感じですね。

――昨季、リーグ戦で最も印象に残っている試合、打席は

良かった打席よりも、打てなかった、自分のバッティングができなかった打席の方が印象に残っていますね。やはりそういう打席を少なくしていきたいなと思います。

――昨年一番成長できた、または得た点はどこですか。

守備も走塁も、野球の全体的なところで成長できたとは思います。

――それは早大での練習によるところか、それともリーグ戦に出場したなかで得たものでしょうか

2年生まではずっとメンバー外で。もちろん練習はしていましたが、試合に出場するメンバーの中での練習は質が違うので。やっぱり一年間メンバーに入っての練習ができたことで、すべての面において成長できたと思います。

――以前、クリーンアップのプレッシャーは特にないとおっしゃっていましたね

そうですね(笑)。特に、打順がどうとかはなくて、しっかり自分のバッティングをするだけです。

――今季も5番を打ちたい思いなどはありませんか

もちろん上位は打ちたいですが、特に何番がいいというこだわりはないですね(笑)。

――レギュラーとして毎試合出場する、調子を維持する、という難しさはありますか

そこはやっぱり一番難しいかなと思いますね。調子が良いときは誰でも打てるので、調子が悪いときにどんなバッティングができるかが大切だと思います。調子の波を小さくできるのがいい選手だと思うので。

――中心となっていただけに、秋にチームが優勝を逃したのは悔しかったのでは

そうですね。当時の4年生が、最後は東條さんしか試合に出ていなかったので、(試合に出ていた)自分たち3年生(当時)の力がまだまだ足りなかったのかなと感じていて。申し訳なさはありました。

――昨季のチームに足りなかった点は

まず、根本的に野球の技術が、打撃においても守備においても、まだまだ足りなかったと思うので、今季は打撃、守備、走塁すべての面で、まずは技術的なところから高めていきたいです。

――個人についてはいかがですか。打撃成績では早大トップも、一時立っていた首位打者は逃してしまいました

まあそこに関してはあまり意識していなかったです(笑)。たまたま良いところにヒット性のあたりが飛んで行っただけで、自分の打撃はできていなかったです。それでも、秋の早慶戦で安打を2本打てたのは、自分の中で、調子の悪いところからしっかりと修正できた成果かなと思います。

――自分の打撃、というと

自然体であまり考えすぎずに、リラックスして打てるときが良いときなので。その状態をつくりだしていきたいですね。

――先ほども触れられていた早慶戦。快勝でしたが、自身初出場となった早慶戦はいかがでしたか

やはり他の大学との試合とは違いました。プレッシャーもありましたが、純粋に楽しかったです。

――六大学もしくは早大で目標とされている選手、ライバルはいますか

いやぁ、いないですね(笑)。

――早慶戦の前には慶大で対戦したい選手を何人か挙げられていましたね

いまは、明大の山崎(福也)とか、法大の石田(健太)とかですね。やはりプロからも注目されている選手たちなので、そういった投手からしっかり打ちたいなとは思います。

絶やさぬ向上心

目標について語る武藤

――昨季受けてことし克服したい課題はありますか

まずはやはり守備ですね。きょねんの秋からファーストをやっていたのですが、結構記録に残らないミスも多かったので。投手や内野手との連携をしっかりやっていきたいです。あと、打撃面では、さっきも言ったように、調子の波を少なくして、アベレージを上げていきたいです。

――昨秋の早慶戦前には、打率よりもここぞという時に打って打点をとおっしゃっていましたね

その点はいまも変わらない目標ですね。クリーンアップを打つ以上は打点をしっかり挙げたいなという思いです。やっぱり打点を挙げているバッターは、チームに貢献できているということだと思うので。

――早大はチーム内での競争も常に熾烈(しれつ)なのでは

そうですね。昨秋レギュラーだったから次もレギュラーという保証はないので、常に向上心を持って練習に取り組んでいます。

――これからアメリカ遠征や宮崎キャンプを控えます。自身の目標は

いままでは基礎的な部分や体力的な部分を鍛えていましたが、これからキャンプでは実践的な練習に入っていくので、今までの練習で磨いたものが、実践でどれだけ生かせるかが試せると思うので、そこでしっかり自分のなかで調節して、オープン戦、リーグ戦を迎えたいなと思います。

――今季への意気込みをお願いします

春夏連覇で、どっちも日本一でシーズンを終えたいなと思います!

――ありがとうございました!

(取材・編集 平岡櫻子)

武藤

◆武藤風行(むとう・かざゆき)

1992(平4)年9月3日生まれ。178センチ84キロ。石川・金沢泉丘高出身。スポーツ科学部4年。内野手。右投右打。オフシーズンには地元・石川県に帰り、友人らと集うことでリフレッシュできたと話す武藤選手。今季も主軸として活躍し、故郷に吉報を届けたいところですね!

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